中務裕太「True or Doubt」インタビュー――第一弾は、中務裕太プロデュース/Da-iCE 花村想太 作詞・作曲
――GENERATIONSのメンバー全員がそれぞれプロデュースした曲を配信リリースするプロジェクト『PRODUCE 6IX COLORS』が始まりました。とても面白い試みですが、どのように始まったのでしょうか?
「GENERATIONSとして新体制になり、何か新しいことをしようとなった時に、“メンバーそれぞれがプロデュースする曲をパフォーマンスするのが面白そうだよね”という話になったんです。ただ、まさかその一番手になるとは思ってはいませんでした(笑)」
――あはは。最初にどんな曲をプロデュースしたいと思いましたか?
「以前から、Da-iCEの花村想太くんに曲を作ってほしいという想いがあったんです。そこで、直接お願いをしたら“すごく嬉しいです!”って二つ返事で答えてくれて」
――直談判スタイルなんですね!?
「はい(笑)。『PRODUCE 6IX COLORS』では、全員が自分のプロデュース曲は自分で考え動くことが条件だったんです」
――コミュニケーション能力が試されそうな企画ですね…!
「そうなんです! でも、最初にすぐに想太くんの顔が浮かびましたし、知り合いだったので助かりました(笑)。しかも、お願いした後、楽曲もすぐに送ってきてくれたんです。ちょっと直してほしいところをお願いしても、すぐに直してくれるのですごくありがたかったです」
――花村さんの曲のどんなところに惹かれたのでしょうか?
「Da-iCEの曲って、とてもキャッチーで耳に残るんですよ。あと、GENERATIONSとDa-iCEって、パフォーマーとボーカルがいる同じ構成なので、想太くんもパフォーマーのことをしっかり考えているんだろうなと思っていました。実際に曲をいただいたときも、そこがしっかりと伝わってきたので、改めて尊敬しました」
――楽曲の制作時には、どんなリクエストをしたのでしょうか?
「今回は、SNSでバズる曲を作りたかったので、聴いたときに、何か耳に残るパートを入れたかったんです。そこで、メッセージを送信するときに鳴る音やクリックしたときの音を入れてもらいました。実際に曲が上がってきたときは、自分が思っていた以上に印象的に入っていて、“これ、これ!”と思いました。しかも、デモの音源の歌は想太くんだったので、その時点で仕上がっていたんですよ。イメージもしやすかったですし、このデモはメンバーしか聴けていないので“これは贅沢だな”と思いました(笑)」
――そのテクニカルな点以外にも、物語性のある歌詞がすごく素敵だと感じました。
「いいですよね。僕はGENERARIONSのボーカルふたり(数原龍友・片寄涼太)には、ずっと恋愛ソングを歌って欲しいんです。でも、これまでのGENERARIONSの恋愛ソングって、ものすごくHAPPYか、ものすごく切ないかのどちらかだったので、その間にあるもどかしい感じを描いた曲がなかったんですよ。なので、それも新しい挑戦だと思い、プロデュースさせてもらいました。この気持ちって、年齢関係なく共感できると思うので、好きになってもらえたら嬉しいです」
――最初にメンバーに聴かせたときの印象を教えてください。
「“めっちゃいい!”って言ってくれました。それに、みんなは僕がこういった恋愛ソングを持ってくるとは思っていなかったらしいんです。曲調もダンスポップだったので、“すごく意外!”と言われました。きっとみんなはゴリッと踊る曲を予想していたようで、そのギャップに、“すごく面白い”と言ってもらえました」
――楽しみにしていたボーカルふたりが歌うこの曲はいかがでしたか?
「すごく良かったです。ふたりの歌声がものすごく合っていましたし、涼太くんの囁く感じの歌い出しや、サビの龍友くんのハイトーンの歌い上げがすごく良くて! 改めてこの2人の素晴らしさを感じました」
――実際にご自身でプロデュースをしてみていかがでしたか?
「すごく楽しかったです。ただ、これまではメンバーみんなで話し合って決めていたんですが、全部をひとりでやらないとダメだということに、難しさを感じました」
――メンバー同士で意見を求めるようなこともなかったんですか?
「今回は“なし”です(笑)。全部セルフプロデュースというところがこだわりですし、それが1つのルールだったので、そこだけはこだわりました」
――他のメンバーの曲はもう聴かれましたか?
「涼太くんと、(白濱)亜嵐くんの曲は聴かせてもらいました。他のメンバーも、“誰とコラボレーションをする”ということは、最初に共有していたんです。誰か被る人がいるのかな?と思ったんですけど、全員が全く違う楽曲になっていたのが面白かったです。普段からみんなが聴いている音楽も違いますし、好きなものも違うので、それがすごくよく反映された企画になりました」
――中務さんは他のメンバーの曲に対してギャップを感じましたか?
「涼太くんと亜嵐くんに関しては、想定の範囲内でした。その分、“らしさ”を強く感じました。まだ他のメンバーの楽曲は聴けていないのですごく楽しみです。一緒にコラボする方だけは知っているので、きっとみなさん驚いてもらえると思います。なにより“そこ、繋がってるんだ!?”というみんなの交友関係も驚きました(笑)。とくに(小森)隼はラジオをやっているので、音楽業界に友達がすごく多いんです。“さすがだな!”と思いました」
――とは言え、第一弾で“花村想太さん×GENERARIONS”というのもパンチがあると思うのですが、どんなパフォーマンスになりそうですか?
「これまでのGENERARIONSでありそうでなかったものになっています。僕がプロデュースしているので、僕が主人公となり、振りを誘導していくようなシーンがあります。そこは新しい雰囲気を楽しんでもらえるはずです!」
――コレオはどなたが担当されたのでしょうか。
「今回は三浦大知さんなどのバックダンサーもされているMacotoくんにお願いしました。歌詞も男っぽいというよりは、性別を感じないところがあるので、フェミニンなシルエットを得意とする彼にお願いしました。Macotoくん自身もノリノリで作ってくれたので、お願いして良かったです」
――今回はリリックビデオも担当されているんですよね。
「はい。主人公の男の子が、好きな子に対して連絡を取るときのもどかしい感じを上手く描いているので、きっと共感してもらえると思います。監督さんには、大まかなテーマを伝えさせてもらい、一緒に作っていきました。今回、リリックビデオを全面的に手掛けることで、“こうすることで楽曲が深くなるんだ”と勉強にもなりましたし、これからの活動に活かせることは多いと思います。さらに、お願いする人によって、曲も映像も全て変わりますし、手伝ってくれる人がこれだけいることに感謝しましたし、改めて仲間の大切さを感じました」
――ちなみに、普段から友だちは多いタイプなんですか?
「それが、極力友達を作りたくないんですよ…」
――作りたくない!?
「はい(笑)。みんなで集まるようなことが得意じゃないんですよ。多分、メンバーで一番同業の友達が少ないと思います。なので、この企画が出てきて、“誰かにお願いする”と聞いたときに、ちょっと焦りました(笑)。でも、すぐに想太くんが思い浮かんだのですごく助かりました(笑)」
――GENERARIONSとDa-iCEは同期ですよね。
「そうなんです。デビュー当時はイベントもよく一緒になっていましたし、たびたび共演していたので、すごく心強かったです」
――今回の企画で、よりGENERARIONSの強みもたくさん感じたのではないでしょうか?
「そうですね。音楽も振り付けも作れますし、ライブの構成、演出も出来るので。そのセルフプロデュース力の強さを改めて感じてもらえる企画になっているので、楽しんでもらえると嬉しいですね」
――さて、中務さんはプライベートで大切にしているのはどんなことでしょうか?
「僕は立ち止まって考えるようなことがないタイプなんです。なので、1日1日を一生懸命に生きるということを大事にしています。先の予定などもあまり立てないタイプですし…。大まかなゴールは決めますが、そこに行くまでの細かい予定は作らずに、今、出来ることを一生懸命やると決めているタイプなんです。なので、プライベートだから何をするということもなく、コツコツと筋トレをしています(笑)」
――その積み重ねがその肉体に繋がっていると思うのですが…。
「あはは。筋トレをやりすぎて肩幅が大きくなってしまって、飛行機も狭いんです(笑)。新幹線などで隣になるメンバーは毎回かわいそうだなと思っていて…。一応、申し訳ないと言う気持ちは持っています(笑)。よく、“何を目指しているんだ!?”と言われるんですが、何かを目指しているわけではなく、毎日トレーニングすることに意味があるんですよ。海外のダンサーも、とてもムキムキなんですよ。だから、どんなに筋肉をつけても踊れるということを証明していきたいと思います(笑)」
(おわり)
取材・文/吉田可奈
写真/中村功
RELEASE INFORMATION
2025年2月3日(月)配信
GENERATIONS「True or Doubt」