終わりなき雑草との攻防戦!防草シートはどこまで進化してる?
先週、火曜日の現場にアタックのコーナーで、地球最強の雑草の話をしていましたが、この時期は、気温も上がり雨も多いので、正直、最強じゃない雑草も元気に育って、困っている方も多いと思います。
結局、見つけたら自分で抜くしかない!!
まずは、街のみなさんに、雑草との攻防戦について、お話を聞いてみました。
「雑草、いま家も困ってて、砂利があって泥棒除けみたいなやつやってるから、根っこまで取れないんですよ。」
「雑草は見つけたら抜く。雨を透過して雑草は生えてこないっていうキャッチフレーズのを敷いたけど、あっという間に生えてきますよね。」
「まあ、そりゃあしょうがないだろ、雑草も生きてんだから。昔はね、黒いシートってあるじゃない?あれを張って雑草が延びないようにってやってたけど、あれも毎年やってるとしんどいんだよね、お金もかかるしね。それならば自然に伸ばしちゃって、ある程度伸びたらば切ってやろうと。そら違う違う。光合成ができないわけだから。だからそんなに伸びないです。生命力のあるやつはそれ破って出てくるけどさ。」
「雑草だらけ。こまめに引っこ抜くしかないね。でさ、ツルみたいなのがあって、それがエアコンの室外機に絡んじゃうから、それを取るのが結構大変。出てくる出てくる!抜かれても抜かれても、これでもかこれでもか(笑)!ね、見習いたいよね、その根性を。」
みなさん、やはり困ってます。もはや、雑草の生命力を見習いたくなってしまっている人もいましたが・・・。
みなさん自分で抜いたり、業者に頼んだり、除草剤を使ったり、いろんな対策をしていますが、どんどん雑草は生えてくる。
下からも、上からも、雑草対策は必要なんです!
そして、話のなかにあった「防草シート」。これは、砂利や芝生、ウッドデッキなどの下に敷いて雑草を防ぐ、というものなのですが、黒いシートで地面を覆うことで、植物の生長に重要な「光合成」をさまたげるというもの。ただ、結局、時間が経つと生えてきちゃう、という声がありましたよね。防草シートなのに、敷いても生えて来ちゃ、ダメじゃないですか!と思ったのですが、実はここには意外な落とし穴があるんです。
防草シートのシェア、日本一。福井県鯖江市の白崎コーポレーション、エクステリア部の西岡宣治さんのお話です。
株式会社白崎コーポレーションエクステリア部 西岡宣治さん
「防草シートを敷いてたのに雑草が生えてくるって言うお客さんは、かなりいらっしゃるんですけれども、実は雑草の種って外からどんどんどんどん飛んで来てまして、実は下からも、上からも雑草対策って必要なんですよ、っていうところが、あまり実は知られてない部分になります。
私どもが発売している防草シートっていうのが、上から来た種が根を伸ばしたとしても、その根の生育を止めてしまうという機能を持たせた種類のシートがございます。
この防草シートの方には、銅が含まれております。えーと、銅というのは不足してしまうと植物の生育ってもちろん悪くなってしまうんですね。で、反対に、銅の接種を多くしてしまうと、根の生育を止めてしまう、悪くさせてしまうっていう機能も持ち合わせておりまして、その機能を防草シートに付けて、雑草の根が来た時に、その根を止めることによって成育を弱らせるという機能を持たせたのが、このナックスEXシリーズのレジストタイプという防草シートになります。」
そもそも、防草シートの上には、枯れ葉が落ちたり、砂が降り積もったりするので、充分に雑草が育つ環境になってしまうんです。そして、そこに空から種が飛んでくるので、防草シートを敷いても、雑草は生えて来る、ということなのです。
そこで、その防草シートの上に落ちた雑草の根を育たせない、シートを開発しました。これが上からの雑草対策。
(こちらがナックスEX レジストタイプ)
(レジストタイプの検証実験の写真 提供:西岡さん)
ちなみに、西岡さんたちは、光合成をさせないだけでなく、紫外線に強いものや、下から来る芽を突き抜けさせない、ものすごく強い防草シートも開発済みです。
スギナは、ミシン針のように鋭く、一般的な防草シートは突き破るほど。また、そのスギナより強いのが、チガヤという日本の在来種の草で、これの芽は、よく庭にあるリールホースも簡単に突き破るほどの強さ!これらを通さないその名もチガヤシートというものも、作っています。
防草シートとカベの隙間から生える雑草も防ぐ!!
そして、この6月には、さらに新しい防草シートも発売されるのですが、どんなものなのか?再び、西岡さんのお話です。
株式会社白崎コーポレーションエクステリア部 西岡宣治さん
「庭の中で防草シートを敷いてても、壁とかフェンスがあるキワの部分から、どうしても生えてくる、という声も一番多くいただくような形になります。そのキワの部分というのは、どうしても防草シートと構造物との隙間ができてますので、その隙間が、例えば1ミリ以下の隙間であっても、結構そこから雑草って出てきてしまうことがあって、放っておくとどんどんどんどん生えてきます。
で、もう防草のところは、だいぶ技術的にも成熟してきてるので、キワの部分はもう諦めてください、定期的に手で抜いてくださいっていうのが、今までの流れだったんですけども、やっぱりその部分を解決したいなと思って開発しましたのが、そのキワの隙間を無くそうというような商品になってます。
ホントに防草シートってアナログでニッチな技術になりますので、ただ、そこに対するこだわりというのが、我々防草シートメーカーとして求められるものになってきますので、非常に目立たなくて見えない部分なんですけれども、これからも頑張ってそういった商品を出して、みなさんのお役に立てるように頑張っていきたいと思っております。」
今度は、壁との隙間用です!!(ナックスプリベントシートというんですが、L字に折れるようになっていて、隙間に差し込むような形だそうです。)
防草シートメーカーとしては「そこは手で抜いてください」と言ってはダメだ!と、思い直して開発したキワ用です。防草シートを敷いたら生えない!を目指し続ける、と。
見えないところの技術ですが、個人の庭だけでなく、高速道路ののり面や線路の脇などでも、最初に防草シートを敷くことで、草刈りのように刈った草の片付けも要らない、草刈り機の燃料も要らない、労働力も必要ない、ということで、色々な価格が高騰し、人手不足の中、大事なアイテムになるかもしれませんね。