「手元に一度も使ったことがない謎のルアーがある」はルアー釣り愛好家のアルアル?
何かと「買っとこ」と思うアングラーの手元には、いつか気づくと「なぜこんなん買ったんだ」と苦笑するばかりのルアーが溜まっていく。筆者はライトゲームアングラーだが、ジグ単がメインの釣りでありながら、プラグとも言えないヘンなルアーが溜まっていた。いつか使うのだろうか?「穿かないジーパンはない」という言葉もあるが、「使わないルアー」は?
お手元に「謎ルアー」あるよね?
どんなアングラーでも同じだと思うが、釣り人のタックルボックスには「おいおい」と自分で突っ込みたくなるような使い道のわからないルアーが、いつしかある。「謎ルアー」。たぶん釣れない。しかし自分で買っているのだから、そのときには何か企みがあったのだろう。
筆者はライトゲームアングラーだ。ジグ単がすべての基本なので、ワームとヘッドは無数に買い、それ以外はかなり慎重になる癖をつけている。しかし少しでも油断すると「謎ルアー」が当たり前の顔をしてタックルボックスにいるのだから、困ったものだ。
ライトゲームアングラーの謎ルアー
筆者の「謎ルアー」の例として、次の3つを挙げよう。
渓流用スプーン
比較的最近購入したものだと記憶している、渓流用スプーン。3gのものだ。
以前、ナイトメタルでサバが異様に反応した。そのときに、もしかしたらスプーンでもイケるんじゃないかと思ったのだ。おまけにトレーラーワームでもつけたら、アジも寄ってくるかも……?
しかし残念ながら、今のところコイツで釣果なし。アジは露骨にこのスプーンにシルエットを見切ってしまった。よく考えれば、よほど活性の高い群れでない限り当たり前である。
マイクロベイト用タチウオリグ
秋のライトゲームではジグ単によくタチウオが食ってくる。歯が鋭いので、まず釣り切れない。しかし、そんな困ったちゃんを打開しようと、とあるメーカーから面白いものが出ていた。
この仕掛け、十字架ようなナマリのかたちで、後ろの方にワームを取り付ける。前方のナマリ部分がタチウオの歯を避けて、うまいことラインブレイクを避けようというわけだ。ちなみに多少のおもりをつけて、エギングロッドで投げるのがいいらしい。
小型VJ
いわゆるVJ(バイブレーションジグヘッド)といえば、まずシーバス用。しかしこいつは話が違う。なんとメバル用。
沈んだメバル攻略に、というわけだ。
しかしこいつ、実は釣具店のスタッフさんが、私が、シーバスが抜けたと嘆いていたバチ抜け後のポイントで、「これだったらまだ食うかもしれません」と教えてくれたもの。だがなかなか引き抵抗が多く、メバル用では使いづらい。でもこいつには意地でも魚をつけてやりたい。深いレンジを攻めるのには、確かに役立ちそうだからだ。
売るよりも持っておこう
この手の謎ルアー、手元に持っておくことを推奨する。いずれネットで売っても大した額にはならない。話のネタ程度に持っておけば、実釣で使って釣れたときに嬉しい。
そもそもメーカー品でテストされていないルアーはほとんどないだろうから、シチュエーションによっては有効なはずだ。ヘンなルアーに助けられた経験は、私も何度もある。
突然釣れる可能性も!
以前、拾ったマイクロメタルにワームをつけて、「メタルジグヘッド」と名付けた。そいつは今では、私の中ではライトゲームのセカンドオプション的になりつつある。これ、よく釣れるのだ。アジ、メバル、最近はシーバスの釣果も出た。
ちなみにショアジギングという釣りは、最初の最初は、魚がまーーーったく反応しなかったとその釣りの第一人者が言っていた。どこかで全国の魚のスイッチが入る瞬間があるのかもしれない。あなたの手持ちの「謎ルアー」が、もしかすると、いつか全国的なパターンを作る可能性もある。
<井上海生/TSURINEWSライター>