予定日当日に出産。でも陣痛開始後に嘔吐に転倒…まさかまさかのドタバタ劇
思春期に差し掛かった息子と娘の二人の子どもを育てる、在宅ライターのクリコです。28歳で上の子を妊娠し「20代で出産したい」と考えていたので、計画通りになりました。
計画通りに妊娠したものの…情緒不安定な妊娠初期
私は生理不順とは無縁で、妊娠するまで1週間以上生理が遅れた記憶がありません。妊娠したときも、そろそろ子どもが欲しいと基礎体温をつけていたので、生理が3日遅れただけで妊娠を疑い、すぐに妊娠検査薬を購入。やはり予定通りうっすらとですが陽性反応。「いつ職場に言おうかな」などと先のことばかり考えながら数日後に産婦人科を受診しました。
そんな浮ついた気持ちが一転。診察の結果、着床は認められたものの、受診する時期が早すぎたため赤ちゃんの心拍は確認できず。妊娠について知識がなかったため、「着床しても流産が起こる可能性がある」と説明され急に不安になり、診察の帰り道は涙がとまりませんでした。
後日、無事心拍が確認できたのですが、常に流産しないか不安な気持ちがつきまといました。さらに体調の変化やつわりが始まり、心身ともに不安定な妊娠初期を過ごしました。
体調管理、情報交換に励んだ妊娠中期&後期
その後も出産するまで多少の不安がありつつ、安定期に入ると母親学級、マタニティヨガ、マタニティビクスなど、いろんな場所に出向きました。知り合った妊娠中のママたちと情報交換することで、心はだいぶ落ち着きました。
情報を鵜呑みにしてはいけないとは思いますが、私は知らずに不安になるよりは情報を事前に知って備えておきたいタイプ。この時期のママ友たちとの出会いは重要でした。
妊娠途中で仕事は退職しました。辞めるまでの間も仕事量を減らしてもらったり、家でできるようにしてもらったりと、気遣っていただきました。
体調も食べ物の嗜好が偏ったり、パン屋さんの前を通ると吐き気がすることなどはありましたが、実際に嘔吐することは1度もありませんでした。検診で何かを注意されることもなく、今思うと充実したマタニティーライフでした。
散歩にスクワット、出産に向けて運動を
思った以上に赤ちゃんの発育はよく、予想体重はすでに3200g。「これ以上赤ちゃんが大きくなると、難産になるかも」と心配でした。出産が近づいてきたころは、無理のない範囲で散歩に出たり、スクワットしたりして過ごしました。
余談ですが、出産予定日は日曜日で、夫も夫の両親も私の両親も仕事は休み。双方の実家から「まだ生まれないの?」「いつでも駆けつけるよ」と電話が来ていて、それもプレッシャーとなり「陣痛早く来い!」と念じていました。
その思いが通じたのか、出産予定日前日の夜の9時ごろに出血。痛みはあまりありませんでしたが、出血が続くようになったので予定日当日の朝7時ころに病院へ。その後、子宮口の開きが3cmになり陣痛開始。マニュアルどおりなら、ここから10~12時間で出産。「陣痛が激しくなる前にしっかり食べておいた方がいいよ」とママ友から聞いていたので、夫に菓子パンやおにぎりやプリンなどを買ってきてもらい、それを平らげてスタンバイOKの状態でした。
最後の最後で、つわりより激しい吐き気、さらに転倒
しかし、そこからが予定外。陣痛が始まると胎動は少なくなると思っていたのですが、私の場合は胎動が激しくなりました。赤ちゃんの強いキックが胃を刺激するため、陣痛とともに吐き気も催してきました。
そして、ついに赤ちゃんの見事なキックが胃に入り、嘔吐。つわりのときも吐いたことがなかったのに、事前にしっかり食べたのが完全に裏目に…。
さらに洗面台に向かおうと慌てて立ち上がったところ、床に広がっていた自分の吐しゃ物に足を滑らせて転倒。体中ドロドロになり、泣きそうになりながら着替えを済ませてベッドに戻った直後、またキックが入り二度目の嘔吐。痛いやら気持ち悪いやら恥ずかしいやらで、「あー早く生まれてくれ!」と願うばかり。
何とも言えない匂いになってしまった部屋を、看護師さんが掃除してくれるのも申し訳なく。ボロボロの状態ながらも分娩自体は順調に進み、無事、陣痛から7時間と少しで3569gの赤ちゃんが生まれました。
妊娠中は大きな問題もなく、終わってみると予定日に自然分娩で出産という順調なものでした。ただ、妊娠から順調に進んでいただけに、まさか陣痛を迎えてから嘔吐や転倒という事態は想定外でした。最後まで何が起こるかわからないものです。
産後は出産の痛みだけでなく、転倒したときに打った太ももの痛みなども感じながらの入院生活でした。「打ちどころが悪かったら」と思うとぞっとします。母子健康で本当に良かったです。
(おなかの中にいるときから脚力があった息子は、現在空手を習っていて蹴りが得意です。)
[クリコ * プロフィール]
一男一女の母です。子どもは苦手な方ですが、妊娠・出産を機にいろんなジャンルの育児書を読むことにハマっています。子どもが大きくなってきた今、興味は「思春期」、「子離れ」、「親離れ」に移行しつつあります。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。