【横浜市神奈川区】県立神奈川総合高校 開校30周年で式典 劇や音楽で節目祝う
県立神奈川総合高等学校=神奈川区平川町=が創立30周年を迎え、11月1日に大さん橋ホール=中区=で記念式典を開催した。式典テーマは校歌の歌詞をモチーフにした「時を超えて繋がる、30年分の言葉(ロゴス)」。
同校は1995年、県内で初めて「単位制」を導入した全日制高校として開校した。「ひとと出会い、自分と出会い、未来と出会う」を教育スローガンに掲げ、開校当初から「生徒の数だけ時間割がある」と言われる自由な校風で知られる。普通科の「個性化コース」「国際文化コース」に加え、2021年には県立高校唯一の「舞台芸術科」を設置するなど、生徒一人ひとりの個性を尊重し、主体性を育む教育を展開してきた。
式典は2部構成で実施された。第1部では井野雄二校長が「改めて開校当時の先進性を守り、新たな価値を創ってこられた諸先輩方に感謝を申し上げるとともに、神奈総の未来について、生徒、職員、(PTAにあたる)パートナーズ、そして本校に関わる皆さんとともに考え、進んでまいります」とあいさつ。記念事業実行委員長で、パートナーズの篠原香織会長は「10年後、20年後の神奈川総合高校が、ここにいる皆さんにとって誇れる場所であり続けてほしいと願っています」と呼びかけた。
第2部では舞台芸術科の生徒が30年の歴史を演劇で辿る『かなそうジャーニー』を上演。挑戦し続ける学校の歩みを表現した。
フィナーレでは、30周年を記念して作曲された祝典序曲『神奈総ファンタジア』が披露された。校歌「時を我が手に」を再構成したもので、作曲を手掛けたのは同校卒業生で、現在東京藝術大学作曲科に在学中の神山翔さん。在校生、卒業生、保護者、教員らで編成された総勢約200人によるオーケストラと合唱団が約10分に及ぶ壮大なハーモニーを奏で、最後は出席者も立ち上がって校歌を合唱。会場は、これまでの歩みを振り返り、未来へ新たな一歩を踏み出す節目の式典を祝う空気に包まれた。