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「スミレ堂」の寺崎さんがつくる、色鮮やかなマクロビごはん。

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「スミレ堂」の寺崎さんがつくる、色鮮やかなマクロビごはん。

「マクロビ」という言葉、皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。健康的な生活のための食にまつわる考え方のひとつ「マクロビオティック」の省略です。そんな「マクロビオティック」の考えを取り入れたごはんをつくる「スミレ堂」では、素材の味を活かしたこだわりのお弁当を楽しむことができます。今回は「スミレ堂」の寺崎さんに、活動をはじめたきっかけや、こだわっていることを聞いてきました。

スミレ堂

寺崎 早緒里 Saori Terasaki

1975年新潟市出身。横浜で子育てをしているときに「マクロビオティック」に出会う。新潟に戻り建築事務所の事務として働く中で、ショールーム兼カフェの立ち上げに携わる。その後、調理師の資格を取り、2022年に「スミレ堂」として活動をはじめる。最近食べて美味しかったのは、山形県上山市にあるマクロビオティックのカフェで食べたごはん。

子育ての中でふれた、「マクロビオティック」の考え。

――寺崎さんはもともと調理の経験があったのでしょうか。

寺崎さん:ぜんぜんなかったんです。お湯を沸かすのも面倒なくらいで(笑)。でも、子どもが生まれてから料理を頑張るようになったんです。そのとき住んでいた横浜で、子育てや料理の知識を知れる集まりに参加していたんですけど、そこで「マクロビオティック」の料理にまつわる考えを知ったんです。

――「マクロビオティック」の考えとは、どんなものなのでしょうか。

寺崎さん:住んでいる場所で育てられたものを食べる「身土不二」と、食材を余すことなくいただく「一物全体」という考え方をもとにして、季節にあわせた穀物や野菜を楽しむという考え方です。この考え方が、今の私の料理の元になっています。

――「マクロビオティック」では、穀物や野菜がメインなんですね。

寺崎さん:そうなんです。私も最初は、お肉やお魚がメインだと思っていたのですが、「マクロビオティック」の考えにふれてから、このふたつが主菜としてなくても料理は成り立つし、素材の味をより楽しむことができる考え方なんだ、と気づくことができました。

――そこから、どんないきさつで「スミレ堂」としての活動をはじめたのでしょうか。

寺崎さん:新潟に帰ってきた後、建築事務所の事務員として働きはじめたんです。そのときに、ショールームの中でカフェを開くことになって。そのカフェの担当として調理やメニューを考案しました。はじめてのことだらけでしたが、とてもいい経験になりました。このときに調理師免許も取ったんですよ。

――ふむふむ。

寺崎さん:その後、2022年から「ゲストハウス なり」さんで月に1回間借りカフェをさせてもらうことになったんです。自分にとってチャレンジではありましたが、オーナーの高江さんのサポートもあって、楽しくカフェを営業することができました。

新潟の食材でつくる、身体に優しいごはん。

──「スミレ堂」の名前の由来を教えてください。

寺崎さん:実は最初、「あんフラワーおはぎ」っていう、餡をお花のかたちに絞った和菓子を出そうと思っていたんです(笑)。それで和菓子屋さんっぽい名前がいいなと思って、「小さな幸せ」や「誠実」という意味をもったスミレを合わせた「スミレ堂」という名前にしました。でも間借りカフェの活動が楽しくなっちゃって、和菓子は1回も出したことがないんです(笑)

――そうだったんですね(笑)。イベントや間借りカフェで楽しめるお料理は、すべてお肉とお魚は使われていないんですよね。

寺崎さん:お肉とお魚はもちろん、動物性の乳製品や卵も使っていません。ヴィーガンの方や、アレルギーをお持ちの方にも楽しんでいただけますよ。子どもが通っていた幼稚園が、ヴィーガンの子だったり、アレルギーを持っていたりする子が多くて。そのときにみんな同じものが食べられたらいいなと思ったことが、「スミレ堂」のお弁当に活かされていますね。

――寺崎さんがこだわっていることを教えてください。

寺崎さん:旬の食材を使うことと、彩りがきれいになるようにつくることですね。菜食ではない人にも食べてもらえるような、鮮やかできれいな彩りになるように意識しています。

――どのごはんも、まるでお花のブーケみたいです。

寺崎さん:見た目だけじゃなくて、味も、美味しいものをつくるようにしています。素材の美味しさを損なわないよう、手を加えすぎないようにしています。作っていると、いろいろ手を加えたくなっちゃうんですけど、ぐっとこらえています(笑)。

――使う食材にもこだわりがあると聞きました。

寺崎さん:地のものを食べてほしいので、できる限り新潟産の食材を使っています。お米は新潟で自然栽培されたお米なんです。最近は気候が大きく変わってきていて、その時期にあった野菜が、今は同じ時期に買えなくなっていることもあるんです。メニューを組むのが大変ではありますが、新潟産にこだわり続けたいですね。

――間借りカフェでは、ハーブティーと一緒にごはんを楽しめるんですね。

寺崎さん:自宅の畑で育てたハーブを使ったハーブティーや、東洋ハーブティーを販売している友人にお願いして、つくってもらったブレンドティーをお出ししています。間借りカフェのときに使っていた、自家製のドレッシングも自分で育てたハーブを使っていたんです。

――活動されて今年で3年目になります。

寺崎さん:お客さんに来ていただけることが、ありがたくて、嬉しいですね。間借りカフェをしていると、毎回来てくださる方がいたり、イベントに出ると、予約や感想のメッセージをいただくことがあったり、本当にお客さまに支えられていると実感しています。

──今後の目標を教えてください。

寺崎さん:とにかく今できることを続けていきたいですね。その延長で活動が広がってくれればいいなと思っています。興味を持ってくれたら、ぜひ一度試してもらえたらとても嬉しいです。

スミレ堂

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