旭区内10施設 「りんごの棚」を設置 点字図書やさわる本並ぶ
旭図書館など、旭区内の市民利用施設10カ所に、紙に印刷された文字を読むことが難しい人も利用できる「りんごの棚」が、2月から3月にかけて設置された。
りんごの棚はスウェーデンの図書館が発祥で、目が見えないなど特別なニーズのある子どもを対象としたサービス。
点字図書、さわる絵本、文字が大きく書かれた本(LLブック)など、利用しやすい工夫が施された資料がまとめられている。子どもなど誰もが自分に適した資料に出合える手助けをするのが目的だ。
旭区役所は、区内で本を読める場所をまとめた「旭区本と出会える場所マップ」の作成など、幅広い世代の人が読書を楽しめる取組を推進してきた。りんごの棚もその一環として、旭図書館との連携のもと設置が進められた。
旭図書館には約200冊が、その他の施設には約20冊が並び、乳幼児向けなど施設ごとのニーズに合わせた本を揃える。
旭区地域振興課の担当者は「りんごの棚の設置をきっかけに、より多くの区民に本と親しんでもらいたい」と話す。旭図書館の青木智之館長は「読書にインクルーシブな視点を取り入れたいという思いがある。誰でも読書を楽しめるように、この活動を広めていきたい」と語った。
設置施設は旭図書館のほか、旭区地域子育て支援拠点ひなたぼっこ、ひなたぼっこサテライト、市沢地区センター、親子サロンメダカ、希望が丘地区センター、子育て広場にっこにこ、笹野台地域ケアプラザ、鶴ケ峰コミュニティハウス、わかば親と子の広場そらまめ、若葉台地区センター。問合せは旭図書館【電話】045・953・1166。