【泊まれるスーパー銭湯】小江戸川越で大人気「川越湯遊ランド」で朝まで過ごしてみた
スーパー銭湯の仮眠室や休憩処をうまく利用すれば、温泉やサウナで疲れも取れるしビジネスホテルよりも宿泊費を抑えることができる。ホテル代が高騰しまくっている今、救世主となるのは “朝まで営業しているスーパー銭湯” だ!
というわけで今回は、西武新宿駅から特急レッドアロー号で約50分、終点駅の「本川越駅」へ。埼玉有数の観光地・川越の大人気温浴施設「川越温泉 湯遊ランド」で朝まで過ごしてみることにした。
・西武新宿線の終点駅
本川越駅は西武新宿線の終点駅だから明日は座って会社(新宿)まで行けるだろう。タイミングが合えば特急レッドアロー号(本川越ー西武新宿)に乗って出勤できる。ちなみに特急料金は600円とのこと。旅行気分も味わえるし決して高くはない。
この日は仕事を終えて21時30分頃に本川越駅に到着。ちなみに本川越駅の副駅名は「時の鐘と蔵のまち」だ。同駅は小江戸川越の玄関口として、人気観光地である「時の鐘」「蔵造りの街並み」へのアクセス性の良さをPRしている。
・湯遊ランド
そんな本川越駅から歩いて5分ほどの場所にあるのが、今回の目的地である「川越温泉 湯遊ランド」。川越観光の拠点としても最適な立地。しかも……
湯遊ランドはただのスーパー銭湯ではなく「大衆演劇 小江戸座」「ホテル三光」も入っていて、観劇やホテル利用もセットで楽しめる施設なのだ。
看板の案内によると、入館料金は大人2100円。深夜2時以降は1350円の追加料金がかかるという。一般入館をすれば「お芝居の観劇は無料」とのこと。チェックアウトは翌朝10時。また、お風呂利用のみの「3時間コース(大人950円)」なんてのもあるらしい。
・先に選ぶシステム
それではいざ入館ということで、2階のフロントで「朝まで利用したいです」と伝えたところ……
「リラックスルーム(600円)と仮眠ルーム(350円)のどちらにしますか?」とスタッフの方。どうやら全席指定らしい。
んで、どうやら今のところ「横になれるマット(仮眠ルーム)」よりも「テレビ付きのリクライニングチェア」の方が人気っぽい。まあ私は風呂に入って寝るだけなので、350円の仮眠ルームを選んだ。
つまり泊まる場合は、一般入館料(2100円)に深夜料金(1350円)と仮眠ルーム(350円)を足した3800円が最低料金となる。
・大浴場
館内着とレンタルタオル(大・小)を受け取って、まずは大浴場へ。
大きめのサウナ(約90度) & 水風呂(約18度)はもちろん、高濃度炭酸泉、ラジウム風呂、つぼ風呂、イベント湯(この日は森林の湯)などなど、多種多様なお風呂を楽しめるのが湯遊ランド最大の特徴である。露天はナシ。
全体的に古びているというか、一昔前のホテルの大浴場みたいな雰囲気だが居心地は良い。平日の22時過ぎってことで利用者も少なく、昭和カラカラサウナ(ドライサウナ)もほぼ貸し切り。とくに炭酸泉はウィルキンソンばりの強炭酸で最高だった。
・館内を見学
風呂上がりに少し館内を見学することにした。3階には大衆演劇小江戸座や宴会場があるもよう。さすがに夜の部の公演も終了したようだ。
そういえばチェックイン時にマダムたちが会計の列を作っていたが、たぶん大衆演劇ファンなのだろう。お風呂はもちろん食事も芝居も楽しめるのだから、そりゃあもう最高な1日だったに違いない。皆さまご機嫌でした。
そして地下1階には、キッズスペースや無料休憩室なんかがある。
ほとんど人もいないし休める場所はいくらでもあるっぽい。有料の仮眠ルームで眠れなかったらここで寝よう。
・仮眠ルームへ
さて、有料の仮眠ルームは4階にある。350円のベッドを選んで正解だったのか……いよいよ答え合わせの時間だ。
リラックスルームにはごく普通の「テレビ付きリクライニングチェア」が並んでいた。割と静かだが、約半分が埋まっている様子。こっちはこっちで良かったと思う。
そして私が予約したベッドは……
これだ。
・予想外の展開
正解だった。絶対にこっちのベッドの方がよく眠れる。ブランケットもあるし快適だ。利用者は2人しかいないから静か……
ズゴゴゴゴゴゴゴ……
……ではなかった。
耳栓を突き抜けるレベルの大音量。少し静かになったタイミングで一瞬だけ眠れたのだが「ガッッ!」というイビキで飛び起きてしまった。
・ふたたび地下1階へ
1度気になるとずっと気になってしまうもの。やはり地下1階のリラックスルームで寝ることにした。深夜のホテルの地下1階はなんとなく不気味だけど仕方ない。
誰もいないようだ。
男性の咳払いが聞こえた気がしたけど気のせいだろうか……考えると怖くなるので寝た。
・朝風呂
6時過ぎに起床。結局あまり眠れなかった。こうなったら朝風呂でスッキリ目を覚ましたい。しかし……
朝風呂は9時からだった。
9時まで待つわけにはいかないので、洗面所で顔を洗って寝グセを直し、ロッカーで着替えを済ませた。早く出発してどこかでモーニングでも食べよう。と思ったら……
・朝食バイキング
3階レストランで誰でも利用できる朝食バイキング(1200円)を発見。宿泊者はもちろん、当日飛び込みでたとえば出勤前に利用する方も少なくないという。
まだ出発するには早かったので利用することに。いわゆる和洋中なんでもござれのバイキング。ご飯、味噌汁、納豆、半熟卵、焼き鮭、筑前煮、ポテサラ……感動するほど美味しいわけではないけど十分満足できる内容。元気が出る朝食である。
・チェックアウト
退館時に深夜料金・仮眠ルーム・朝食バイキングの料金を支払ってチェックアウト。タイミング良く特急レッドアロー号に乗ることができたのでスムーズに出社できた。
駅近で安く泊まれるから使い勝手はかなり良い。宿泊費を抑えたい場合はスーパー銭湯を利用するのも手だろう。
朝風呂が利用できなかったのが残念だが3000円台で仮眠までできるのは安い。ただ川越は観光客がハンパないので週末はもっと混むかも。次は大衆演劇もセットで楽しみたいと思う。それではまた!
・今回ご紹介した施設の詳細データ
名称:川越温泉 湯遊ランド
住所:埼玉県川越市新富町1丁目9-1
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.