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夏アニメ『帝乃三姉妹は案外、チョロい。』日向未南さん(綾世 優役)×天海由梨奈さん(帝乃一輝役)×古賀葵さん(帝乃二琥役)×青山吉能さん(帝乃三和役)声優座談会|天才三姉妹×ポンコツ男子の“チョロかわ”な日常とは?

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

天才三姉妹とポンコツ男子が一つ屋根の下で送るホームラブコメディー、TVアニメ『帝乃三姉妹は案外、チョロい。』の放送がスタート!

キャラクターそれぞれの強烈な個性。才能から考えると意外なチョロさを見せる三姉妹。カッコいいとかわいいのギャップや、コミカルとシリアスのギャップなど、観ているとあっという間に時間が過ぎていく作品です。

今回は、日向未南さん(綾世 優役)、天海由梨奈さん(帝乃一輝役)、古賀葵さん(帝乃二琥役)、青山吉能さん(帝乃三和役)に作品の魅力を語ってもらいました。

 

 

【写真】天才でチョロい三姉妹、でも“人間らしさ”が刺さる——『帝乃三姉妹』声優陣が語るキャラの魅力/インタビュー

優くんにキュンとするところは掃除ができるところ!

──三姉妹役の天海由梨奈さん、古賀葵さん、青山吉能さんは同じ事務所だということを、YouTubeの『【特番】初めての、顔合わせ。』でもお話しされていましたが、アフレコや特番収録などを経て、4人の関係性はどうなりましたか?

帝乃一輝役 天海由梨奈さん(以下、天海):わりと最初から、こんな(ほのぼのとした)感じだったよね?

帝乃三和役 青山吉能さん(以下、青山):だった気がする……。

天海:もちろん三姉妹は同じ事務所で顔見知りですし、他のコンテンツでもご一緒させていただく関係なのですが、日向もそのままスル~ッと、昔馴染みみたいな感じで入ってきてくれたんです。

綾世 優役 日向未南さん(以下、日向):きっと、みんなが和やかな雰囲気だったから。

天海:それもある(笑)。

 

 
青山:でも毎週、ごはんへ行こう!みたいな感じでは意外となくて。

日向:気が向いたら行こっか!くらいなんです。無理に約束もせず、タイミングが合ったら行くという感じが心地良くて。

──古賀さんのために、食事に行きましょう(笑)。原作も人気のある作品ですが、読んでいて面白いなと思ったところを教えてください。

青山:まず、1コマ1コマの情報量がすごいんです。一輝が決めているところの後ろで、二琥と三和がデフォルメで変な顔をしていたり、見逃せないコマが多いので、どのコマも捨てがたい。だから、どのコマも捨てないままアニメになったらいいなぁと思っていたら、ほとんどアニメになっていたので、演じる役者としてさらに気持ちが引き締まりました。

──そうなると、裏のセリフも言ってみたり?

青山:そうなんです。アニメの台本にはないけど入れてみるか、みたいな感じで入れると、たまに採用してもらえたりするので嬉しいんです。なので、みんな結構果敢にアドリブに挑戦していました。
 
天海:先生の描かれるキャラクターの表情が本当に素晴らしくて。かわいい表情だけでもレパートリーがすごいですし、カッコいいにも色んな表情があるので、キャラクターたちが活き活きと動いているのがわかるんです。あとはアニメになったときに、我々がどうやってそれを芝居に落とし込むかなので、そこはすごくこだわりました。原作とアニメの1コマ1コマを見比べてほしくて。この原作があるから、アニメでのこの表情や芝居が生まれたんだな!と感じていただけると思うので、どちらも余す所なく観てほしいです。

帝乃二琥役 古賀葵さん(以下、古賀):最初に感じたのが表紙と中身のギャップで、表紙は水彩っぽい色合いで描かれているけど、中身はめちゃめちゃカッコいいんです。線もしっかり描かれていて、表紙とは違うけど、読み進めていくと、「この表紙の感じは、こういうことだったんだ」と気づきました。絵は、コメディ展開になってもきれいでかわいいし、それでいてシリアスな展開では、それぞれのキャラクターが胸の内に隠しているものをしっかり描いているんです。だから、ただかわいい、カッコいいではない作品だなと思いました。天才だけど、同時に人間なんだなと感じられるところも描いているから、自分たちとかけ離れた存在に見えて、身近にも感じられる。そういうところも面白いと思いました。

日向:漫画だから当たり前なんですけど、これを先生は1人で描かれているんですよね……。本当にキャラクターひとりひとりの性格が違うし、悩み方もそれぞれ違っていて、一輝なら人からどう見られているのかだったり、二琥なら自分自身の中の葛藤だったり…。そして当然三和や優にも悩みがある。これを全部、1人で考えているんだなぁと思うと、改めて漫画家さんってすごいなと思いました。そしてその悩みを乗り越えていくステップも違っていて、優はそこに関わっていくけど、相手によって関わり方が違うんです。キャラクターが作品の中で、ちゃんと考えて生きているところが、面白さのひとつだと思いました。

 

 

──優は積極的に天才と言われる三姉妹に関わって、心をほぐしていきますが、皆さんが優にキュンとしたポイントはありますか?

天海:自分でも知らなかった自分をわかってくれるところですね。それをすぐに見つけてくれるから、嬉しいだろうし、そこに対して「あなたはすごい!」と真っ直ぐな目、真っ直ぐな言葉で伝えてくれるから、優しいんです。

自分では認められないようなことも認めて伝えてくれるから、そこまで言ってくれるのなら、自分では短所と思っていたところも見方によっては長所になるんだと思える。これをやられたら、みんなイチコロだと思います(笑)。

古賀:三姉妹は、どこへ行っても「帝乃三姉妹だ!」と言われちゃうくらい、崇め奉られるような存在になってしまっていて、自分とは違う世界の人だよね!という見られ方をしてしまいます。でも優くんは、そんな三姉妹と真正面から向き合い、ひとりひとりを見てくれるんです。しかも他人の目線ではなく、自分が見たままで言葉を掛けてくれるから、その言葉に真実味があるし、伝わってくるんです。

 

 
日向:学校とかで変な噂話が聞こえてきても信じなさそうだよね。実際に対峙したら、そんな噂もすっかり忘れて、自分が見たままの印象で話してくれそう。

古賀:わかる! ちゃんと自分の目で見て接してくれるから、言葉の刺さり方が違うし、そこがイイんです!

日向:三姉妹が心動かされるのって、きっとそこだよね。

青山:皆さんが素晴らしい回答をしている中、本当に申し訳ないんですけど、私は掃除ができるところです……。第1話で道場をピカピカにしていましたけど、使い古された道場を、あんなにピカピカにできるのか!と。畳の掃除なんて、細かくて難しいはずなのに、早いし上手いし、ひとりでやっちゃうし、それを押し付けても来ない。

私たち三姉妹の家も、相当散らかってで、汚いし臭いしっていう家も、気づいたらピカピカになっている。あの生活能力にはキュンでした。それぞれのことを考えて、3人に違う料理を作ってくれるなんて、それだけでキュンですよ!

 

 
古賀:あと、普通の味のレベルを一定に保てるところもすごい。

青山:特別上手くはないっていうのはすごいよね(笑)。できればうちもお願いしたい。

──青山さんはあまり家事が好きではないんですかね?

青山:(平然と)はい。当然です。自炊もしないので、優くんが来てくれないかなぁと思っています。

日向:人の嬉しい顔が見たいっていうのが、優くんの喜びだからね(笑)。

 

 

尖った、カッコいい三姉妹が見られるのは第1話だけ?

──今作では、天才三姉妹が、プライベートでもしっかり努力をしていて、食事を気にしていたり、プロ顔負けのストイックさを見せています。皆さんも声優というお仕事されているので、そういう裏の努力的なところで共感するところもあるのかな?と思ったのですが、いかがですか?

日向:努力とかではないんですけど、私は優に共感していました。他人と自分を比べてしまうことって私にもあって、「何であの人はあんなにお芝居が上手いのに、私はこんなへなちょこなんだろう」と考えてしまうんです。

でも優はその先にいて、「何でできないんだろう」から「じゃあ俺にできることは何だろう」と考えることができる。それを見てハッとしたんです。できないときに、私にできる表現は何だろうと無意識に思うことはあったけど、優と出会ったことで、明確にその思考になれた気がするんです。だから今は、「できなくても、自分にできることを見つければいいんだ!」と思えるようになりました。

──メンタル面も、すごく大事ですよね。

青山:私は全然三姉妹に共感ができなくて。みんな才能があるのに、その上で努力をしている努力の天才なんですよね。私はあれだけの才能があったら、絶対に努力せずに、その上にあぐらをかいてプカプカ浮いていると思うんです。だから尊敬が強いです!

 

 

──でもトップアスリートも努力しないと、下から抜かれますからね。

天海:期待もされ続けますからね。それは確かに、私たちもそうかもしれないけど。

古賀:三姉妹も背負うものがだんだん大きくなっていくから、メンタルが耐えられるのだろうかと思いました。毎回1位になれと言われ続けるのってきついし、それでも目標を失わずにやれるのは、とんでもない強靭なメンタルがないと難しいんだろうなと。でもそこに優くんが来てくれたから、三姉妹はより強くなれたんだと思います。

日向:優は、それぞれの弱いところも認めてくれるからね。あなたも人間なんですよって言ってくれる。

古賀:そう考えると、みんなすごいなぁと思ってしまいます。

──確かに、あのまま優が来なかったら、少し先の未来で、壁を越えられなかったり、メンタルが壊れたりしたかもしれないですね。

古賀:崩れていた未来もあったかもしれないですよね。作品を見ていて、人は1人では生きてはいけないのだなと思いました。もちろん、自分で高めていけるものもあるけど、人から受け取るものも大きいと思います。

天海:私が一輝に共感する部分は、人からどう見られているのかを考えているところです。俯瞰で自分を見たときに、こういうことをしたらこう見られるかもしれないなとか、考えてしまいがちなんです。自分を作っているのかと言われたら別にそうでもないんですけど、どこか意識的なところでよく見てもらうためにはどうすべきかを考えてしまっている。一輝が、自分の見られ方を作り上げているところには、共感とまではいかないけど、わかるなぁと思いました。だからこそ、家の中では抜けているところがあったりして、かわいいんですけど。

 

 

──三姉妹は、オフのところを見ると、急に親近感が湧きますね。

天海:人間味は出ますよね(笑)。

──お芝居をしていて印象に残っているシーンはありますか?

日向:優が棒芝居をするところがあるんですけど、それが一番リテイクをいただいたと思います。

天海:確かに、普通の芝居のときは、するっといってたよね。

日向:音響監督の明田川仁さんが、こうやるんだよと実演してくださったのが、本当に面白くて印象に残っています。

天海:あとは吉能のアドリブが毎回面白かったです。使われるのはひとつなのに、色んなパターンを録っていたので、本編ではどれが流れるんだろうとワクワクしています。でも、使われなかったら寂しいなと思うようなアドリブがいっぱい生まれていました。取材の中で、吉能は「三和は三姉妹の中では、すごく遊べるキャラだ」と言っていたのですが、アドリブの引き出しの多さは勉強になりましたし、本当に面白かったです。

青山:結構カマし過ぎたときもあったりして、「それ、やらなくていいから」と言われるのが、いっちばんキツいんですよ。でも、お父さん役の松風雅也さんから助言をいただいて。「テストで全部やっちゃえばいいんだよ! やり過ぎたら引けばいいんだから」と言っていただけたので、勇気づけられました。

日向:それでできるのがすごい!

青山:でもみんなが面白いと言ってくれたからですよ。仲良くなって、信頼もあったから、怖がらずに思い切って挑戦できたんだと思います。

 

 

──第1話で印象的だったシーンはありますか?

天海:最後に三姉妹で「でも、悪くなかった」と言う合わせ台詞があるんですけど、そこはすごくこだわりました。第1話って、いろんなことを試行錯誤する話数ではあるんですけど、最初は本当に息が合わなくて。

古賀:全然合わなくてびっくりしました。何回やったんだろう。

青山:10はくだらないかも。

天海:雰囲気は悪くないけど、ズレてるねぇっていう。

古賀:「息、合わないねー」って言われてたよね(笑)。

天海:三姉妹がチョロくなっていくキッカケのセリフでもあるから印象的だよね。

青山:でも、それぞれでチョロくなり方も違うから、合わせるのが難しいんですよ。それぞれのチョロがあるので。でも不思議なもので、だんだん合っていくんだよね。

天海:それが一緒に録っている良さだね。だから2話以降は、合うようになっていきました。

 

 

──このシーンは、3人別々なところにいて、セリフだけ同じというシチュエーションだから、難しいですよね。

古賀:二琥は一番最初に優くんに転がされたんです……。

天海:私、優くんに「痛い」って言いながら、髪を拭いてもらっているところ、めっちゃ好き!

古賀:あんなに警戒していたのに、優くんの手にかかると、一瞬で転がされちゃうんですよ……。

──髪を下ろしているときの二琥も、すごくかわいいですよね!

古賀:かわいいんですよ! 普段はお団子にしているし、目つきも鋭いからわからないんですけど、お風呂に入ると、すごく乙女で、かわいいが全面に出るんです。だからこのあとも、二琥のかわいいところをいっぱい見てもらいたいです。

日向:第1話からわかると思うんですけど、テンポがすごく良いんです。優のモノローグから始まり、そこから急降下して急上昇する。ドタバタが繰り広げられるテンポがいいから、視聴者の皆さんも飽きないと思います。それでいて映像も美しいから、30分があっという間なんです。

古賀:冒頭のパズルがハマっていく演出もすごく良かった。

日向:そう! あそこでの優の一人語りから、いきなり殴られて、母親について語るところではしんみりするんだけど、すぐに三姉妹が出てきて、ビシッと決める。あの流れが素晴らしいんですよ。

天海:でも、あそこまで尖った、カッコいい三姉妹って第1話だけかもしれないね。

日向:確かに(笑)。あとはもうチョロチョロになっていくから……。

古賀:最初は全力でカッコよくしておかないと。

天海:もちろん他の話数もカッコいい面は見られるけど、ここまで優に対して突っ張れる、怖い感じのカッコよさは、第1話でしか味わえないかもしれない。

日向:後半のカッコよさは、またベクトルが違う、殻を破ったカッコよさだからね。

 

 

──では最後に、今後の見どころを教えてください。

青山:『帝乃三姉妹は案外、チョロい。』というタイトル通り、チョロすぎるところがたくさん出てくるんですが、ギャグ的にケラケラ笑えるシーンもあれば、三姉妹の軸になっている部分のカッコよさ、そして苦悩などが鮮やかに描かれている作品なので、泣いたり笑ったりしながら楽しんでいただければ嬉しいです。

古賀:とってもハートフルな、それでいて面白い作品です。どんな人が見ても、あっという間だったと思っちゃうくらいテンポも良くて話も面白い。絵もこだわり抜かれているので、見て損はありません! 三姉妹のかわいさとカッコよさ、優くんのかわいさとカッコよさを感じつつ、家族愛とは何ぞや!みたいなところを考えていただければ嬉しいです。

天海:男女問わず、チョロかわいいって思ってもらえる作品です。考えなくても観られるし、深読みしても面白い。また家族というものを題材に、どこか他人行儀になってしまった三姉妹が、優をきっかけに姉妹としてのパズルのピースをはめていくような部分もあるので、その温かさなどを感じ取っていただけたら嬉しいですし、そこでクスッと笑っていただけたらなと思っています。

日向:一見、めちゃめちゃラブコメなんですけど、実はスポ根と言っても過言ではないほど熱い作品です。人間同士のぶつかり合いも描かれているので、どっぷり感情移入しながら観ていただきたいです。あと、何と言っても絵と音楽の力がすごいんです! あの絵を見て、その雰囲気に乗っかって命を吹き込んできたけど、ちょっとしたキャラクターの目線の動きや髪の揺れ、画角から語られるところなど、絵の力がすごい!と改めて感じました。そしてそれは原作も同じなんですよね。なので、アニメと原作、どちらも何度でも楽しんでいただけたら嬉しいです。


 
[文&写真・塚越淳一]

 

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