エンジニアから注目された話題は? 2025年10月記事ランキング
長く続いた残暑も落ち着きを見せ、秋の気配が少しずつ近づいてきた10月。エンジニアtypeでは、転職・マネジメント・AI時代の働き方など、現場で生きるエンジニアたちが直面する“リアル”を多角的に掘り下げた記事が注目を集めた。
ここでは、2025年10月に公開された記事の中から、特に多くの反響を呼んだ5本をランキング形式で紹介する。
目次
【5位】もしも転職サイトで転職先を探すなら? Techな三人が厳選したエンジニア求人のこだわり検索条件【4位】言われたことしかしないエンジニアは、AIよりコスパが悪い? 久松剛が語る「指示待ち人間」の末路【3位】ジャンプ伝説の編集長・鳥嶋和彦流の“人”の動かし方「人と自分は違う。だから押さえつけたりしない」【2位】澤円が回答!出社が嫌でフルリモートできる会社に転職すべきか迷ったときに整理したい三つの視点【1位】25歳でAmazon管理職に内定もなぜ辞退? スタートアップを選んだ理由と、入社1か月目で実行したAI改革の中身
【5位】もしも転職サイトで転職先を探すなら? Techな三人が厳選したエンジニア求人のこだわり検索条件
もしも転職サイトで転職先を探すなら? Techな三人が厳選したエンジニア求人のこだわり検索条件type.jp
業界を牽引する著名な3名、米マイクロソフトの牛尾 剛さん、ナル先生、ひろゆきさんが「もし転職サイトで求人を探すとしたら」という問いに答えた特別企画が第5位にランクイン。
それぞれのキャリア観が色濃く反映された検索条件の選び方に注目が集まり、特に牛尾さんが選んだ「技術で年収1000万円超」という条件には、技術者に対する会社の評価基準を見抜くための哲学が込められていた。
SNSでは「参考になる」との感想と共に「人選ワロタ」等の声も寄せられた(ごもっともである)。
牛尾さん:私はお金にあまり興味がなくて、「仕事の面白さ」が何よりも重要です。コミュニティーにいって、実際にそこで働いている人がいたらその人に会って話を聞いた方が確度が上がりそうですが、転職サイトを使うならこの条件(技術で年収1000万円超)でフィルターして、満足するまで面接を受けますかね。
なぜかというと、技術つまり、IC(Individual Contributor)に1000万円出すということから複数のことが分かります。
マネジメントとかではなく、技術者にそれだけ出すということは、技術を重視していて、なおかつ実際にそれだけお金を出す用意があるということ。見た目とか雰囲気でごまかす「フェイク」をある程度フィルターすることができそうです。
【4位】言われたことしかしないエンジニアは、AIよりコスパが悪い? 久松剛が語る「指示待ち人間」の末路
言われたことしかしないエンジニアは、AIよりコスパが悪い? 久松剛が語る「指示待ち人間」の末路type.jp
“流しのEM”として知られる久松 剛さんの人気連載。今回は、現代のエンジニア組織で増え続ける「指示待ち人間」が抱えるリスクについて鋭く考察した。
AIが定型業務を代替する時代において、指示を待つ姿勢は「AIよりコスパが悪い人間」として扱われかねないと警鐘を鳴らしている。
久松さん:今求められているエンジニア像とは何でしょうか。 それは、プログラミングができるとか、アルゴリズムに強いとか、そうしたスペック的な強さではありません。
現場で本当に求められているのは、人としての基礎体力を持っているエンジニアです。
例えば
「分からないことをそのままにしない」
「小さな改善を自分から提案できる」
「チームの成果を自分ごととして考えられる」
こうした姿勢が、結果的に評価と成長につながっていきます。
経済産業省では「社会人基礎力」として定義され、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の三つで構成されています。
上記のように、AI時代を生き抜くために必要な「社会人基礎力」を軸に、エンジニアが磨くべき三つの力(アクション、シンキング、チームワーク)を具体的なキャリア観を交えて解説しており、自律的な成長を目指す全てのエンジニアにとって、耳の痛い、しかし必読の内容だ。
【3位】ジャンプ伝説の編集長・鳥嶋和彦流の“人”の動かし方「人と自分は違う。だから押さえつけたりしない」
ジャンプ伝説の編集長・鳥嶋和彦流の“人”の動かし方「人と自分は違う。だから押さえつけたりしない」type.jp
『週刊少年ジャンプ』の伝説の編集長であり、『ドラゴンボール』作者の鳥山 明さんをはじめとする数々の漫画家の才能を開花させた鳥嶋 和彦さん。鳥嶋さんが、自身のマネジメント術を語ったインタビュー記事が、9月のランキングで3位だったこちらの記事同様に注目を集めた。
「相手を徹底的に見る」というシンプルな根底の姿勢を軸に、人気低迷作品を読者アンケート1位に導いた経験、編集長・社長として組織を動かした経験を深掘り。加えて、組織のリーダーとして「自分と他人は違う」ことを前提にマネジメントすることの重要性も説かれており、マネジメント層だけでなく、周囲を動かす必要のある全てのエンジニアにとって示唆に富む内容となっている。
鳥嶋さん:例えば漫画編集者として鳥山 明さんの担当をしていた13年間は、どこにいても毎日必ず電話をしていてね。5分でも話せば声の感じで彼の体調が分かるし、今何に興味を持っているかも分かる。
好きな子がいたらさ、相手が何してるか、気になるでしょ? 相手の好きなものを知ったら「じゃあ今度あそこに連れていってあげよう」とか、いろいろなことを考えるじゃない? それと一緒だよね。
【2位】澤円が回答!出社が嫌でフルリモートできる会社に転職すべきか迷ったときに整理したい三つの視点
澤円が回答!出社が嫌でフルリモートできる会社に転職すべきか迷ったときに整理したい三つの視点type.jp
元・日本マイクロソフトの業務執行役員であり、“プレゼンの神”として知られる澤 円さんが、読者から寄せられたキャリアのモヤモヤに答える連載。今回は「会社が週2日出社に切り替わりそうで憂鬱。フルリモートにこだわって転職すべきか、割り切るべきか」という、多くのエンジニアが抱える切実な悩みに答えている。
フルリモートを愛する澤さんの立場から、モヤモヤを言語化することの重要性を説き、三つの具体的な解決策を提示した。単なる働き方の選択に留まらず、自身の価値を高めることが自由な働き方への一番の近道だと説く、核心を突いたアドバイスは多くの共感を呼んだに違いない。
澤さん:ボクはフルリモート大好き人間で、コロナ禍になった途端に「あ、もう会社に行かなくていいんだし、所属してる必要もないな」って思って独立しちゃいました。
(中略)
ということで、その気持ちを中心に置いてこれからのキャリアを考えてみてはいかがでしょうか?
澤さん:まずは、「なぜフルリモートにこだわりたいのか」を言語化してみましょう。
通勤が嫌なのか、集中できる環境を守りたいのか、時間の使い方を自分で決めたいのか。
モヤモヤの中身をはっきりさせると、次にすべき行動が見えてきます。
今回は、「会社を活かす」「新天地を探す」「自分を高める」の三方向で考えてみましょう。
【1位】25歳でAmazon管理職に内定もなぜ辞退? スタートアップを選んだ理由と、入社1か月目で実行したAI改革の中身
25歳でAmazon管理職に内定もなぜ辞退? スタートアップを選んだ理由と、入社1か月目で実行したAI改革の中身type.jp
25歳という若さでAmazonの管理職ポストの内定を得ながら、社員数十名のAIスタートアップへ転職したAIコンサルタントDさんのキャリア選択と、入社後に実行したAI改革の全貌を追った記事が堂々の1位を獲得した。
大手企業の内定を辞退した理由が「思っていたより不自由そうな環境」であったという、その意外な言葉の裏には、DさんがAIを手段として現場を変えるために求めた「AIの種類に縛られることなく、自分の意思で試せる場所」という揺るぎない信念があった。
Dさん:AIを使った業務改善がしたくて転職活動をしている中で、“まさに”というポジションで内定をいただけたのがAmazonでした。やりたいことと合致しすぎていてAmazonしか受けていなかったくらいです。
ただ、複数の社員の方から話を聞くと、使用できるAIツールは限られており、社内で開発された独自システムが推奨されている環境だと分かりました。
もちろんセキュリティー上の意図は理解できますが、試したいことを試せない環境では、業務改善のスピードが出ないと感じました。
結果、Dさんが選んだのはAmazonではなくAIスタートアップ Cynthialy(シンシアリー)だった。入社直後、AIツールの導入ではなく、まず「現場の可視化」から始めた改革の手順は、多くの企業のAI推進担当者にとって必読の内容であり、AI活用の本質を突いている。
