海老名市 「プール無料」中学生にも 市内3施設で年間利用可
海老名市はこのほど、小学生を対象としてきた市内の屋内プール3施設の無料開放を中学生に拡大する取り組みを始めた。利用ニーズを把握し、次年度以降の継続を検討していく考えだ。
屋内プール無料開放事業は海老名市内の小学生を対象に2007年7月から始まり、09年から継続的に毎年行われている。健康増進や体力向上を目的とした取り組み。実施当初、1カ月間のみだった無料期間は、現在は通年となっている。
対象施設は海老名運動公園屋内プール(中新田)、北部公園体育館屋内プール(上今泉)、高座施設組合屋内プール(本郷)の3施設。無料券は、年度の初めに各校で配布されている。今年度は、中学校での配布も行われ、一人に対し「小学生18枚」「中学生2枚」が配られた。
年間利用8千人超
屋内プール無料開放事業を利用した延べ人数は、過去5年間で約4万人となる。コロナ禍で休館期間があった20年を除く、過去4年間の平均は延べ約8800人。コロナ禍の影響を受けた20年に年間約5200人だった利用者の延べ人数は、21年には約7700人に回復。22年には延べ1万人を超える小学生が訪れている。「公共施設のプールは一定のニーズがある。天候に左右されない快適な施設で、安全な管理のもと、水泳を楽しんでもらいたい」と市文化スポーツ課担当者は話す。
運動公園を再整備へ
無料開放施設の一つである海老名運動公園屋内プールは、老朽化が課題となっている。同施設は1990年に完成。当初可動していた屋根部分が開放ができなくなるなど、設備の古さが目立つ。
市は現在、同施設や野球場、総合体育館などを含む運動公園全体の再整備を計画している。屋内プールは大規模改修を行うなど、再生を図る計画だ。再整備計画全体の事業費の概算は約57億円。事業工程案では30年度の完成が示されている。