西武線 大人は「値上げ」でも 子供は「月1000円で全線乗り放題&1乗車50円」に!西武運賃改定2026、定期買い替えルールも解説
西武鉄道は2026年3月14日(土)に運賃改定を実施します。大人の通勤定期や普通運賃が値上げとなる一方で、子育て世代には衝撃的なニュースです。なんと、小児IC運賃が全区間一律「1乗車50円」に。さらに、西武線全線が乗り放題となる小学生向け定期券「こども全線定期券」が月額1,000円で発売されます。この記事では、「主要区間の新運賃」と、革命的とも言える「激安・小児運賃」、それに伴う定期券の買い替え対応など、ポイントを絞ってお伝えします。
池袋線・新宿線の主要区間運賃はこう変わる
池袋発着の運賃比較(ICカード・大人1乗車)
まずは池袋線の主要駅から見ていきましょう。通勤・通学、そしてレジャーで多くの人が利用するこの路線。距離によって「おっ、結構上がるな」という区間と、「あれ?ほぼ変わらない?」という区間がはっきり分かれました。
▼池袋~練馬
現行:188円⇒改定後:207円(+19円)
▼池袋~所沢
現行:356円⇒改定後:402円(+46円)
▼池袋~西武球場前
現行:387円⇒改定後:442円(+55円)
▼池袋~西武秩父
現行:796円⇒改定後:800円(+4円)
池袋~所沢間や池袋~西武球場前間はやや値上げ幅が大きく、乗車距離に応じて運賃も上がっていくように感じられますが、西武秩父線に乗り入れて西武秩父まで行くとほぼ変わらず。遠距離になるほど値上げ幅が抑えられています。
西武新宿発着の運賃比較(ICカード・大人1乗車)
続いて新宿線です。西武新宿駅を起点とした場合は……
▼西武新宿~高田馬場
現行:157円⇒改定後:169円(+12円)
▼西武新宿~東村山
現行:356円⇒改定後:402円(+46円)
▼西武新宿~本川越
現行:513円⇒改定後:592円(+79円)
▼西武新宿~拝島
現行:450円⇒改定後:521円(+71円)
こちらも池袋線同様、遠距離になるほど値上げ幅は抑え気味ですが、西武新宿~本川越間でも47.5km、池袋~西武秩父間(76.8km)ほどは遠距離のメリットを感じられません。
【朗報】子どもたちは「50円」でどこまでも!西武線が実質テーマパーク価格に
大人がため息をついている横で、お子さまたちには夢のような世界が到来します。今回の改定で、小児運賃は「距離に関係なく一律」という驚きの設定になります。
駄菓子より安い?ICなら1回50円&月1000円で乗り放題
IC運賃:全線一律 1乗車50円
池袋⇒秩父まで行っても50円。往復100円。もはやお小遣いで小旅行が余裕です。
定期券:全線一律 1か月1,000円(こども全線定期券)
小児用PASMO限定で、西武線全線が乗り放題になる「神パス」が登場します。
【参考】
西武、小児IC運賃を「1乗車50円」に大手民鉄で初の試みも…2026年3月から(※2025年7月掲載)
https://tetsudo-ch.com/13006566.html
運賃改定の概要
今回の改定は、バリアフリー設備の整備や老朽化した施設の更新、人件費高騰への対応などが主な理由です。実施日は、2026年3月14日(土)。
主な変更点(大人)
初乗り運賃(IC):157円⇒169円
通勤定期運賃:改定率約10.0%の値上げ
通学定期運賃:現行据え置き
主な変更点(小児)
普通運賃(IC):全区間一律 1乗車50円
通学定期運賃:全区間一律 1か月500円など
こども全線定期券:全区間一律 1か月1,000円など
運賃・定期代はどう変わる?西武線 改定運賃の詳しい概要
新運賃表(大人)
新運賃表(小児)
「こども全線定期券」の注意点・定期の買い替え対応
こども全線定期券では、他社線連絡定期券とすることはできませんので、通常の通勤定期券をお求めください。この場合、全線フリーとはならず、購入時に区間の設定が必要です。通学を目的とする場合は、通学定期券をお求めください。通学定期券の区間は、通学証明書に記載の通学区間(自宅最寄り駅~学校最寄り駅)に基づきます。
小児定期券の値下げに伴い定期券を買い替える場合の取扱いは、定期券発売窓口や払いもどし取扱駅で、2026年3月14日(土)から4月30日(木)まで取扱いがあります。(同じ区間の定期券を新規で購入後、使用中の定期券については日割(1日単位)かつ無手数料にて払いもどし。)詳しくは西武鉄道のWebなどでご確認ください。
改定前と改定後の運賃比較表
乗車券・定期券の利用:運賃改定前までにご購入いただいた各種乗車券は、有効期限終了までご利用いただけます。(発売金額:使用開始日が3月14日(土)以降(運賃改定後)であっても、3月13日(金)までに
ご購入いただく場合は3月13日(金)までの運賃(旧運賃)で発売します。)
改定日は2026年3月14日です。バリアフリー整備や施設更新のため、大人運賃の値上げはやむを得ない側面がありますが、それを補って余りある「小児運賃の実質無料化」に近い施策は、沿線の子育て世代にとって非常に大きなメリットです。特に、月額1,000円で全線乗り放題となる「こども全線定期券」は、習い事や休日のお出かけスタイルを劇的に変える可能性を秘めています。
(画像:西武鉄道)
鉄道チャンネル編集部
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