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「息をのむ絶景」夜明けの美しさを知ったのは、北海道・十勝に住んだから【写真11枚】

Sitakke

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数多くの「絶景」を持つ北海道。
観光情報にはなかなか載っていない、「日常の絶景」も多くあります。

今回は、HBC帯広放送局のカメラマン・大内孝哉さんが撮影した、「十勝に住んでいなければ出会えなかった景色」をお届けします。

連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」

十勝でしか撮れない美しい光景

ことしの北海道は9月になっても、まだまだ日中は30度近い気温の日が続きました。
しかし、夜になると肌寒く、新緑できれいだった木々も、濃く淡い緑色へ変化してきています。秋の季節もあと少しですね。

私は報道カメラマンとして十勝管内を中心に取材をしていますが、今年の夏はさまざまなニュースがあり、あっという間に過ぎ去っていきました。

異動で帯広へ引っ越してきて、2年が経ちました。

札幌に住んでいたときから写真を撮ることはとても好きでしたが、十勝平野で撮影を始めてから、撮影スタイルがガラリと変わりました。

今回は「こんな光景は十勝平野でしか撮れない!ここでしか見られない!」と感じた光景をお送りいたします。

・撮影日:2023年10月
・場所:上士幌町糠平

・シャッター速度 1/125
・絞り f/11
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

2023年の10月に、札幌から帯広へ異動となりました。
小学生の子どもと幼稚園の子ども、そして妻と、家族揃っての引っ越しでした。

最初は、慣れない土地で右も左もわからず、一日の過ごし方も分からず、一日一日必死に過ごしていたのを覚えています。

なんなら、「札幌に戻りたい!」と思っていた時期もありました。

そんなとき、撮影に行ったのが「上士幌町糠平湖」。

・撮影日:2023年10月
・場所:上士幌町糠平

・シャッター速度 1/125
・絞り f/11
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

この景色を見たとき、何とも言えない感覚というか「しばらくこんなきれいな景色を見ていなかったな」と思いを馳せたことを覚えています。

この瞬間からですね。

「もっといろいろな景色を見たい!撮影したい!」と思い始めました。

・撮影日:2023年10月
・場所:音更町

・シャッター速度 1/100
・絞り f/7.1
・ISO 3200

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

それからというもの、慣れない十勝での生活は続きましたが、時間があれば、十勝平野の絶景を追い求めるようになりました。

・撮影日:2023年10月
・場所:音更町

・シャッター速度 1/100
・絞り f/7.1
・ISO 3200

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

札幌在住の時は、仕事以外で撮影のために早起きすることなどめったにありませんでした。

でも早起きを頑張れば、十勝平野には自分が想像する何倍も美しい光景が広がっている。

夜明けの美しさを知ったのも、帯広に住み始めてからです。

・撮影日:2023年10月
・場所:十勝平野

・シャッター速度 1/100
・絞り f/7.1
・ISO 640

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

出張では何度も訪れていた十勝平野。

しかし2泊や3泊したところで、その土地の本当の美しさには気づきません。

・撮影日:2023年10月
・場所:十勝平野

・シャッター速度 1/200
・絞り f/8.0
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

十勝平野に住んでいる方からすると、身近にある景色がきっと当たり前で、変わらない景色なのだろうけど、十勝平野に住み始めたばかりの自分には、全てがとても新鮮で、まるで海外に行ったような気分になりました。

北海道で生まれていながら、北海道らしい景色を見ていなかったなと実感。

目を奪われる光景が、十勝平野には広がっていました。


・撮影日:2024年1月
・場所:十勝平野

・シャッター速度 1/500
・絞り f/2.8
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

帯広は日高山脈に囲まれているため、冬の時期はとんでもなく寒くなります。厳冬の時期です。

しかし、さらに景色に圧倒されたのは、まさにこの厳冬であり「幻冬」の光景でした。

・撮影日:2024年1月
・場所:更別村

・シャッター速度 1/160
・絞り f/5.6
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

もう人生で見たことのない光景でした。

見えているもの全て真っ白に染まって、まさに「白銀の世界」。

・撮影日:2024年1月
・場所:音更町 十勝川

・シャッター速度 1/100
・絞り f/10
・ISO 800

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

氷点下20度に近い極寒の世界です。肌がヒリヒリし、手の動きは鈍くなるほど寒いのですが、景色が美しく、シャッターを切る時は寒さを忘れています。

「息を呑む絶景に出会う」とは、まさにこういう景色のことだなと感じました。


・撮影日:2024年11月
・場所:音更町・芽室町

・シャッター速度 1/100
・絞り f/10
・ISO 800

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

当初は札幌に戻りたいと思っていた感情はもうどこへ行ったのやら、今はカメラマンとして、最高な場所に住んでいるのだと感じています。

そしてこの景色は、「十勝平野に住んでいなければ出会えなかった」。
心からそう思います。

家族も「このまま永住でもいいくらい」なんて言っているほど、十勝平野を気に入っています。

そう思うほど、今まで2年間、出会った方々の優しさに触れ、見つけた四季折々の壮大な景色はとても素敵でした。

会社員なので、これから先いつまで十勝平野で暮らせるかはわかりませんが、在住できる限りカメラマンとしての役割を全うし、テレビでもSitakkeの記事でも、皆さんに十勝平野の魅力をお伝えできたらと思います。

ご覧いただきありがとうございました。

連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」

撮影・文:HBC帯広放送局 大内孝哉
2015年からテレビカメラマンとして、主にニュースやドキュメンタリーを撮影。担当作品に映画/ドキュメンタリー「ヤジと民主主義」「クマと民主主義」や、ドキュメンタリー「核と民主主義」「ベトナムのカミさん〜共生社会の行方〜」「101歳のことば ~生活図画事件 最後の生き証人~」など。
2023年10月から帯広支局に異動。インスタグラム@takayasunset0921では、プライベートで撮影した北海道の写真を公開中。

編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は記事執筆時(2025年9月)の情報に基づきます

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