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コンドームさえもファッションアイテムにしてしまった「ベネトン」が日本から撤退

セブツー

イタリアのカジュアルブランド「ユナイテッド カラーズ オブ ベネトン(UNITED COLORS OF BENETTON)」を手掛けるベネトングループ(BENETTON GROUP)は10月23日、日本からの撤退を発表した。

「ユナイテッド カラーズ オブ ベネトン」は、1965年に創業し、日本には1982年に上陸した。カラフルなニットなどが人気で、「ユニクロ(UNIQLO)」が誕生する1984年よりも以前からカジュアル衣料を展開してきた。また、避妊具もファッションアイテムのひとつとして捉え、オカモトとのライセンス契約でコンドームを発売、さらにオリビエーロ・トスカーニ(Oliviero Toscani)がアートディレクションを務めた広告表現では、ファッションではなく社会問題を扱うなどし、注目を集めた。

イタリアのトレヴィーゾにあるベネトングループのアートスクール「ファブリカ(FABRICA)」は、建築家の安藤忠雄が設計を手掛けており、ベネトングループと日本との関係は多岐にわたっていた。

「ユナイテッド カラーズ オブ ベネトン」は現在、全世界で3200店舗以上を展開しているが、2023年度の売上高は8億9800万ユーロ(約1472億円*)とピーク時の半分以下の規模にまで縮小している。一方で、ベネトングループはすでにアパレルが中心的ビジネスではなく、金融と投資事業が中核になっている。これも時代の流れであろうか。

*1ユーロ=164円換算(10月24日時点)

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