【茅ヶ崎 イベントレポ】茅ケ崎里山公園まつり - 秋の恵みと人のぬくもりに包まれて
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2025年11月16日(日)、茅ケ崎市の北部にある「茅ケ崎里山公園」で、「秋の里山公園まつり」が開催されました。
この日は朝から曇り空。陽射しこそなかったものの、空気は穏やかで、園内は家族連れや地域の方々で大にぎわい。自然の恵みと人のつながりを感じられる、あたたかくて豊かな一日となりました。
今回は、現地での取材を通して感じた空気感とともに、各エリアの様子をお届けします。
メインエントランス:香ばしい匂いと笑顔が迎える玄関口
公園の入り口にあたるメインエントランスは、朝からすでに多くの人でにぎわっていて、笑い声や屋台の呼び込みが響く、活気あふれる雰囲気に包まれていました。
メインエントランスにはキッチンカーや焼き鳥などの屋台が並んでいたり、地元の雑貨類の販売があったりと、まるで小さな縁日のような雰囲気がありました。
特に目を引いたのは、炭火で焼かれる焼き鳥の屋台。煙の向こうから漂ってくる香ばしい匂いに誘われて、思わず足が止まります。
実際に購入していただいてみると、炭火の遠赤外線でじっくり焼かれた焼き鳥は、外はカリッと香ばしく、中はふっくらジューシー。曇り空の下、肌寒さを忘れさせてくれるような、あたたかいひとときでした。
そしてもうひとつ、子どもたちの目を引いていたのが鉄道模型の展示コーナー。展示されていたのは、ドクターイエローやカラフルな新幹線車両が走る模型列車です。
車両が走るたびに子どもたちの歓声が上がっていました。列車の動きに合わせて目を輝かせる姿が印象的で、家族連れの笑顔が絶えない空間となっていました。
風のテラス:音楽と実りが調和する、やさしい時間
エントランスから少し歩いた先にある「風のテラス」では、地元の新鮮な野菜が並ぶ直売コーナーが設けられていました。
瑞々しく新鮮な野菜が手頃な価格で販売されており、訪れた人たちは次々と手に取り、あっという間に売り切れてしまうほどの人気ぶり。
中でも注目を集めていたのが、里山公園で収穫されたサツマイモを使った焼き芋の販売です。ホクホクとした甘い香りが漂い、長い行列ができるほどの盛況ぶり。
残念ながら買えなかった方も多かったようですが、それだけに「また来年も来よう」と思わせてくれる魅力がありました。
芝生広場の一角では、ジャズの生演奏も行われており、心地よい音色が曇り空の下にやさしく響いていました。
にぎやかな屋台の喧騒から少し離れ、音楽に耳を傾けながらひと休み。そんな過ごし方ができるのも、この里山公園まつりの魅力のひとつです。
さらに、芝生広場周辺ではフリーマーケットも開催されており、手作りのアクセサリーや古着、絵本など、さまざまな品が並んでいました。
出店者との会話を楽しみながら、掘り出し物を探す時間もまた、心をほぐしてくれるひとときでした。
谷の家:竹林の静けさと、手仕事のぬくもり
「谷(やと)の家」では、ガイド付きの「竹林ウォーク」が行われていました。整備された竹林の中を歩きながら、里山の自然や歴史について学べるこの企画は、子どもから大人まで幅広い世代に人気があります。
ガイドの方の丁寧な説明に耳を傾けながら、竹の葉が風に揺れる音に包まれて歩く時間は、まるで別世界に迷い込んだような感覚でした。
また、谷の家の周辺では小物の販売も行われており、里山保全ボランティア「茅ケ崎里山公園倶楽部」による間伐など保全作業の発生材を使った薪炭や畑の収穫物が並んでいました。
自然素材を活かしたものが多く、竹林の静けさと手仕事のぬくもりが調和する、やさしい空間が広がっていました。
里の家:子どもたちの笑顔が咲く、ものづくりの場
「里の家」では、クリスマスリース作りのワークショップが開催されていました。
松ぼっくりやどんぐり、ドライフラワーやリボンなどを自由に組み合わせて、自分だけのリースを作るこの体験は、子どもたちに大人気。夢中になって手を動かす姿や、完成したリースを嬉しそうに見せ合う様子がとても印象的でした。
さらに、コスモス摘みのワークショップも同時開催されており、色とりどりの花を手にした人たちが、笑顔で園内を歩く姿があちこちで見られました。
摘んだ花をその場で花束にしたり、写真を撮ったりと、秋の自然を存分に楽しむ姿が印象的でした。
また、アクセサリーや雑貨、点心やタピオカミルクティーなどの販売もあり、立ち寄った人たちが甘味を手にひと息つく姿も見られ、心も体もあたたまるような雰囲気が漂っていました。
「まつり」というより「暮らしの風景」
今回の「里山公園まつり」は、ただのイベントというよりも、地域の暮らしや人のつながりが自然とにじみ出るような、あたたかな時間でした。
地元の人たちが手を取り合い、季節の恵みを分かち合いながら、自然とともに過ごす。そんな風景が、ここにはありました。
焼きたての香り、風に揺れる竹の音、子どもたちの笑い声。どれもが、曇り空の下でもしっかりと心に残る、秋の里山にぴったりの音色でした。
この「里山公園まつり」は、春と秋の年2回開催される恒例行事で、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。
来年もまた、この場所で、季節のめぐりと人のぬくもりに出会えることを楽しみにしています。
秋の里山公園まつり
2025年11月16日 10:00~14:00
開催場所
県立茅ヶ崎里山公園
住所:〒253-0008 神奈川県茅ヶ崎市芹沢1030
駐車場:あり
参加費
無料