【多摩市】多摩大聖ヶ丘 教員全員がトレカに 学校PR、資質向上めざす
多摩大学附属聖ヶ丘中学高等学校(石飛一吉校長)はこのほど、同校専任教員40人それぞれのイラストが描かれた「たまひじ先生トレーディングカード」を制作した。「学びを楽しむ」ことを大切にしている同校のPRと教員の資質向上と絆づくりにつなげる狙い。
今回、石飛校長や教員全員分のトレーディングカードを作ろうと企画に携わったのが国語科の教員で、入試対策部長を務める出岡由宇さん。出岡さんによると、楽しむ学びを生み出そうと、同校の教員らは毎月のように全員が集まり、教員の資質を向上させようとディスカッション型教員研修会を行っているという。さまざまな取り組みを行っており、今回の企画もその一環。
学校見学者に配布
カードにはプロのイラストレーターによる似顔絵が描かれている。あだ名のような名前は教員自らが考え、担当教科や顧問を務める部活動、役職のほか、「つよさ」「めいげん」「レア度」「じゃんけん」などの項目が盛り込まれている。
カードは今年の夏休み中に学校見学に来た児童に1枚ずつ配布し好評だったという。出岡さんは「もらったカードに描かれた先生にさっそく話しかける子もいて、先生の方もうれしかったそう」と手応えを感じた。今後も説明会に来た児童らに配り、校風を感じてもらいたいとしている。
教育現場にエンタメ
出岡さんは同校の卒業生で、教員になる前はテレビ業界に7年間勤め、子ども向け番組やアニメを制作するなどキッズ向けコンテンツに関わる経験があった。教職に就いて以来、学校現場の中にエンタメを融合できないかと日々考えているという。出岡さんは「生徒がさまざまな勉強をするなか、そこに必ずいるのが教員で、教員自体がしっかりしていなければならない。また、生徒が楽しむには教員も楽しまなければならないと思っている」と話す。
石飛校長は「『楽しくなければ学びじゃない』というモットーを掲げている以上、どう楽しむかを考えている。生徒からもカードが欲しいという声が上がっている。生徒と教員の距離が近いのも特色のひとつ。それを形にしたものができた。教員の特長が上手く描かれている」とうれしそうに語る。また、「教員を超える生徒を育てることを目標にしている。面白いことをどんどんやってほしい」と話した。