ツンデレ王子から韓国一カメレオン俳優へ!チュ・ジフン「千変万化」映画&ドラマ5選
11月23日に初回放送を迎えた『愛は一本橋で』(tvN/2024)が、好評を得ている。
主演を務めるのは、約18年前『宮~Love in palace』(MBC/2006/、以下『宮』)でツンデレ王子を熱演して人気と知名度をアップしたチュ・ジフン。
当時は、モデル出身の青春スターという立ち位置で終わるかと思われていたが、優れたルックスに甘んじることなく、その後様々な役に挑戦してそのたびに大成功を収め、いまや韓国一のカメレオン俳優と呼ぶのにふさわしい存在に。
事実今年は、災難映画『脱出:プロジェクトサイレンス』(2024)でぶっ飛んだ役を演じたかと思いきや、冒頭で触れた『愛は一本橋で』では、ザ・ラブコメ演技を披露中。また、12月4日スタートのファンタジードラマ『照明店の客人たち』(Disney+)では、不思議な照明店の店主に扮し物語を先頭に立って盛り上げることが期待されている。
全く異なる3つのキャラクターで大衆の前に登場する年となった2024年。いつ『宮』以来のチュ・ジフンフィーバーが巻き起こってもおかしくない状況だ。そこで本記事では、今年の話題を総なめにすることが予想されるチュ・ジフンを先取り学習。彼の武器である千変万化が楽しめる映画とドラマを5つピックアップして紹介する。
(図)Danmee 日本ファンが選んだ7月~9月公開 No.1韓国ドラマは・・ジェジュン主演「悪い記憶の消しゴム」
【ドラマ】魔王 (KBS/2007)
『魔王』は、『宮』の翌年に出演したドラマで、チュ・ジフンは少年時代に経験した出来事によって心に傷を負った主人公を演じた。当時すでに人気と知名度は得ていたものの、まだ俳優として駆け出しの彼に難しい役が演じられるのか、ドラマファンから懸念の声が上がった作品だ。
しかし放送開始されると一気に大衆の心配を払拭。気品と冷酷さが共存するキャラクターになりきり、期待以上の熱演を繰り広げて役者として2回目の転機を迎えることに。演技力の高さはもちろん幅の広さまで立証し、華やかな役者人生のスタートを本格的に切ることに。
罪悪感にさいなまれながらも、復讐に生きる姿にご注目いただきたい。『宮』に続き再びラブコメを選択するという道もあったが、次期作にあえて本作を選んだチュ・ジフンの役者としての覚悟が見え隠れしている。
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【映画】暗数殺人 (2018)
『暗数殺人』は、捜査をかく乱する連続殺人犯に扮したチュ・ジフンの熱演が光る1作。『宮』でツンデレ王子を演じ、世の女性にトキメキをプレゼントした役者とは思えない歴代級の悪人演技を披露している。
特に、鋭い目つきや真意を掴むことのできないセリフ回し、独特の態度は圧巻、見事なまでのサイコパス演技で観客を圧倒した。イケメン俳優として黄色い声援を常に浴びているチュ・ジフンだが、初めて本作で彼を知った人は、苦手意識を持ってしまうかもしれないほど、観ているうちに怒りがこみあげてくる憎たらしいキャラクターになりきっている。
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【映画】工作 黒金星と呼ばれた男 (2018)
『工作 黒金星と呼ばれた男』では、役作りのためにヘアスタイルを大きく変え、思想と原則に忠実な北朝鮮国家安全保衛部の要員に扮した。
アクションシーンなしのスパイ映画となっており、本作の肝はなんと言ってもじりじりとした心理戦。会話を中心に物語が進んでいくため、ややもすると単調になりがちだが、実際の発言と胸中が異なる難しいキャラクターを、立ち姿や目の動き、声のトーンなど、細かな部分にまでこだわって表現し、主演ファン・ジョンミンに引けを取らない演技で緊迫感溢れるストーリーをより一層盛り上げている。
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【ドラマ】キングダムシリーズ (Netflix/2019、2020)
シーズン3の制作を願うファンが多い『キングダム』シリーズでは、ゾンビ化した民衆と戦う世子を演じた。役の勇姿と人間として成長していく様は、コロナ禍で精神的に疲労してしまった大衆に希望を与えるとともに、配信サービスであるNetflix(ネットフリックス)の人気にも大きく貢献したことで知られる。
現代劇とは異なる演技が必要とされ、難易度が高いと言われる時代劇だが見事に役を消化し、そのうえ華麗なアクションまで披露。特に、屋根の上で約30人のゾンビと死闘を繰り広げるシーンはこれぞエンターテインメントと言わしめた。意識を失って屋根から落下してしまうほど、役を全身で演じている。
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【ドラマ】ハイエナ -弁護士たちの生存ゲーム- (SBS/2020)
『ハイエナ -弁護士たちの生存ゲーム-』は、ベテラン女優キム・ヘスと息を合わせた法廷ロマンス作品。エリートだが愛には不慣れな弁護士に扮して、危機を乗り越え正義を実現させようと奮闘する姿で多くの視聴者を物語に没入させた。
また、物語のスリラー要素を最大限に引き立たせて観る者に法廷ものならではの緊張感をプレゼントしたかと思えば、次のシーンではキム・ヘスと抜群のケミストリーをみせて大人のメロを色気たっぷりに表現している。女性なら、仕事の時の顔と愛する人と一緒にいる時のギャップにときめかずにはいられないだろう。
クスっと笑えるコミカルな演技もまた、見どころの1つだ。
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(ライター/西谷瀬里)