1日にドラム缶1本分もろ過してる!? 血液のデトックスを一手に担う臓器とは【眠れなくなるほど面白い 図解 デトックスの話】
腎臓が尿をつくり血液をデトックスする
血液のクリーニングに欠かせない
腎臓は腰骨の上あたりに左右1つずつある、握りこぶしほどの大きさの臓器で、そのおもな役割は以下のとおりです。
血液中の老廃物を尿として排泄体内の水分バランスを整える血圧を調整して一定に保つ赤血球をつくる働きを助ける骨の代謝などに役立つ活性型ビタミンDの生成
このなかでも特に重要なのが、最初に挙げた血液のクリーニング作用。血液をろ過して老廃物や余分な塩分を尿として排出する働きです。
全身を巡って腎臓へ送られる血液は、糸球体(しきゅうたい)という毛細血管でろ過されて尿のもと(原尿)になる一方、きれいになった成分は血液へ戻ります。こここで血液のデトックスが行われるわけです。
原尿は尿細管へと送られ、体に必要なアミノ酸やブドウ糖、ミネラルなどはここで血液に再吸収。不要な老廃物や水分だけが尿として排出されるしくみです。こうして体に必要なものが再吸収されることで、体内の水分量が一定に保たれたり、ミネラルのバランスが調整されたりしています。
腎臓を健やかに保つためには、20~30分のウォーキングなど、軽く汗をかき、水分がほしくなる程度の運動がおすすめです。体を動かして水分をとることで汗や尿の排出が促され、腎機能が正常に働いてくれます。
腎臓は血液のおそうじ屋
腎臓は尿をつくる工場。血液中の余分な水分や塩分、老廃物などをろ過して、不要になったものを尿として排出し、必要なものはまた血液に戻されます。
腎臓が1日にろ過する原尿(尿のもと)の量は150ℓといわれており、大型のドラム缶1本分に相当します。
腎臓を鍛えるなら20~30分のウォーキングがおすすめ
“体の内側からかく汗”を出し、水分を欲するくらいの運動が◎
尿を出すために、むやみに水分をとって、サウナで表面上の汗をかいても意味がありません。筋トレや軽い運動、入浴などで体の内側から汗を出し、その渇きを潤すようにこまめに水分をとることが、腎臓を活発に動かす秘訣です。
水分のとり方
1日2ℓ以上飲む必要はありません。無理に飲んでも全てそのまま尿として出てしまうため、必要なときに適量を飲むことで汗や尿がきちんと排出されて腎機能が正常になります。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 デトックスの話 』著:加藤 雅俊