【スッゴイぞ】お弁当・お惣菜大賞2025最優秀賞『サミットの幕の内弁当』が入手困難すぎてわろた … けど幕の内の概念が変わる逸品だった
先日発表された『お弁当・お惣菜大賞2025』の魚弁当部門(定番商品部門)で最優秀賞を受賞したのは、我らがサミットの「彩り幕の内御膳(活〆ぶり西京焼入)」であった。『お弁当・お惣菜大賞』とは……全国のスーパー、コンビニ、専門店の中から優れた商品を選出し、たたえるプログラムのこと。
サミットは関東に約120店舗を構える大型チェーン・スーパーである。幕の内弁当って普段は絶対にチョイスしないんだけど、最優秀賞はさすがに興味があるので、私はさっそく近所のサミットへ向かった。すると……
影も形もなかったんだけど!? 最優秀賞なのに!?!?
・ワケを聞いてみた
応募総数1万5256件(「魚弁当部門(定番商品部門)」は1042件)の頂点に立った弁当……それも頂点に立って間もない弁当が1つも売られていないとは、これいかなる状況? もし私がサミットなら、ここぞとばかりに売り狂うと思うんスけど……?
店員さんに聞いたところ「あの弁当は土日しか販売していないんです」と言われたのだが、にわかに信じがたかったので(ごめんなさい悪い意味ではないです)サミットのお客様サービス室に電話をかけてみた。すると……
「惣菜のラインナップは店舗ごとに異なるので断言はできないが、基本的には土日のみの販売だと聞いている。何時ごろ店頭に並ぶかも店舗ごとに異なり、またメインとなる『ぶり』の入荷状況などによっては、土日でも販売しない場合もあるのでご注意願いたい」
との回答であった。
“土日しか販売しないうえに土日でも確実に買えるとは限らない”とは、サミットらしからぬハードルの高さである。この時点で「会社のお昼休みのランチに食べる」センは消滅したといえるだろう。
・幕の内の概念が変わる
こうなってくると何がなんでも入手したくなるのが人情というもの。土曜日のお昼に狙いを定め、都内でも比較的大きめのサミットへ向かった私。サミットへ行くために電車を乗り継いだのは人生初である。
うぉぉおおお!!! あったぁぁあアアア!!!!!
「お弁当・お惣菜大賞2025で『最優秀賞』を受賞しました!」と書かれたポップが設置されている。もし私がサミットならドン・キホーテくらい目立つポップでアピールし狂うと思うんスけど、こうしてみるとサミットって結構つつましやかなスーパーなんだね。
こちらが夢にまで見かけた「彩り幕の内御膳(活〆ぶり西京焼入)」(税込862円)。ビジュアルはなんとなく把握していたが、実際に見ると品数の多さに驚く。
「幕の内弁当」と聞いて私はもっとこう、なんていうか “揚げ物が少なくて地味なおかずが多い年配者が好む弁当” みたいな印象をずっと抱いてきた。たしかにこの弁当も年配者が好みそうなおかずが満載である。しかし……なんだろう、このワクワクが止まらない感じは?
9つの部屋に分かれた弁当箱に詰められたおかず(白米と赤飯含む)は全10品。私が最も感心したのは、スキヤキ風の煮物が “肉” と “それ以外” に分けられている点だ。こうすることで豆腐やネギはおかずとして、肉は白米に乗っけて牛丼風に味わうことができる。
その代償として「部屋が2つ足りない」という弊害が生じているのだが、その問題をサミットは“ブリと天ぷら” “黒豆と大学芋” をそれぞれ同部屋に押し込むというパワープレイで無理やり解決しているのだ。大胆かつインパクト絶大なこの手法、採点に多少なりとも影響を与えたのではないでしょうか(※ あくまで予想です)。
・夏はポケモン、土日はサミット
さらに卵焼きの隅に、これまた無理矢理押し込まれた大根おろしも「ウムム!」とうならせる気遣いであった。これで862円(税込)は安い。ちゃんとしてる系の会議とか法事で堂々と出せるレベル。
日本人は「いろんなものをちょっとずつ食う」のが大好きな民族である。今回の一件で私の幕の内弁当に対する意識は180度変わった。ヨソの幕の内弁当がどうかは経験不足のため不明だが、少なくともサミットの「彩り幕の内御膳(活〆ぶり西京焼入)」はわざわざ土日に出かける価値がある。最優秀賞はダテじゃないっ!
まぁ、私が年配者に片足突っ込んで食い物の好みが変化した説も濃厚ですが……
あまりに気に入ったので妹と姪っ子(3)にも食べさせてみたところ、2人も喜んでモリモリ食べていたことは一応ご報告しておきます。近所にサミットがある人もない人も、各自どうにかゲットしてみてほしい。
参考リンク:お弁当・お惣菜大賞2025
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.