病院からいとも簡単に誘拐され、売り飛ばされた新生児 いったいなぜ?(印)
インド、ビハール州ベグサライのサダー病院から15日、生後20時間の男児が女によって誘拐され、売られた。女がいとも簡単に特別新生児ケアユニットに入室し、男児を連れ去る様子は監視カメラが捉えており、SNSに投稿されて拡散した。いったい何が起きたのか。印ニュースメディア『Times Now』などが報じた。
慣れた様子で特別新生児ケアユニットに入室した女。犯行の様子を捉えた動画はこちら
14日午後10時半、ビハール州ロイア・ナガー住民のナンディニ・デビさん(Nandini Devi)が男児を出産した。
しかし、翌日の午後7時頃、授乳しようとしたナンディニさんは、特別新生児ケアユニット(SNCU)に息子がいないことに気づき、病院の管理者に連絡した。ナンディニさんの夫が最後に息子を見たのは15日午後2時頃で、病院に駆けつけた地元警察は、監視カメラの映像からSNCUの警備員の女が男児誘拐に関与していると判断し、拘束した。
当時の映像では、午後5時45分頃、赤いサリーを着た女がSNCUに入室し、部屋の隅の赤ちゃんに近づく様子が映っている。すると女は赤ちゃんを指差し、外にいる人物に「この子でいいの?」と確認しているような素振りを見せ、持っていた布で赤ちゃんを包み、急いで部屋から立ち去った。
SNSで拡散した動画では、赤ちゃんを抱っこした赤いサリーの女が、別の女2人と共に病院の外を歩く様子も公開されており、警備員の女は警察の取り調べに対し「赤ちゃんを約16万8千円(10万インド・ルピー)で売る手配をした」と自白したという。警備員の女がお金を受け取っていたかどうかについては明らかにされていないが、一部メディアは「赤ちゃんを買ったベグサライ近郊の町バグワンプールの夫婦は約10万円(6万インド・ルピー)を支払った」と報じており、報酬として警備員が差額の一部を受け取った可能性がある。
一方、男児は誘拐されてから数時間後、警察がバグワンプールの家で保護し、病院に搬送された。
この件で警察は、警備員の女と男児誘拐に関わった女ら数名を逮捕しており、サダー病院のクリシュナ・クマー医師(Dr. Krishna Kumar)は「同病院で非常に不幸な事件が起きてしまった」と述べつつも、「このようなことが起きたのは初めてである」と明かし、事件の迅速な解決を喜んでいた。
ちなみにこのニュースには、「なぜ同じようなことが続けて起きるのだろう」「警備員が関わっていたなんて衝撃的。雇用する際には細心の注意が必要」「男児が無事でなにより」「赤ちゃんは母親のそばに置いておくべき」「赤ちゃんたちが寝ているSNCUにはスタッフがいないの?」「なんて悲しいの」「これはひどい。赤ちゃんを買う人の気が知れない」といったコメントが寄せられた。
なお同様の事件が、今年7月にブラジルでも発生しており、生後3時間の女児が42歳の女に病院から連れ去られた。白衣とマスクを身に着けた女は「小児科医」と偽り、リュックに赤ちゃんを入れて病院を後にしていた。
画像は『India.com 「Video: सावधान! बच्चे को तौलिया में लपेट छूमंतर हुई महिला अस्पताल का CCTV देख आप भी रह जाएंगे दंग」』『Times Now 「On Cam: Stolen From Bihar Hospital Newborn Sold For Rs 1 Lakh - How He Got Rescued」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)