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“日本最北”動物園の知る人ぞ知る「穴場スポット」で新しい発見を!子ども連れに絶対おすすめのルートも獣医師ママライターが伝授|北海道・旭山動物園の楽しみ方/前編】

Sitakke

Sitakke

牛や馬専門の獣医師の経歴を持ち、アニマルセラピーにも詳しいママライター「MERI」が、北海道各地の「動物とふれあえるおすすめスポット」とそのおすすめポイントを紹介する【連載】「こころ育む、動物ふれあいスポット」。

冬期営業がスタートしている旭山動物園。
雪が積もるとペンギンのお散歩も見られる、地元の人にも観光客にも定番の観光スポットですよね。

見どころ満載の旭山動物園をこの連載ではたっぷり前後編でご紹介します!

今回は前編として、旭山動物園でのお子さま連れ向けの楽しみ方をピックアップ。
何度も行っている人にもほとんど知られていない穴場スポットについてもご紹介しますので、ぜひチェックしてくださいね。

しかも、子ども連れの方にはさらに必見!
「4歳の抱っこマンと2人きりでも一度も抱っこせずにまわれた楽なまわり方」を特別に解説しちゃいます!参考にしてみてくださいね。

後編の記事では動物たちの「命の尊さ」にスポットライトを当てて、獣医師目線で旭山動物園の魅力を解説する予定です。そちらもお楽しみに!

旭山動物園は「普通の動物園とは違う」!?

お昼寝中のミミズクさん。ときどき目を開けては周りを確認。

「伝えるのは、命」
これは旭山動物園の理念です。
旭山動物園では、展示している動物たちを見て楽しんでもらうのはもちろん、教育の場、自然保護の場、調査・研究の場としての存在意義をもっています。
ここにいる動物たちは珍しい動物ではなく、一般的な動物園によくいる動物や身近にいる動物たちばかり。
動物たちそれぞれの特徴的な能力や行動を発揮できる環境を作り、動物たちにとって居心地の良い空間を設計する独自の取り組みは、旭山動物園の最大の特色といえるでしょう。

めずらしい動物だけじゃない

エゾタヌキやエゾシカ、トビにキタキツネ…よく見かける動物も展示

旭山動物園にいる動物は、約50種類!

ペンギンやホッキョクグマ、アザラシなど動物園で大人気の動物だけでなく、エゾシカやエゾタヌキ、エゾリスなど北海道では野生でよく見かける動物たちも展示されているのが特徴です。

冬季は寒さが苦手な動物たちは屋内に入ってしまうので、見られる動物たちは少なくなります。
その代わり…寒いのが大好きな動物たちが大活躍!そんな姿が見られるのは「日本最北の動物園」ならではです。
雪が積もったら、ペンギンたちの可愛らしいお散歩も見れちゃいます!

くちばしの先を翼の間に挟み、立ったままぐっすり寝ているキングペンギンたち。冷え対策なんです。

よく知っているはずの動物でも、あらためてまじまじと見てみると新しい発見がたくさん!
獣医師の私でも知らないことがたくさんあって、特に動物たちの詳しい解説のパネルは本当に勉強になります。

というのも…実は大学(獣医学科)で学ぶのは基本的に5種類のみ(犬、猫、牛、馬、豚)なのです。
こんなにたくさんの動物たちのことを詳しく知ることができる場所は、実はとっても貴重だということ、ぜひ覚えておいてくださいね。

旭山動物園は動物の特性を活かした「行動展示」が魅力なので、じっくりと動物たちの「命」を見つめながら、工夫を凝らしたパネル展示なども一緒にご覧いただくのがおすすめです。

子連れならここ!人気のエリアから穴場スポットまで紹介

旭山動物園で子どもたちにおすすめのエリアについてご紹介します!あまり知られていない穴場スポットもご紹介しますので、ぜひチェックしておいてくださいね。

①うさぎやモルモットを抱っこできる「こども牧場」

子ども向けの展示が集まった「こども牧場」。
ここではカイウサギ、モルモット、リクガメ、カイコが展示されています!

おひざの上でウサギやモルモットを抱っこできるふれあいタイムもあり、子どもたちに大人気です。
ふれあいはなんと無料!体験しないなんてもったいない!

モルモットをやさしく抱っこ。スタッフの方がそっとサポートしてくれます。

4歳の息子はモルモットを抱っこしたのが一番楽しかったらしく、やはり動物と直接ふれあえる体験が大事なんだな〜と感じました。

ひざの上で命の重さを感じ、体のあたたかさや柔らかさを体感する。
それだけで、小さな命を大切にする意味を身をもって理解してくれるはずです。

②トンネル水槽を通り抜けるアザラシにみんな夢中!

子どもからお年寄りまでどの年齢層の来園者にも人気が高い「あざらし館」。
水中で泳ぎ回るかわいいアザラシたちの様子を室内からじっくり観察でき、夏でも冬でも外の気温や日差しを気にせずゆっくりと見ることができるおすすめのスポットです。
旭山動物園の見どころのひとつといえば、アザラシが通り抜けるトンネル状の水槽(マリンウェイ)ですよね!

体験取材に伺ったこの日は、何度も何度もマリンウェイを通り抜けるアザラシたちを見ることができました。
泳ぐアザラシに夢中になってしまいますが、展示もぜひみてほしいところ!

ゴマフアザラシの毛並みや足に触れる展示も。

あざらし館には実際に手で触って感じられるゴマフアザラシのパネル展示があります。
ゴマフアザラシの被毛が想像していたよりフワフワで、まるで絨毯のような密度でびっくり!
前足や後ろ足を触ったこともなかったので、こんな感じなのか〜と勉強になりました。
ほかにもアザラシに関する活動報告や研究報告の展示もあるので、ぜひじっくり見てみてくださいね。


③1日10組限定の工作体験やぬり絵もできちゃう「動物図書館」

奥に見えるのは1階の剥製&骨格標本展示コーナー。

ここは知る人ぞ知る、子ども向けの穴場スポット。

1階は「動物資料展示館」、2階が「動物図書館」になっています。
1階の展示スペースには動物たちの剥製や骨格標本がたくさん!こちらも見応えがあります。

今回ご紹介するのは2階の「動物図書館」です。
1日10組限定の工作体験は、「エゾシカ革チャーム」「羊毛マグネット」「丸太におえかき」の3種類(2024年11月現在)。

なんと無料で工作体験ができます!

来園者が多い土日には早めに受付が終了してしまうのだとか。
工作体験を希望される方は、早めに向かってくださいね!

夏と冬で工作メニューを変えるとのことなので、夏も冬もそれぞれ楽しめそうです。

出来上がったチャームを手にポーズ!

この日体験したのは、エゾシカ革チャーム作り!(難易度★★★)

いくつかの型の中から、あざらしの形を選びました。

エゾシカ革の端切れを使い、型のフチ取りの下書きをしてからハサミで切り取って完成。
細かい作業が多く4歳児にはまだ難しかったので、私がほとんど手伝いました(笑)。

形に残るものが手元にあると、とっても良い思い出になりますね!

ぬり絵も無料。さっき見たホッキョクグマを一生懸命塗っているところ。

工作のほかにも、たくさん置いてある動物の絵本を読んだり、ぬり絵をしたり、展示してある動物たちのうんちの観察をしたりと、ゆっくり過ごすことができます。

動物図書館は靴を脱いで過ごせるので、歩き疲れてしまったお子さまの休憩や気分転換にもぴったりです!


【楽にまわる裏技!】子連れにおすすめのまわり方とは?

旭山動物園の広さは約15.2万平方メートルで、東京ドーム約3個分の広さがあります。
園内は傾斜が多いため子どもの足ではやはりまわるのは少し大変です。

途中で歩き疲れて「抱っこモード」になってしまったら、アップダウンのある園内を抱っこしたまま移動しなければならないことも…!?

ここでは、特に小さなお子さま連れにおすすめのまわり方の一例をご紹介します!

なお、もぐもぐタイムやなるほどガイドなどのイベントスケジュールは当日の朝に決定するため、そちらを確認してからまわり方を到着前に考えておくとスムーズにまわれますよ!

駐車場は東門がおすすめ!

自家用車で行く方におすすめなのは、東門の駐車場。

約300台駐車できて、比較的混雑も避けられるので、駐車場渋滞に巻き込まれることなくスムーズに到着できます。

なお、あざらし館やきりん舎などメインエリアに近い西門周辺には民間駐車場が多くありますが、夏期は有料(1日500円)。
正門と東門の駐車場はオールシーズン無料です!

ひとつだけ注意していただきたいのは、東門駐車場は舗装されておらず砂利だという点です。
特にベビーカーで行く方はご注意くださいね。

東門スタートで一気に坂を下ろう!

東門頂上からの眺め。園内だけでなく旭川の街を一望できます。

東門を入ると、目の前は階段とスロープ。ここは旭山動物園の園内を一望できる絶景スポットでもあります。
階段のほかに緩やかなスロープもあり、東門〜くもざる・かぴばら館を結ぶ無料シャトルバスも10分間隔で運行しているためご安心ください。

園内を下りながら正門方面まで一気に見てまわれるので、気持ち的にも体力的にもとっても楽です!

ほっきょくぐま館・あざらし館・ぺんぎん館などがあるメインエリアまで下りると、食堂やおみやげ屋さんがある休憩所があります。

旭川グルメもたくさんあるので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

私はお昼に「旭川粉雪味噌ラーメン」をいただきました!
味噌ラーメンに粉雪に扮した粉チーズが乗っていて、とってもマッチして美味しかった〜!!
息子に取り分けてあげた分も、ぺろりとたいらげていました。


後半にはふれあい体験や動物図書館がおすすめ!

疲れが出てきやすい後半には、こども牧場でのふれあい体験やちょっと休憩しながら楽しめる動物図書館がおすすめです。
⇒【★前ページのおすすめポイントをおさらい!】

「こども牧場」は西門の前を通過して時計回りに進んでいくと、上り坂の途中にあります。
「動物図書館」はそのすぐ奥にあって、どちらもゆったりのんびり楽しめますよ。

駐車場まで戻るときには無料シャトルバスが便利!

無料のシャトルバスは10分間隔で東門〜くもざる・かぴばら館間を運行。

ここから東門まで帰るには長い階段かスロープを登っていかなければならないのですが…帰りは大変なので、くもざる・かぴばら館前から出ている無料のシャトルバスに乗ってしまいましょう!
10分間隔で閉園ギリギリまで運行しているので待ち時間も少なくて安心です。

東門のゲート内にはおみやげ屋さんがあるので、最後にお買い物を楽しむのもお忘れなく。

特に冬期営業期間中は閉園時間が15時30分と早く、おみやげ屋さんも同じ時間で営業終了してしまうので時間配分に気をつけてくださいね!


夏/冬それぞれ楽しめる旭山動物園で特別な体験をしよう!

今回は前編として、旭山動物園の楽しみ方をご紹介しました。

旭山動物園では夏季はたくさんの動物たちが展示されていますが、冬季には展示を中止する動物たちもいます。

その代わり、冬は寒さが得意な動物たちが大活躍してくれるので、夏も冬もどちらも魅力たっぷり!

ぜひ家族みんなで旭山動物園を訪れてみてはいかがでしょうか。
少しでも今回の記事がお役に立てれば幸いです!後編もお楽しみにー!

【旭山動物園】

〈入園料〉
大人1,000円(旭川市民は700円)/中学生以下は無料

〈2024年の開園時間〉
冬季(11/11〜12/29):10時30分〜15時30分(最終入園15時)
年末年始休園日:12/30〜1/1

〈2025年の開園時間〉
冬季(1/2〜4/7):10時30分〜15時30分(最終入園15時)
夏季(4/26〜10/15):9時30分〜17時15分(最終入園16時)
夏季(10/16〜11/3):9時30分〜16時30分(最終入園16時)
冬季(11/11〜12/29):10時30分〜15時30分(最終入園15時)

〈2025年の特別開園期間〉
2/8~2/10:10時30分~20時30分(最終入園20時)
8/10〜8/16:9時30分〜21時00分(最終入園20時)

所在地:〒078-8205 北海道旭川市東旭川町倉沼
電話番号:0166-36-1104
アクセス:旭川駅から路線バスで約40分/札幌中心部から車で約2時間
公式HP:https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/

***
文:MERI
1991年生まれ、1児の母。東京都出身、2016年より北海道に移住し現在は安平町在住。
牛と馬の産業動物獣医師として勤務したのち、ライター&カメラマンに転身。動物やペットに関する記事を多数執筆。大学時代には馬の飼養管理を担当しながらアニマルセラピーの研究を行う。動物に関する豊富な知識と経験を生かし、動物とのふれあいを積極的に取り入れる子育てを実践中。

編集:Sitakke編集部あい

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