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雪の雁木通りに三味線と歌声響く 上越市で「高田瞽女」門付け再現

上越タウンジャーナル

盲目の女性旅芸人「高田瞽女(ごぜ)」が家々を回って唄を披露する「門付け」の再現が2025年2月8日、新潟県上越市の高田地区で行われた。時折雪が激しく降る中、かすりの着物に雪国の防寒具の角巻きを羽織り、妻折笠をかぶった一行が雁木通りを練り歩き、三味線と瞽女唄を響かせた。

《画像:雪の雁木通りで行われた瞽女の門付けの再現》

瞽女は農村などを巡り、各家庭の玄関先で三味線や唄を披露して生計を立てていた。高田地区では明治半ばの最盛期には約90人が共同生活を行い、巡業は1964年まで続いた。イベントはNPO法人「高田瞽女の文化を保存・発信する会」が伝統を伝えようと、2009年から行っている。

瞽女唄を継承する三味線奏者の月岡祐紀子さんと、公募の女性3人が瞽女役を務めた。月岡さんを先頭に1列に並び、本町6の高田小町から大町5の雁木通りなど約1kmを歩き、旧今井染物屋や瞽女ミュージアム高田などで唄を披露してお礼の米を受け取った。

《画像:見学者に囲まれて唄を披露しお礼の米を受け取った(瞽女ミュージアム高田)》

《画像:激しく降る雪にも負けず歩く瞽女役》

今冬最も強い寒波の影響で、この日の同市高田の積雪はイベント開始前の午後1時で93cm。足元が悪い中での実施となったが、県内外から50人ほどの見学者やカメラマンが訪れ、かつての厳しい瞽女の巡業に思いをはせた。

《画像:雪が積もる中、大勢の見学者やカメラマンと練り歩いた》

初の小学生の瞽女役として参加した上越教育大付属小6年女児(11)は「たくさん歩いて歌って楽しかった。雪で歩きにくかったけど、瞽女さんは目が見えないのにすごいと思った」と話していた。

同NPO事務局の小川善司さん(75)は「目の見えない女性たちが唄を覚えて自立して、村の人が文化として支え続けた歴史を広く発信していきたい」と話した。

 

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