スーパーで買えて使いやすい「釣りエサ」ナンバーワンは「モンゴウイカ」説
ゴカイやマムシといった虫餌や、シラサエビにキビナゴなどの餌、渓流ではイクラなど、いろいろな釣り餌がある。ネックとしては、釣り場の近くでは手に入れにくいことがあったり、また価格面でちょっと高かったり。専門性が高い釣り物なら仕方ないが、釣りには「代用餌」のように使える「なんちゃって餌」もあるので、いくつか紹介しよう。オカッパリの穴釣りやキワ釣りなら、以下の餌で事足りる。
スーパーやコンビニで買える代用餌
これも釣り人のサガのようなもので、スーパーマーケットやコンビニにいくと、「これって餌として使えるんじゃないか?」と思うものがある。筆者などは先日、スーパーでふと目についたちりめんを見下ろして、「もしかして」とその場で二分ほど考え込んでしまったほどである。
実際、スーパーマーケットやコンビニで買える代用餌はいくらでもある。有名なのが、駄菓子の「よっちゃんイカ」だ。こいつはよく目立つし、いいニオイもするし、カサゴなどは大好物だ。その他イカやタコなどの軟体生物類、貝や魚の切り身なども、当然使える。しかし代用餌としてやはり人気一番に躍り出るのは、釣り物も広がりやすい「シーフードミックス」だろう。
「シーフードミックス」の一人勝ちか
コンビニの小分けパックでも、スーパーの梱包サイズでも、はたまた業務スーパーのビッグサイズでもシーフードミックスは必ず釣れる。解凍して消波ブロックの穴に放り込んでしまえば、まず高確率で釣れてくれるのがカサゴだ。筆者はセブンイレブンの使い切りサイズの愛用者だが、エビ貝イカと三種の具がある中で、イカでは特に実績が高い。
ちなみにこのセブンイレブンのシーフードミックス、確か120円くらい。見つけたときに3袋買っておきたい。難点としては、よっちゃんイカと比べて素材が柔らかいので、雑魚にかじられやすい。
シーフードミックスは大容量を購入しておいて、都度小分けにして持っていけば、コスパがいい。業務スーパーでは、安いときには800gで300円のものを見たことがある。
その他、「魚関係の缶詰」も代用餌として使える。神戸・垂水のコブダイ職人に聞いた話だが、「昔は近くのスーパーのムール貝でも釣れた」とのこと。その海域の魚が好んで爆食いしてくる餌もあるかもしれないので、いろいろ試してみるのもいい。
コスパの悪いコンビニ餌に注意
安くてもイソメ、ゴカイ、シラサあたりは、1パック500円程度だろう。その金をケチってこの種の代用餌を探していると、たまにババを引いてしまうことがある。たとえば、コンビニで調理されたイカ刺しやタコブツなど。これらは価格も300円以上するし、量も少なく(ふつうに食べていても少ないと感じる)、余計な味付けがされていると魚の食いも悪くなる気がする。
よっちゃんイカは駄菓子で50円くらいと、異常なコスパに恵まれた珍しい代用餌である。そのような加工品をじっくり探すのもばかばかしい。餌の「素」の状態に近いものを気軽にチョイスしよう。
「イカ1尾」激推し
筆者が個人的に最大に気に入っている代用餌が、そのまんまの「イカ1尾」だ。スーパーの割引で、ぷりっぷりのモンゴウイカが1尾100円で買えることもある。これを家に帰って凍らせておいて、釣りに行く前に解凍して、釣り場で歯でちぎってサイズを調整してジグヘッドにつける。カサゴ、アオハタ、メバルの実績がある。私はシーフードミックスを使ってもイカによく魚がつくので、イカと何かある人間なのかもしれない。自分でエギングはほとんどしないのだけれど。
以上、代用餌について紹介してきた。何せ、あまり餌にこだわらない獲物ならば、海産物系で生身の状態に近い代用餌を用いれば、簡単に釣れる。ちなみに一度私はバナナの皮でフグやベラを釣ったこともある。もちろん食パンでも釣ることができるだろう。大事なのは、視野を広く持つことだ……なんて。
<井上海生/TSURINEWSライター>