【4/26(土)開催】DIY端材市 ~ 木のある暮らしを提案する木材会社ならではのロス削減イベント
1907年(明治40年)に創業された倉敷木材株式会社は、住宅建築や木の家具の製造などで、木のある暮らしを提供し続けている会社です。
地域に根差した材木屋として、DIY好きな人がお店に資材を買いに来ることも多いそうです。
倉敷木材株式会社が主催する「DIY端材市」は、DIYが好きな人はもちろん、DIYに興味がある初心者のかたにもおすすめしたいイベント。
約50円から手に入る木の端材や、端材の詰め放題、誰でも気軽に作れるDIYキットの販売などがおこなわれます。
どのようなイベントなのか、取材してきました。
「DIY端材市」とは
「DIY端材市」は、2025年4月26日(土)に倉敷木材株式会社の敷地内で開催されます。
イベントの目玉は、約50円から買える木の端材の販売。さまざまなサイズや形があるだけでなく、木材の種類も豊富で、材木会社ならではの端材がお得に手に入ります。
それ以外にも、子ども向けの木のおもちゃや工作キットの販売、倉庫を見学できる「お宝銘木Factoryツアー」など、木材に興味のある人ならワクワクするようなイベントです。
倉敷木材株式会社では、過去にも敷地内でイベントを開催していましたが、新型コロナウイルス感染症拡大対策で一時中断していました。地元の人たちが大勢集うイベントだったこともあり、多くの復活希望の声を受けて、今回のDIY端材市が企画されました。
DIY端材市のテーマは、SDGsの「つくる責任 つかう責任」。
建築や家具などの製造過程で生まれる木の端材をDIYなどに再利用してもらうことで、地球の環境保全にもつながります。
今回の目玉や企画した想いなどを、倉敷木材株式会社の杉本弘美(すぎもと ひろみ)さんに取材しました。
担当者インタビュー
──DIY端材市はどのような経緯で企画されたのですか?
杉本──
コロナ禍以前は、地域のかたに向けて「暮らしと木のフェア」というイベントを毎年開催していました。
コロナ禍でしばらく開催中止となっていましたが、お客様から「なにかイベントをやってほしい」という声をいただき、地域のかたに還元できるようなイベントとしてDIY端材市を企画したんです。
ただ、お祭りのようなイベントではなく、SDGsの観点から環境にも良いイベントにしたかったので、木材ロス削減となる端材の販売をおこなうことにしました。そのため、「暮らしと木のフェア」にはあった木の遊具や木工教室、キッチンカーなどは無く、コンパクトなイベントになります。
端材などの資源を再利用していただき、ものづくりの楽しさを知っていただくきっかけになればと思います。
──今回のイベントの目玉は何でしょうか?
杉本──
メインは端材の販売です。
家を建てる時や家具を作る時に発生した端材で、ヒノキやスギ、ベイマツなど、さまざまな種類の木材を用意しています。
初めてDIYを始めるかたは、どの木材を選べば良いのかわからないこともあるかと思います。木の特徴や簡単なアドバイスはできると思うので、お気軽にスタッフにご相談ください。
当日は550円(税込)で端材の詰め放題もおこないますよ。
木材を買う場所といえばホームセンターなどが一般的だと思いますが、今回のイベントを通して、私たちのような材木屋も候補に入れていただけたらうれしいです。
──いろいろな木のアイテムも販売されるんですね。おすすめしたい商品などはありますか?
杉本──
個人的におすすめしたい商品が三つほどあります。
まずは、スギの木で作られた「DIYキット木材」。
木の板のみの販売となりますが、接着剤だけでも組み立てられるので、DIY初心者のかたにおすすめしたいです。軽くて持ち運びもしやすい木材なので、女性のかたでも作りやすいと思います。
DIYの最初の難関は、まっすぐに木を切ること。木の板がそろっているだけでも一気にDIYが始めやすくなると思いますよ。
座ったり、重いものを載せたりする場合は、釘やビスなどを使用してしっかりと組み立てる必要があります。
お子様に大人気の「ちびっこ工作キット」もおすすめです。こちらは小さな木のパーツと土台の板がセットになっています。
木のパーツはいろいろな形をしているので、想像力を膨らませて遊べますし、マスキングテープなどで組み立てて楽しむこともできます。
あとは「ヒノキのボール」の詰め放題も220円(税込)で販売するので、ぜひお手に取ってみてください。
ヒノキは香りが強くて、特に水に濡らすとフワッと良い香りが漂うんです。お風呂に入れていただいたり、にぎにぎと手で握ったりして、その香りに癒されてもらえたらと思います。
──「お宝銘木Factoryツアー」も気になります。見どころはどこですか?
杉本──
全国から取り寄せた一枚板が眠る「板蔵(いたぐら)」見学と、普段は公開していない和風建築に欠かせない装飾材の見学ツアーとなっています。
今では見る機会が減ってきている、床柱(とこばしら)と欄間(らんま)をご案内します。
床柱や欄間は、昔の和室で使われていた木の建具のことで、最近では珍しいものになってきました。特徴的な見た目のものが多いので、ぜひ間近で見ていただけたらと思います。
──「木のある暮らし」の良さや魅力を教えてください
杉本──
一番は、やはり自然由来の温もりを感じられるところです。無機質な場所でも、木が少しあるだけで優しい印象になりますし、フワッと漂う良い香りも魅力だと思います。
あとは、木はそれぞれ節の位置や色などが違うので、一点物としての魅力もありますね。
今回のイベントが、そのような木の良さを知っていただく機会にもなればうれしいです。
──どのようなかたにおすすめしたいイベントですか?
杉本──
DIYがお好きなかたはもちろん、「DIYはできないけど、木に興味がある!」「なにか木のアイテムがほしいな~」というかたにもぜひお越しいただきたいです。
DIYと聞くとハードルが高く感じられるかもしれませんが、木材をひとつ部屋に置くだけでも、インテリアのアクセントになりますよ。
また、木の小物やおもちゃ、無垢材のオーダー家具製作や北欧家具の展示・販売もしているので、老若男女問わず、気軽に足を運んでいただきたいです。
──最後に、読者のかたにメッセージをお願いします
杉本──
DIY端材市が、地球や環境のことを考えるきっかけのひとつになればと思います。
今回はロス削減のつながりで、「ondo plus」さんも出店します。「ondo plus」さんは、廃棄される野菜やコーヒー豆のカスを染料に使ったアイテムを販売しますので、木材ロスと食材ロス、どちらにも興味を持っていただけたらうれしいです。
また、材木を買う時の選択肢として、ホームセンター以外に倉敷木材株式会社もあるということもお伝えしたいです。DIYや木がお好きなかたたちが、集まるような場所にしていけたらと思います。
DIYがお好きなかた、木に興味のあるかた、ぜひお越しください!
おわりに
筆者はDIYをしたことがありませんが、接着剤だけで作れるDIYキットや、私生活で活躍しそうなヒノキのボールなど、端材市で手に入れられるアイテムがほしくなりました。DIY端材市をきっかけに、DIYに興味を持つ人が新たに生まれそうな気がします。
購入するだけで木材ロスにつながるので、DIYが好きな人は、ぜひとっておきの資材を見つけてみてください。
会場までのアクセスは、クラモク 木のショールームのInstagramに掲載されています。
木の温もりがあふれるDIY端材市。週末のおでかけに足を運んでみてはいかがでしょうか。