日通のエクスプレス貨物をJR東日本の新幹線で運ぶ 「NXスーパーエクスプレスカーゴ」スタート
物流業界のトップランナー・日本通運がJR東日本の東北、上越、北陸の3新幹線と山形、秋田の両新幹線で貨物を運ぶ新しい輸送サービスに乗り出す。
日通は2025年2月26日から、JR東日本グループのジェイアール東日本物流が提供する列車モーダルシフト型の物流商品を利用する速達輸送サービスを売り出している。サービス名は「NXスーパーエクスプレスカーゴ」。
日通が利用するジェイアール東日本物流の輸送サービスは、新幹線や特急列車で荷物を運ぶ「はこビュン」、そして新幹線版の即日配達サービス「はこビュンQuick(クイック)」。
東京~東北、新潟、北陸相互間の急送貨物を対象に、幹線部分の輸送手段をトラックから新幹線にモーダルシフト。輸送の定時性や安定性を向上させて商品競争力を高めつつ、鉄道利用による地球環境にやさしい物流を実践する。
日通は2022年1月から持ち株会社に移行。NIPPON EXPRESS(ニッポンエクスプレス)ホールディングス(NXHD)傘下の日本通運が、各種の物流サービスを手掛ける。新商品・NXスーパーエクスプレスカーゴのターゲットは、輸送時間を争う生鮮品や医療機器、緊急保守パーツといった法人貨物(荷物)だ。
荷物を取り扱う新幹線駅は、首都圏が東京、新幹線沿線の地方圏は北海道新幹線新函館北斗、東北新幹線新青森、盛岡、仙台、郡山、上越新幹線新潟、北陸新幹線金沢、長野、山形新幹線新庄、山形、秋田新幹線秋田の各駅で、東京発着のほか各駅相互間の貨物も受け付ける。
受付締切時刻は東京、盛岡、仙台、新潟、金沢、長野の6駅は、列車出発30分前(金沢は60分前)。事前予約は不要で、飛び込みの場合、はこビュンQuickの利用になる。
今回はJR東日本とJR北海道の新幹線が対象だが、日通は引き続きサービスの全国展開を追及。JR各社の新幹線荷物輸送サービスを利用する、即日配達サービスのエリア拡大を検討する。
【参考】JR東日本、新幹線等によるトランジット輸送を活用した「多量輸送トライアル」を実施!(※2024年3月掲載)
https://tetsudo-ch.com/12947180.html
記事:上里夏生