犬に絶対言ってはいけない『NGワード』5選 愛犬を深く傷つけてしまう言葉とは?
犬は飼い主の発言を正確に理解できるの?
犬は一般的に20〜100個程度の単語を意味とつなぎ合わせて理解することができると言われています。
よく飼い主に出される「おて」「お座り」「待て」などの指示や「可愛いね」「すごい!」といった褒め言葉など、日常でよく耳にする言葉とその時の状況や飼い主の表情、声のトーンなどから言葉の意味を大まかに理解していると考えられているのです。
他にも言葉の意味自体を正確に理解していないものの、言葉に含まれるニュアンスを表情や声のトーンなどから汲み取り、ポジティブな言葉なのか、あるいは悪意のある言葉なのかを見極める能力を持っていることがさまざまな研究により見解が発表されています。
犬に絶対言ってはいけない『NGワード』5選
犬は言葉の意味を正確に理解していることは少ないですが、言葉に含まれるニュアンスを理解してネガティブな意味を察してしまうことはあります。ここでは犬に絶対言ってはいけない『NGワード』を見てみましょう。
1.「嫌い」
何か飼い主にとって不都合なことが起きたとき、うっかり感情的になって愛犬に「もう、〇〇なんて嫌い!」などと言っていませんか。もしも自分が言われたら、とても悲しい言葉ですよね。
犬も「嫌い」という言葉に含まれる飼い主のイライラとした感情やいつもより棘のある声音を感じ取り、「嫌な言葉を吐かれた」と気づいています。
表情からも怒っているような、不機嫌そうな感情を汲み取れるので、深く心が傷ついてしまう犬も多いでしょう。
2.「あっち行って!」
忙しいときや自分に余裕がないとき、愛犬が「かまって」と近寄ってくる姿を見て「今はあっち行って!」や「こっちに来ないで!」といった犬を邪険にする言葉をかけていませんか。
同時に手でシッシッと追い払うような仕草をする人もいますが、このジェスチャーで「邪魔だと言われている」「嫌われたかもしれない」とさらに追い打ちをかけてしまう恐れもあるので注意してください。
3.「邪魔」
「邪魔」と冷たく言い放たれたとき、あなたの愛犬はどのような表情をしていますか。ショックを受けたような、怯えたような表情を見せる犬もいるでしょう。
飼い主が「邪魔」と言うときは、冷たい表情をしていたり、睨みつけるような目つきをしていたり、いつもより声のトーンが低かったりと変化があるため、犬もその変化を感じ取って負の感情を読み取ってしまいます。
心が深く傷つき、犬によっては飼い主に素直に甘えられなくなる原因にもなりかねないので、言わないであげてください。
4.「なんでできないの?」
トレーニングに失敗したとき、「なんでできないの?」と強い口調で叱る飼い主さんは多いでしょう。
トレーニングが上手くいかなかったことに対して強い口調で責め立ててしまうと、犬は深く傷ついたり、大きな不安や恐怖を感じてしまいます。
自信を喪失したり、また失敗するかもという恐怖から余計に上手くできなくなったりする原因にもなるので、叱り方や「これは間違いだよ」と伝える方法には気をつけましょう。
5.「面倒くさい…」
日々の犬のお世話は決して楽なものばかりではありません。「あれをしなくちゃ」と思い立ったとき、うっかり「面倒くさい…」と口に出してしまうと、耳聡い犬たちはその言葉を聞き取ってしまいます。
その言葉を発した後、自分のご飯を用意していたり散歩の準備をしていたりすると、飼い主が自分のお世話に対して負の感情を抱いていることを理解してしまう賢い犬もいるでしょう。
すると、「自分のことが嫌いなのかもしれない」と心が傷ついてしまい、飼い主に対する信頼も失われてしまう恐れがあります。うっかり傷つける言葉を吐かないよう気をつけてください。
まとめ
いかがでしたか。犬は言葉の意味自体を正確に理解していなくとも、言葉に含まれるニュアンスから感情を読み取ることが可能です。
そのため、犬を傷つけるワードを言ってしまうと悲しませてしまうので、なるべくポジティブな言葉をかけるように心がけましょう。
(獣医師監修:寺脇寛子)