Yahoo! JAPAN

深海のダンゴムシこと【オオグソクムシでお雑煮を作ってみた】 柔らかな出汁で美味!

TSURINEWS

オオグソクムシの雑煮(提供:茸本朗)

知名度がじわじわ上昇中のキモカワ生物オオグソクムシ。見た目の割に良い出汁が取れるので「あの食べ物」を作ってみました。

キモ可愛さで人気の深海生物オオグソクムシ

グッズが数多く作られたり、深海魚専門の水族館ができるなど、近年注目度上昇中の「深海生物」。地上生物たちとは全く異なる珍妙な見た目が人気の理由と言えるでしょう。

そんな深海生物たちの中でも、高い知名度を誇るもののひとつがオオグソクムシ。ダンゴムシやフナムシと同じ等脚類に属する甲殻類の一種です。

オオグソクムシ(提供:PhotoAC)

見た目はまさにダンゴムシやフナムシを巨大にしたようで、たくさんの足がワシャワシャと動く様子は見るに耐えないという人も多いと思われます。その一方で意外と鈍重で噛んだりすることもなく、スポーツサングラスをかけたような独特の顔つきには可愛らしさもあり、そのギャップが人気の秘密となっているのかもしれません。

実は食材でもある!?

そんなキモカワなオオグソクムシですが、実は食材としての活用も行われています。

オオグソクムシはもともと、深海の筒漁やかご漁などにおいて混獲される”漁の邪魔者”でした。そのため獲れても廃棄されることが多かったのですが、最近では未利用資源の活用の一環でせんべいなどの加工品が作られるようになっています。

意外と美味なオオグソクムシ(提供:PhotoAC)

そのお味はというと、エビともカニともちょっと異なる甲殻類の香りと、濃厚な風味が感じられ、一般的にも美味の部類であると言えます。シャコの味わいと共通するところもありました。

オオグソクムシ雑煮を作ってみた

筆者は昨年末、縁あって生きているオオグソクムシを大量にゲットすることができました。そこでそれを利用して「お雑煮」を作ってみることにしました。

オオグソクムシはお腹を切り開いて胃の内容物を洗い流し、グリルでしっかりと焼き、そのまま乾燥させます。ダシを取るにあたって、一度乾燥させたほうが良いと思ったため「焼干し」としたのです。

オオグソクムシ雑煮作り(提供:茸本朗)

オオグソクムシ焼干しを干し椎茸や昆布とともに水に浸して戻し、そのまま煮立たせてダシをとり、薄口醤油とみりんで淡めに味をつけます。あとは鶏肉や人参、大根などの具材を入れて、柔らかくしたお餅を入れたら完成。

完成品の見た目はなかなかに強烈になりましたが、そのダシは柔らかく、後味にわずかに広がる甲殻類の味噌の香りがワイルドで、とても個性的な美味しさの一品となりました。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. 【泊まってみた】「万葉倶楽部豊洲」は天然温泉入り放題&豊洲の海鮮食べ放題の朝食ビュッフェ付きで都内ビジネスホテルより安くて快適

    ロケットニュース24
  2. 大竹まこと「自国の意見を言える国になっていかないと」トランプ米政権への懸念を語る

    文化放送
  3. 鈴木愛理「今年は健康第一で」爽やかデニム風コーデで登場!<UVOイメージキャラクター就任会見>

    WWSチャンネル
  4. AK-69、加藤ミリヤら豪華出演アーティスト、第一弾が発表!音楽フェス「MUSIC CIRCUS -Beats Trip-」

    WWSチャンネル
  5. 「わたしも戦争孤児の当事者…」サヘル・ローズさんが絵本を書いたワケとは?

    文化放送
  6. 華麗なる宮廷、革命の嵐が50年の時を経て再び心を熱くする。劇場アニメ『ベルサイユのばら』

    SASARU
  7. コメダの「チーズカリートースト」をカレーライスにしたら最強だった

    ロケットニュース24
  8. 手越祐也を迎えた新生XY、14人で贈る「Crazy Love」(XIV Version)をサプライズ配信!

    WWSチャンネル
  9. 【動画】堺東に創作チーズ料理店「原価ビストロチーズプラス」 南大阪初出店

    OSAKA STYLE
  10. つばきファクトリー 八木栞、グループ及びハロー!プロジェクトからの卒業を発表

    Pop’n’Roll