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【北海道の絶景】マイナス20度…白銀の凍てつく世界がオレンジに変わる瞬間 そして爽やかな青へ/十勝・更別村 霧氷スポット

Sitakke

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数多くの「絶景」を持つ北海道。
観光情報にはなかなか載っていない、「日常の絶景」も多くあります。

今回は、HBC帯広放送局のカメラマン・大内孝哉さんが撮影した、十勝・更別村の「霧氷スポット」の風景をお届けします。

連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」

白銀の凍てつく世界

2月中旬を迎え、まさに厳冬期を過ごしています。

しかし、今年は全国的に話題になるほどの暖冬です。
帯広に生活の拠点を移してから2回目の冬を過ごしていますが、去年(2024年)の今頃はもっと寒く、服装ももっと着込んでいたのを覚えています。

最近はやっと雪が降ったと思えば、帯広で100センチ超えの歴史的な大雪に見舞われました。十勝晴れの日は多く、しかしグッと冷え込まないというような気候です。

とはいえマイナス10度以下は日常茶飯事です。
マイナス15度をラインに、これより気温が低下すると周りの景色も変わってきます。

霧氷や樹氷、朝霧。

こんな景色を見れる場所が、十勝の更別村にあります。## 更別村 霧氷スポット

場所は、地図アプリで「更別村 霧氷スポット」と調べたらすぐ出てきます!
帯広市内から30キロ弱、車で50分ほどで到着できます。

・撮影日:2024年1月20日
・場所:更別村

・シャッター速度 1/100
・絞り f/9.0
・ISO 800

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

到着したのは、まだ太陽が昇る前でした。

この日は2024年の「大寒」。到着時の気温はマイナス20度でした。
見渡す景色すべてが凍りついており、まさに「白銀の世界」でした。

・撮影日:2024年1月20日
・場所:更別村

・シャッター速度 1/100
・絞り f/5.0
・ISO 640

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

もう寒いのなんの。顔の皮膚はパリパリになって若干痛いくらい。
手袋をしていてもすぐかじかんでしまいます。

いつも寒いところで撮影をしていて、寒さには慣れてはいますが、マイナス20度の世界は次元が違うなと感じました。

でも空気は澄んでいて、自然の香りが気持ちよく。

なんでしょうね。寒いのですがこの体感を楽しみにしている自分もいます。

太陽が昇り、幻想タイムへ

・撮影日:2024年1月20日
・場所:更別村

・シャッター速度 1/200
・絞り f/7.1
・ISO 320

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

東の空から、だんだんと太陽が昇ってきました!
幻想タイムの始まりです。

・撮影日:2024年1月20日
・場所:更別村

・シャッター速度 1/640
・絞り f/9.0
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

・撮影日:2024年1月20日
・場所:更別村

・シャッター速度 1/400
・絞り f/14
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

白銀の世界から一変。
朝焼けのオレンジ色を浴びた朝霧があたりを包んでいきます。

寒いのですが、景色の色が変わっただけで気分は暖かくなります。

木々も太陽を待っていたかのように、陰影を濃く出し始め、付着している霜までオレンジ色にキラキラと輝き始めます。

この時間は一瞬で、あっという間に過ぎ去ってしまいます。

秋の名残も

秋の名残のススキもこの通り。

・撮影日:2024年1月20日
・場所:更別村

・シャッター速度 1/640
・絞り f/5.6
・ISO 320

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

・撮影日:2024年1月20日
・場所:更別村

・シャッター速度 1/160
・絞り f/5.6
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

太陽が少し高くなると、また周りの景色の色は変わってきます。

濃い青みが爽やかな色になり、まだ残っているオレンジ色と重なり鮮やかな景色になりました。

時間の経過と共に景色の色が変わるのを知ったのは、カメラマンになってからです。

枯れた植物さえ「眼福」の景色に

・撮影日:2024年1月20日
・場所:更別村

・シャッター速度 1/500
・絞り f/2.8
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

何気ない木や枯れてしまった植物などもきれいに見えてしまう世界です。

「眼福」なんていう言葉がありますが、まさにこのときにぴったりの言葉です。
幸せであり、気持ちをリフレッシュさせてくれる場所でした。

・撮影日:2024年1月20日
・場所:更別村

・シャッター速度 1/100
・絞り f/5.0
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

撮影を始めた時間は午前6時半ごろで、終えた時間は午前9時ごろでした。
午前9時ごろでも気温が低いため、樹氷や霧氷は見られる状態でした。

早朝が苦手という方は、気象条件を読みながらではありますが、この時間でも景色は楽しめます。

ちなみに他のカメラマンの方もこの日は大勢いました。
やはり最高な条件を見極めて、皆さんいらっしゃるのですね。

いかがでしたでしょうか?更別村「霧氷スポット」。

更別村はこの霧氷スポットだけではなく、村のいたるところで霧氷・樹氷をきれいに見ることができます。

今年の十勝地方は暖冬なので、なかなか最高な樹氷の景色にまだ出会えていませんが、気象条件が整えば見られるチャンスが身近にある点で、カメラマンにとって十勝は最高な場所です。

取材で車を走らせているとき、見えてくる冬の十勝の景色は、どの時間帯もやっぱりきれいです。

大雪の影響も明け、運転しやすい十勝平野へと戻ってきています。
3月もまだまだ寒さは楽しめると思いますので、ぜひ冬の十勝に足を運んでみてください!

「霧氷スポット」からは、晴れていれば日高山脈もきれいに見ることができます!

連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」

撮影・文:HBC帯広放送局 大内孝哉
2015年からテレビカメラマンとして、主にニュースやドキュメンタリーを撮影。担当作品に映画/ドキュメンタリー「ヤジと民主主義」や、ドキュメンタリー「核と民主主義」「ベトナムのカミさん〜共生社会の行方〜」「101歳のことば ~生活図画事件 最後の生き証人~」「クマと民主主義」など。
2023年10月から帯広支局に異動。インスタグラム@takayasunset0921では、プライベートで撮影した北海道の写真を公開中。

編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は記事執筆時(2025年2月)の情報に基づきます

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