善行坂在住谷戸秋空君 「ピンクのバッタ、みぃつけた」 まるでエビ?昆虫の正体とは
「4歳の男の子が庭でピンクのバッタを見つけました!」
編集室に1通のメールが届いた。送り主は善行坂に住む谷戸秋空君の母、真里子さん。添付写真には確かにピンク色のバッタが映っている。早速取材に足を運んだ。
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恥ずかしそうに虫かごを差し出してくれた秋空君。透明なプラスチックの中をのぞいてみると、胴体や足がピンク色に染まった昆虫がいた。体長は7cmほどで、姿かたちはまるでエビのようだ。
大の昆虫好きという秋空君。隣接する祖父母の家にある庭で昆虫採集するのが日課で、今月16日の午後もそうしていた。
この日は風が強く、庭にあった日除けが飛び、祖母の晃子さんが元に戻そうとした瞬間、真里子さんが草むらの中にいたバッタを発見。いつものように「あそこにいるよ」とバッタの居場所をそっと教えてあげると、秋空君が隣の自宅から持ってきた虫取り網で捕まえた。その後、虫かごに入れるため手で捕まえてみると「今まで見たことない色だ」と驚いた。
生物多様性の保全や自然との共生の推進を目指し、藤沢市が任命した専門家、自然生態専門員の石田聡さんに正体を尋ねると「頭が尖っていれば、おそらく『クビキリギス』では」と推測。バッタ目キリギリス科の昆虫だ。「はっきりとしたことは言えないが、敵から身を守るため枯草など周りの環境に合わせて体を保護色にする傾向がある」とした上で、「通常見られる緑色や茶色の個体の比べると数が少なく、捕まえられたのは運がいい」と説明する。
ピンクのバッタを幼稚園に連れて行き、人気者となった秋空君。それをおもむろにつかみ、「かわいいに決まってるでしょ」と声を弾ませた。