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立花孝志氏襲撃事件で容疑者が使用「閃光手榴弾」の気になる威力…「ネットで購入した」と供述

日刊ゲンダイDIGITAL

取り押さえられる宮西詩音容疑者と犯行に用いられた閃光手榴弾(C)日刊ゲンダイ

 計画的な犯行だったようだ。

【写真】立花孝志氏が襲撃の瞬間…カーキ色のシャツを着た男が西宮詩音疑者

「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が今月14日、街宣中にナタを持った男に襲撃された。殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された宮西詩音容疑者(30)は犯行時、音と光を発し周囲の注意をそらす閃光手榴弾を足元に転がし、凶行に及んだ。宮西容疑者は「観衆と被害者の目をくらませようと、ネットで購入したものを準備していった」と供述している。

 宮西容疑者が使用したとみられる閃光手榴弾は、警棒などを製造するNEXTORCH社(中国)の「ND20」とみられる。内蔵されたLEDが発光する筒形のものだ。

 ネット通販サイトなどによると、充電式で複数回使用でき、8000ルーメン(明るさの指標)のストロボライトに、100デシベル(電車が通るときのガード下の音に匹敵)のアラート音を発し、標的をひるませることができるという。販売価格は税込み6万5000円ほどだ。

 閃光手榴弾は、人質事件などが起きた際、警察が現場に踏み込む前、犯人の動きを止めるために使用されたりする。

 しかし、犯行時に現場で一部始終を目撃していた日刊ゲンダイは、その威力を実感することはなかった。閃光手榴弾は強烈な光を出すこともなく、ピカピカと鈍く光っているだけだった。アラート音も周囲の音にかき消されていた。

■「軍や警察での使用は聞いたことがない」

 軍事ジャーナリストの世良光弘氏はこう言う。

「実戦で使用される閃光手榴弾は、近くで爆発すれば強烈な光に加え、170デシベルにもなる爆発音が襲いかかる。視力だけでなく、聴力も一時的に奪われ、直撃すれば倒れこむほどの威力です。犯行時を撮影した動画を見ても、宮西容疑者が使用したものにそこまでの威力があったとは思えません」

 本当に実戦で使えるような閃光手榴弾だったのか。

「今回のような、充電式でLEDを用いた閃光手榴弾が、実際に軍隊や警察で使用されたというのは聞いたことがない。ミリタリーグッズの中には質の悪いものも多く、特にネット通販ともなると玉石混交です。少なくとも、宮西容疑者が使用したものに、実用的な性能はないでしょう」(世良光弘氏)

 しょせん、ネット通販で買ったレベルのものということだろう。

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