リーズナブルな会社帰りのオアシス!昭和24年から続く酒蔵『多摩一』
仕事帰りにそのまま帰らず八王子駅付近でおいしくて、リーズナブルで、お酒も飲める店で休んでから帰宅したい。そんな日にふらっと立ち寄っていける、オアシスのようなお店が『多摩一』さんです。
八王子駅からすぐ
八王子駅北口からマルベリーブリッジを歩き、八王子オクトーレを背中にエスカレーターを下りると、すぐに見えるセブンイレブンの隣に『多摩一』の看板があり、その真下にある地下階段をおりていきます。
所在地:東京都八王子市旭町7-10
狭くてドキドキですが、階段の先にはビールの看板とかわいい樽がみえます。
店内は広く、みどころ満載
扉をひらくと、そこは広く明るい店内が。二代目(右・山崎正人さん)と三代目(左)がお迎えしてくれました。
二代目にお話を伺うと、内装に使われてる立派な大木は檜原村から運んできたものだとか。ホテルのラウンジのような広く落ち着いた雰囲気で、音楽もクラシックが流れていて、事前にイメージしていた新橋や新宿の思い出横丁のような店内とは大きく異なり、良い意味で想像を裏切って、温かで清潔な雰囲気です。
客層は高齢男性が多めだとのことですが、女性のお一人様や、グループ、お子さま連れにはお座敷もありますので大歓迎ですとのこと。今回、私は夏休み中のため子連れでの取材となったのですが「全然大丈夫ですよ」という理由がよくわかりました。
さらに、アルバイトしていた美大生やお客様の画家さんたちの絵が飾られています。まるで美術館のようです。
こちらの時計は先代の開業当時から動いているのだそう。創業の場所から移転したときも、お店の周りが空き地だった昭和24年の風景も、やかんで1m以上の高さからお酒を升に注いでいたという先代の名物技術も……何もかも見ていた時計です。
その先代は、あの箱根駅伝で青山学院大学の選手として出場していたとのことです。二代目は監督とお電話で話したり、昔の写真を新聞社に提供したりもしていたそうですよ。
このように随所に見どころがあり、仕事終わりの会社員のオアシスでありたいという二代目のお言葉が理解できる内装でした。
リーズナブルなメニューが並ぶ
まずはドリンクとスピードメニューから。事前調べで「ホッピーはメニューにないが注文できる」と聞いていたので二代目に伺ったところ、それは「事実」でした。ホッピーを注文したい方はぜひ……裏メニューを知っている常連さん気分になれますよ。
裏側が食べ物メニューです。ご主人が頑張ってリーズナブルに提供し続けています。また、裏メニューもあるようです。全部試してみたいですね。
壁にも沢山のメニューが貼ってあります。
お店のオリジナル日本酒の『多摩一』。そして『八王子城』の米は八王子産が使用されているとのこと。八王子市は東京都で農産物の生産量1位。そんな八王子産の農産物を、八王子のお店で地産地消で食べてもらう、いや、呑んでもらうのは素晴らしいですね。
しかし、八王子には知名度の高いブランド野菜が少ない悩みがあると聞きます。こうやって飲食店めぐりをしながらブランド化できるものを探していけたらいいなと思いますね。飲み屋が多いので八王子産米の日本酒は有望株かもしれません。
二代目にお話をお伺いするあいだに、三代目が腕を振るい、沢山のできたての食べ物がでてきました。どれもおいしいので一つずつ紹介していきます。
お刺身盛り合わせ(小) 1880円
お刺身がつやつや。新鮮でおいしくて、分厚いので大満足。豊洲市場にも負けないおいしさ!だと思いました。ここのお刺身に慣れたら、回転寿司に行けなくなるかもしれません。
もつ煮 460円
『もつ煮』は臭みがなくて味噌がまろやかです。じゃがいもが溶け始めるまで3日間煮込むのだと三代目から伺いました。私が作るもつ煮だと臭みを気にして食べない子供たちも「これはおいしい!」と食べておりました。
焼き鳥
左から『かわ』2本280円、『やきとり』2本280円、『鶏ナンコツ』1本160円、『若鶏のやきとり』2本280円、『つくね』2本280円です。ちなみにこの『やきとり』は豚肉を焼いたものをひらがなで『やきとり』と書くのだと三代目から伺いました。
ハムカツ 460円
揚げたてで、衣がサクサクして香ばしく、ハムに弾力がありました。人気の一品なのも納得です。子供からは「帰宅してからも忘れられない味」とのことで、次に来たときも頼みたい!と指定されてしまいました。
私は日本酒には揚げ物
辛口の本醸造『多摩一』升1合650円に、揚げたての『ポテトフライ』460円(写真奥)を頂きます。日本酒をのむときに揚げ物があると酔いにくい気がして、私にとっては必須なのです。
夏休みなので、小中学生を連れて来店し、食レポのお手伝いをしてもらいました。子どもたちは、お酒以外の全てのメニューを味見してすごくおいしいと嬉しそうでした。必ずまた来店したいと思い、オススメの時間を教えてもらいました。開店直後の16時半頃にお座敷を予約して来るのが空いてて良さそうとのことです。
会社帰りに女性お一人様も来るそうです。どの料理もとてもおいしく、リーズナブルな都会のオアシスなのでぜひ立ち寄ってみてください。