大人350円・こども10円、おトクで便利な近江鉄道「ハッピーライドパス」を使ってみた
滋賀県の近江鉄道が2024年秋頃から期間限定で「ハッピーライドパス」を発売しています。近江鉄道線が1日乗り放題になるデジタルフリーきっぷで、来年2025年1月13日まで、毎週金曜日・土曜日・日曜日・祝日・年末年始に利用できます。その値段はなんと大人350円・こども10円です(紙版は「1DAY エンジョイパス」として大人400円・こども10円で発売)。関西のライター・樋口也寸志さんに実際に使用してもらいました。
スマートフォンで「ハッピーライドパス」を購入
はじめにスマートフォンアプリ「RYDE PASS」をインストールします。乗車前に購入しましょう。今回は大人1名の利用ですが、こどもは大人とのセット発売となります。購入時はクレジットカード、GooglePay、PayPay などが利用可能です。
乗車時は次のように日付が表示された画面を駅員・乗務員に提示します。
(1)近江八幡駅から八日市駅で乗り換えて多賀大社へ
筆者はまず、最寄りのJR高槻駅から琵琶湖線の新快速に乗って近江八幡駅まで移動しました。ここからは近江鉄道線の旅になります。今回はまず、近江八幡駅から八日市駅を目指してみます。
八日市線は八日市駅が終点のため、ここで米原方面の電車に乗り換えます。途中高宮駅でさらに乗り換えて、多賀大社前駅まで移動しました。
多賀大社前駅を出て道なりに歩けば多賀大社に着きます。この日は家族連れの参拝客でにぎわっていました。初詣の日などはさらに混雑しそうです。
(2)多賀大社前駅から鳥居本駅へ
続いて、多賀大社前駅から鳥居本駅まで移動しました。鳥居本駅といえばレトロな駅舎で有名で、日本の登録有形文化財と近畿の駅100選に登録されています。
鳥居本駅を出ると、旧中山道の看板・石碑・登録有形文化財に指定された家屋を見ることができます。近江鉄道沿線には文化的な駅舎や文化財も多く、1日ではとても全てを巡ることはできません。ですが、ハッピーライドパスなら3回購入してもたったの1,050円。沿線にお住まいの方ならずとも積極的に活用できそうです。
近江鉄道沿線で注目すべき観光名所は?
今回は訪れられませんでしたが、筆者のおススメ観光名所を挙げてみます。
豊郷駅
豊郷町は大手総合商社「丸紅」と「伊藤忠商事」の創始者である伊藤忠兵衛の出身地です。豊郷駅から徒歩10分の場所に伊藤忠兵衛記念館があります。
次に、ヴォーリズ建築で有名な旧豊郷小学校の校舎群があります。かつては東洋一の小学校と呼ばれ、2013年国の登録有形文化財に指定されています。また、アニメ「けいおん」の舞台になった場所で、アニメファンの間で有名です 。
水口城南駅
水口城南駅から徒歩4分の場所に水口城跡 があります。日本の城が好きな人に推薦したい観光名所です。
終わりに
ハッピーライドパスを使って多賀大社と鳥居本駅に出かけました。今回、近江鉄道線で移動した運賃を計算すると、近江八幡駅から多賀大社前駅まで890円、多賀大社前駅から鳥居本駅まで390円、帰りは鳥居本駅から近江八幡駅までで、運賃は930円です。合計金額は2210円であることから、ハッピーライドパスのおトクさが良く分かります。
JRから近江鉄道線へ乗り継いで多賀大社へ向かうケースも考えてみます。彦根駅から多賀大社前駅までの運賃は片道310円(往復620円)で、米原駅から多賀大社前駅までの運賃は片道530円(往復1060円)で、このくらいの利用でも元が取れます。紅葉のシーズンと初詣に、近江鉄道線を使って多賀大社に出かけることも検討してはいかがでしょうか。
【参考】近江鉄道線
近江鉄道本線(米原~貴生川駅)、多賀線(高宮~多賀大社前駅)、八日市線(近江八幡~八日市駅)の59.5km。2024年度から公有民営方式による上下分離へ移行し、自治体などが車両や設備などを保有し、近江鉄道が列車の運行を担います。
記事:樋口也寸志