子どもたちと一緒に食事を 橋本公民館で活動 「げんき食堂」
橋本公民館の料理実習室で毎月第2・第3水曜日に開催されている「げんき食堂」。子どもたちが安心できる居場所づくりを目指して、地域の有志らが献立を考えて食事を提供している。
4月16日に開催されたげんき食堂は、公民館が使用できなかったため、同じフロアにあるソレイユさがみのセミナールーム5で行われた。この日のメインの献立は肉じゃがで、午後1時に集まったメンバーが手際よく80人前の調理を進めていった。午後5時には販売をスタート。代表の小山季枝(としえ)さんは「お弁当は毎回早く売り切れる。とてもありがたいですね」と話す。
自身の経験から
げんき食堂は、2023年度までソレイユにこにこ食堂として活動。その流れをくんで24年度に立ち上げ、現在に至る。小山さんは「スタートした4、5年前は地域にこども食堂が少なかった。橋本には調理できる場所があるし、子どもたちを支援したいと始めた」と振り返る。さらに、小山さん自身が小学6年の時に母親を亡くし、独りぼっちの食事を経験してきたという。「やっぱり一人だと寂しいし、おいしく感じられない。両親の帰りが遅くて一人でごはんを食べなくちゃいけない子、一人暮らしの高齢者にも来てもらえたら」と話す。
小山さんは、これまでにスーパーの惣菜担当やレストランでの調理経験があり、料理の腕前は折り紙付き。げんき食堂では、13人の有志と一緒に調理に当たっている。メニューは季節や行事などに合わせて話し合いで決定。売り上げは材料費に充てている。
本来の目的に
げんき食堂の立ち上げ当初は、子どもたちと一緒に食事を楽しむ「食堂型」だったが、新型コロナの流行で販売する「弁当型」への変更を余儀なくされた。コロナは収まったが、なかなか「食堂型」に戻らないことに歯がゆさを感じている。「今でも買って帰る人が多い。子どもの居場所づくりが目的でもあるので、やっぱり子どもたちにたくさん来てほしいし、一緒に食事を楽しみたい」と小山さん。今後は学童にチラシを配るなど、げんき食堂の周知にも力を入れたいと考えている。
げんき食堂は午後5時から7時30分まで。費用は中学生までは無料(弁当は100円)、高校生以上は300円(同400円)。各日限定60食で売り切れ次第終了。
問い合わせは小山さん【携帯電話】090・5515・6154。