退職代行サービス利用者の4割が「賃金アップ」 約7割が正社員として再就職 民間調査
20歳代・30歳代に特化した転職サイトを運営するタレントスクエア(東京都港区)は4月3日、退職代行サービスを利用した経験がある人を対象に、「退職代行サービスの利用実態」に関する調査結果を発表した。
調査対象は、退職代行サービスを利用したと回答した1110人。調査によると、サービス利用後に正社員として勤務している人の割合は73.8%にのぼり、派遣社員(8.7%)、契約社員(5.1%)と続いた。
退職代行利用後、「賃金が上がった」人は4割
退職代行サービス利用後の年収変化については、「変わらない」(51.8%)が最も多かったが、「上がった」との回答も40.3%にのぼり、「下がった」(7.9%)を大きく上回った。
また、残業時間の変化に関しては、「変わらない」(54.9%)が最も多く、「長くなった」(25.4%)、「短くなった」(19.7%)と続いた。
一方で、新しい職場への適応状況については、「すぐに馴染(なじ)めた」「少し時間はかかったが馴染めた」を合わせて約9割に達しており、退職代行を経た転職後もスムーズに職場に適応しているようすがうかがえる。
厚生労働省が公表した「令和6年上半期雇用動向調査結果」によれば、転職後に賃金が上がった人の割合は約4割、変わらないが約3割、下がったが約3割であることから、同社は「退職代行利用者は全体平均よりも好条件で再就職できている可能性がある」と分析している。
退職代行の満足度は86% 「精神的負担の軽減」が高評価
退職代行サービスの利用満足度については、「とても満足した」「やや満足した」を合わせて86.0%に達した。
満足した理由としては、
・会社と直接やり取りせずに済んだ(46.0%)
・精神的な負担が軽減された(39.4%)
・予想以上にスムーズに退職できた(37.5%)
などが挙がっている。
一方、「満足しなかった」と回答した人に理由を聞いたところ、
・有給休暇を消化できなかった(30.3%)
・懲戒解雇処分を受けた(23.9%)
・家族や知人から否定的な意見を受けた(16.8%)
といった声があった。
退職代行の利用は年々増加傾向、選択肢のひとつとして定着
マイナビ(東京都千代田区)が2024年10月に発表した調査では、2024年上半期に退職代行を利用して退職した人が在籍していた企業の割合は23.2%にのぼり、年々増加傾向にあるという。
同調査によると、退職代行サービスを利用した理由は「退職を引き留められた(引き留められそうだ)から」の割合が40.7%で最も高く、次いで「自分から退職をいい出せる環境でないから」が32.4%と多く、「退職を伝えたあとトラブルになりそうだから」(23.7%)、「いち早く退職する必要があるから」(22.4%)と続いている。
退職サポートサービスを運営するベリーベスト法律事務所(東京都港区)では、都市部を中心に退職に関する相談件数が年間およそ1000件で安定して推移しており、労働者にとって新たな選択肢として定着していると分析している。
調査結果の詳細は、タレントスクエアの公式リリース(PR TIMES)に掲載されている。