【FP1級サバンナ八木流】「ケチ」じゃない!支出を「見える化」する家計管理術
「ブラジルの人聞こえますか~!」のギャグでおなじみのサバンナ・八木真澄さんが、実はFP1級というお金の専門資格をお持ちなのをご存じでしたか? その八木さんが猛勉強の末に導き出した、本当に役立つ「お金のガチ情報」が本になりました。それが『FP1級取得!サバンナ八木流 お金のガチを教えます』(KADOKAWA)です。YouTubeで人気のFP・ほんださんも、難しい金融知識を分かりやすく解説してくださるので、「老後の生活資金は大丈夫だろうか?」「年金だけで暮らしていけるのか?」といった不安を解消するヒントが満載です。この1冊で、これまで敬遠しがちだったお金の話が、ぐっと身近に感じられるはずです。
※本記事はサバンナ 八木真澄、ほんださん(本多遼太朗)著の書籍『FP1級取得!サバンナ八木流 お金のガチを教えます』から一部抜粋・編集しました。
封筒管理術で生活費のダムを決壊させない
<家計管理/節約> 難易度★☆☆☆☆
お金が貯まらない。いったいなぜなのか。それは、使っていい金額を正確に把握していないからです。「今月使っていい金額はここまで!」とあらかじめボーダーラインを決めておけば、使いすぎを防げます。
ではここで、我が家の封筒管理術を紹介します。
我が家では「食費」「家賃」「水道光熱費」「子どもの習い事の月謝」など、考えられるすべての支出を一つ一つ茶封筒に書いて管理しています。例えば毎月の食費が8万円なら、月の初めに1週間の「食費」として2万円入れた封筒を4つ用意しておく。「クリスマス用の貯金」など、1年に一度の出費は、費用を12カ月で割って毎月茶封筒に入れています。あとは封筒の中身を見ながら生活することで、残りいくら使えるのかが明確になるわけです。そのうえで、封筒に入れずに余ったお金が自由に使えるお小遣いになります。
封筒の中身でやりくりできないと......当然、どこか別の場所からお金を調達することになります。手を出してしまいがちなのは、老後に向けた貯蓄用でしょうか? しかし、それは本来、未来に必要なお金です。貯蓄に回すはずだった分を今使うのは、将来のお金を前倒しで借りているのと同じです。
僕は人生総支出(今後の人生にかかるお金)をばっちり把握しています。何歳までにいくら貯めるべきかも計算済みです。芸人仲間は僕の生活振りを、よくいえば「質素」、悪くいえば「ケチ」と呼びます。でも、僕はただ支出できる範囲でお金を使っているだけなのです。
読者の方も、今この瞬間から支出を管理することをおすすめします。そうしないと、せっかく将来の資金計画を立てていたとしてもダムのように決壊してしまいます。まずは収支を洗い出し、それぞれの封筒を用意することから始めてみてください。
<ほんだ先生の補足メモ>
将来やりたいこと、起こることから逆算した資金計画は、FP(ファイナンシャルプランナー)にとって大切な提案業務の1つでもあります。今、資産がたくさんあるから使って良いわけではなく、これから起こる支出に合わせて用意しておくことが、マネープランの基本となります。封筒管理術もその応用といえます。
ただし、大量の現金を自宅で保管することは、盗難や紛失のリスクを高めます。ある程度封筒の中身が貯まったら「目的別貯蓄口座」の活用も検討を。封筒を銀行口座に置き換え、自動振替や定期積立を利用することで、効率的かつ安全にお金を管理できます。