猫のテンションがあがる『大満足な遊ばせ方』5つのポイント どんな猫でも盛り上がるはず!
1.猫用おもちゃを使う
猫と遊ぶときには、できるだけ猫用のおもちゃを使いましょう。
理由は2つあります。ひとつ目は、市販の猫用おもちゃは、猫のことを考えて作られている商品が多いからです。
お店では、猫の行動学に基づいて設計されているおもちゃが多くあります。たとえば、ヒラヒラする羽根やカシャカシャ音がするおもちゃは猫の狩猟本能を刺激して満足させます。さらに、ネズミなどの獲物と実寸大のおもちゃも、猫の興味を引くよう工夫されています。
また、ふたつ目は、おもちゃを使ったほうが、直接手を使って遊ぶのに比べて、ケガなどのリスクが少ないためです。
猫と直接手だけで遊んでしまうと、爪が伸びていたときや興奮した勢いで噛まれるなど思わぬケガをする可能性がありますし、特に子猫の場合、人の手を遊び道具と学習してしまい、成長後の噛みつき行動などにつながる危険があります。
ただし、おもちゃの中には誤飲しやすいものがありますので、おもちゃを選ぶときには、愛猫の安全性を第一に選ぶようにしましょう。
2.隠れる場所を作る
狩りをする猫のテンションが上がるのは、隠れている場所から一気に獲物に飛びかかる寸前です。
猫が生来持っている「隠れながら獲物を狙い、飛びかかる」という狩りの行動を遊びの中で再現することで、猫の本能的な気持ちを満足させられます。
そのため、遊ぶときにも、ちょっと身を隠せる場所を作ることで、猫のテンションを上げる効果的な方法です。キャットトンネルを使うのもいいですね。
隠れる場所は、大がかりな準備は不要です。
✔段ボールの空き箱を使う
✔紙袋にのぞき穴をあけて使う
✔毛布で小さなテントを作る
✔椅子の座面から床までタオルを掛けて、椅子の脚を隠れ家にする
このような隠れる場所を部屋の中に複数用意することで、おもちゃで遊ぶだけでなく、同時に探索する遊びも楽しめます。
3.高い場所を用意する
高い場所は猫にとって安全地帯であり、上から周囲を見渡せる特等席です。前述の隠れる場所同様に、離れた場所から獲物であるおもちゃを観察し、ここぞという時に飛んで来られる場所があると猫の気分は高まります。
野生時代の猫は、木の上や岩場などの高所から獲物を観察していました。地上に小動物の動きが見えたら狩りのチャンスだったのです。この行動パターンは現代の猫たちにも、習性として受け継がれているので、遊びのときも室内の高い場所から見下ろす行為で、猫はワクワクした欲求を満たせます。
これも特に大がかりな準備は不要です。猫がのぼってもいい棚やキャットタワーなど高い場所がある部屋で遊びましょう。猫の本能を満足させてストレス解消にも効果的です。
もし何もなければ、出窓や階段などでもかまいません。猫が自由に上り下りできる空間を選んでください。
4.おもちゃは複数ローテーションで使う
猫は新しいものには強く興味を示すわりに、同じおもちゃで何度か遊んでいるうちに、すっかり興味を失い、見向きもしなくなってしまうという傾向があります。
おもちゃを複数ローテーションで使うのは、猫の興味を常に刷新して、遊びを盛り上げる効果的な方法なのです。複数のおもちゃをローテーションすれば、猫にとって新鮮な獲物であるおもちゃを追いかけることになります。それは飼い主との遊びを「つまらない」と思わせないためにも重要です。
おもちゃは、できれば5〜6種類用意しましょう。ねこじゃらし系からボール系まで、違うタイプのものがあると飽きずに楽しめます。これらを2〜3日ごとに入れ替えて遊べば、猫は常に新しいおもちゃと遊ぶことになるのです。
何日かして、しばらく使っていなかったおもちゃを再登場させれば、猫は以前の楽しい記憶と結びつけて楽しく遊ぶことができるでしょう。
5.遊び終わりはおやつか食事で締める
遊びの終わりを食事やおやつで締めると、遊びの時間を満足度の高いものにしてくれます。
動物行動学によると、猫は満腹のときよりも空腹のほうが、獲物を獲りたい気持ちが高まります。そして、遊びの終わりにおやつを与えることで、猫の中で「狩りの疑似体験」が完結するのです。
猫の脳内では、おやつをもらうことで報酬系ホルモンのドーパミンが分泌されます。ドーパミンは幸せホルモンのひとつといわれ、愛猫は「飼い主と遊ぶと楽しい!また遊びたい」と満足できるのです。
ただし、遊びのあとのおやつは、与える量と頻度には注意が必要です。たくさん遊んでたくさんおやつを与えると、カロリーオーバーになってしまいます。おやつの種類をときどき変えたり、メインの食事をご褒美に与えたりすることも有効です。
まとめ
猫の遊びは、ただのヒマつぶしではなく、猫の狩猟本能を満たして、運動不足やストレスを解消するための重要な時間です。たとえ短い時間でも、猫の欲求に応える遊びは大きな満足と充実した毎日につながります。
今回紹介した5つのポイントは、おもちゃの選び方や遊び方の工夫、締めのおやつなど猫の自然な行動パターンに基づいています。
また、飼い主が猫と一緒に遊んであげることで、猫からの信頼関係も深まります。ただ同じ部屋にいるよりも、同じ目的である遊びを共同ですることから、猫は飼い主に対して安心するようになるのです。
特に猫を新しい環境に慣れさせるときには、重要になります。
人間は毎日の忙しさに追われがちですが、愛猫と遊ぶ時間をちょっと取るだけで、人も猫もお互いに充実した時間を過ごせるようになるでしょう。