石破新総裁「裏金議員」原則公認へ 青木氏「支持率を上げることを考えると、石破さんの進むべき方向はおそらく2つしかない」
10月4日(金)、お笑い芸人の大竹まことがパーソナリティを務めるラジオ番組「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜~金曜13時~15時30分)が放送。朝日新聞の「自民、「裏金議員」原則公認へ 衆院選で比例重複も容認、首相方針」という記事を紹介し、大竹と青木がコメントした。
石破茂首相(自民党総裁)は、派閥の裏金事件で処分を受けた議員らについて、次期衆院選で原則公認する方針を固めた。都道府県連の申請を受けて公認していく考えで、小選挙区の公認候補は比例代表との重複立候補も認める。首相は6日にも、事件の中心だった安倍派幹部らから状況を聞くことを検討している。
首相は9日に衆院を解散し、15日公示、27日投開票の日程で総選挙を行う意向を表明済み。一方、公認問題については総裁選の中で「ふさわしい候補者か、党として責任を持たなければならない」とし、公認しない可能性も示唆していた。
だが、総裁就任後は連立を組む公明党からの要請もあり、最速日程での衆院選を決断。公認手続きを急ぐ中、「裏金議員」は非公認としたうえで新たな候補を擁立する時間的余裕はなく、妥協する方向へ傾いたようだ。
党は4月、政治資金収支報告書への不記載があった39人を処分。うち34人が8段階中4番目の「選挙における非公認」より軽い処分だった。こうした経緯から、公認問題を蒸し返すことに反対する声が党内に根強くあり、首相が押し切られた面もある。
青木「これはいろいろな説がどうもあったみたいで。さすがに時間的な制約もあるので、公認はするけれども、比例重複は認めないと。これは1つの理屈ではあって、要するに小選挙区で勝ち上がってくれば、少なくともその選挙区の民意としては、その人はふさわしいっていう判断をしたということになる。比例重複で、小選挙区で負けてるのに救われるようなことは、民意の選択を受けてないということで、そういう人には、ご退場を願おうというのは1つの理屈ではあったんだけど、どうも見てるとそれもやらないということですね」
壇蜜「最初はやる(比例重複はしない)って言ってませんでした?」
青木「最初は、厳しくもう少し考えるんだということをおっしゃっていて。先週、金子勝さんがおっしゃってたのは、「たとえばいわゆる5人衆と言われた安倍派の5人に厳しい処分を改めて出して除名するなり非公認にするなりして、裏金問題と決別するんだとやったら石破政権に対する評価は、また変わるんじゃないか」と。それは1つの考えだと思うんですけれども、結果として、石破さんが何故世論調査でずっと自民党の総裁になってほしいという支持が高かったかといえば、要するにずっと党内野党で、政権に対する問題点にある意味正論をちゃんと唱えてたからですよね。その正論を唱えてたことに対する期待が石破さん支持につながっていたし、それで石破さんだから刷新感が出せるだろうということで、自民党は今回、最後の最後で石破さんを担いだわけだけど、そもそも予算委員会を開いてきちんと討論した上で、民意を問うと言っていたのが、それもやらずに衆院選を選んだ。それから裏金議員も公認して比例重複を認めるとなってくると、石破さんが党内基盤がなくて苦しいのはわかるけれど、党内野党だから言えたけど与党になったらやっぱりこうなっちゃうのというガッカリ感が広がって、選挙ではどういう結果になるのか微妙な状況になるんじゃないかという気がします」
大竹「最初は(公認しない可能性含め)いろいろなこと言ってたわけだよ。それが今、比例代表も重複している。当選すればいいんじゃないか?から、どんどん(今までと)垣根がなくなってきちゃったよね。そこで俺思うんだけどさ、石破さんはこれまでの発言から総裁になったわけだよね。だけども、総裁になったのに言ってることとやろうとしてることが、重複立候補まで、比例代表で後退した。これ、どういうことなんだ?だって、総裁だよ。私はこう思う!こういうことをやりたい!と言って、それをみんなが侃侃諤諤やるべき話じゃないですか?少なくともなぜ重複までこの話が進んだかということが大きな問題なわけよ。この話がここまで後退する理由。それはお友達がいないとかそんなことじゃないじゃない?だって、問題提起して、それをやろうとしていたわけじゃない。党の中の人もそれを応援した。だけど、どういう党内の事情があってこうなったのか、俺たちにはわかんないけど、ここはちゃんとはっきりしてほしいな、長老たちの意見なのか、それとも安倍派の俺たちどうすんだ!という突き上げなのかわからないけど、ここを言ってほしいんだよね」
青木「石破さんの進むべき方向はおそらく2つしかなくて、1つは政権基盤が、石破さんの弱点でもあるんでしょうけれども、党内で石破さんを本当に慕う人たちは非常に少ない。ましてや派閥の足場は基本的にない。安部派あたりは遺恨を持ちながら俺たちどうするんだって思ってるわけですよね。その時に、一つは手法が良かったかどうか別として、小泉純一郎さんみたいに党内よりもある意味で世論に訴えていく。つまり自民党をぶっ壊すんだっていって郵政民営化で刺客を送り込んでということをやったわけですよね。それで民意は熱狂的に支持した。その方法がよかったかどうか別として、石破さんがそっちに振り切って、やっぱり裏金問題はダメなんだと。だから裏金議員はもう我が党は公認しないといって、たとえばそこに刺客を送り込むとかいうようなことやれば、ある意味で民意の指示はくるだろうけれども、でも、それをやるためには公認候補を新しく探す時間的余裕がなくちゃいけないわけなんだけど…」
大竹「公認候補を擁立するかどうかは選挙するんだからそこは、いいじゃん。だけど、比例重複するとなったら話全然違うじゃん。だって、名簿があって名簿の順位でどんどん比例で復活するわけじゃない。だから、最低限そこは譲れないよと」
青木「そう。だからもう1つの方法としては、党内基盤が弱くて、それでなんとか自民党を少しでも生まれ変わった、あるいは生まれ変わったように見せるためには1つの方法としては、比例重複をやめるという手段はあってもいいんだけど、そこも押し切られちゃうと、じゃあ石破さんやっぱりダメなんじゃないのっていう話になっちゃいますよね」