理数科を設置する三条高校が三条市立大学と連携協定 ものづくりの街でイノベーションを起こすためのマインドを育成(新潟県三条市)
左から、三条市立大学のアハメド シャハリアル学長、三条市の滝沢亮市長、三条高校の勝山宏子校長
県立三条高等学校(新潟県三条市)と三条市立大学(同)が11月29日、連携協定を締結した。同高校が2025年度から理数科を設置するのに伴うもので、理数科の教育内容を充実させ、生徒のイノベーション創出に向けたマインドの醸成を目指す。
三条高校の理数科は、専門性の高い知識を身につける「イノベーションコース」と、医師などの医療従事者の育成を目指す「メディカルコース」の2コースを設定。今回の連携協定は主に前者の生徒へ向けたもので、具体的な内容については今後詰めていくが、三条市立大学のアハメド シャハリアル学長は「連携協定を通じて、まずは子どもたちにイノベーティブな心づくりを提供したい」という。
連携協定締結式の様子
連携協定締結式の様子
現在、県内では新潟高校や長岡高校など4校に理数科が設置され、その中のコースはいずれも「サイエンスコース」と「メディカルコース」の2種類。29日、連携協定締結式の挨拶の中で三条高校の勝山宏子校長は「当校はあえて(既存の県内理数科を)踏襲せず、『イノベーションコース』を設置した。県央地域は世界有数の高度な技術集積地域。この地において高い能力を有する生徒たちが早期にその能力を伸ばす機会を得ることは、地域の発展のみならず我が国全体の未来にも重要」と話す。
そして、「高校だけでは行えない専門的な学びや体験を通して、生徒たちにはテクノロジーや燕三条のものづくりのスピリットを肌で感じてもらいたい。一人でも多く、将来この地域で活躍してもらいたい」と力を込めた。
締結式には三条市の滝沢亮市長も出席し、「これまでは、高いレベルの高校へに行きたいと考えて新潟や長岡の高校へ進学する市内の中学生もいた。今回の連携協定によって『面白そうだから三条高校へ行ってみよう』と逆に市外から来てくれるきっかけになれば」と期待を寄せた。
なお三条高校では11月15日にも、理数科「メディカルコース」の学習内容の拡充を図るために、済生会新潟県央基幹病院と一般社団法人三条市医師会と連携協定を結んでいる。
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