かつて全国700店舗超──フランチャイズ解散から時を経て、『コロちゃんのコロッケ屋!』最後の灯火が八王子に
かつて全国に700店舗以上あった『コロちゃんのコロッケ屋!』。フランチャイズ解散後も看板を掲げるお店が八王子に2店舗あり、その一軒が高尾街道沿いに。変わらぬ味と人のぬくもりが、懐かしさを呼び起こします。
ノスタルジックな黄色い看板
四谷交差点から高尾街道を高尾方面へ5分ほど歩くと、『コロちゃんのコロッケ屋!』の黄色い看板が目に入ってきます。どこか懐かしさを感じる可愛らしいデザインです。
住宅街にひっそりと佇む、年季の入った店構え。まわりには学校や公園も多く、子どもから大人まで地元の人たちに長く親しまれてきました。
小腹を満たす充実のメニュー
愛され続ける一品はやっぱり『コロちゃんコロッケ』!20年以上前の創業当時は1個50円で販売されていました。2021年に取材した時は80円。時代とともに価格は変わり、現在は93円(2025年6月現在)ですが、今でも手軽に買える価格帯です。
ほかにも『カレーコロッケ』『コロメンチ』『厚切りハムカツ』など、食欲そそる揚げ物がずらり。小腹を満たすにもぴったりなラインナップです。
揚げたてサクサクを提供
名物メニューの『コロちゃんコロッケ』を注文しました!注文を受けてから揚げてくれるスタイルで、いつでも揚げたてを提供してくれます。使用しているのは遠赤外線フライヤー。中までしっかり熱が通るので、外はサクサク・中はホクホク!
『コロちゃんコロッケ』の醍醐味である揚げたてをその場でいただきます!じゃがいものやさしい甘さがふんわり広がり、油分も控えめ。塩味がちょうどよく、ソースなしでも十分おいしいです。やはり買ってすぐ頬張りたくなる味わいですね〜
コロちゃんと歩んで四半世紀
お店を切り盛りするのは、78歳の服部昭子さん。フランチャイズ時代から勤めていた経験を活かし、本部が解散した後も独自に店を続けており、「コロちゃん」と歩んできた歳月は約24年になります。当時の味と心を大切に守り続けるこのお店には、懐かしさを求めて遠方から足を運ぶお客さんもいるそうです。
「人と話すのが好きなの!」と笑う服部さん。話しかければ気さくに応じてくれて、その接客にはどこか懐かしい昭和の面影を感じさせてくれます。
自宅で楽しむ「コロちゃん定食」
『コロちゃんコロッケ』『コロメンチ』『厚切りハムカツ』をテイクアウト。ごはんと味噌汁、千切りキャベツ、小鉢を添えれば、自宅で楽しめる「コロちゃん定食」のできあがり!
電子レンジではなく、オーブントースターで温めると衣がサクッと復活します。ご飯との相性が抜群!やさしい甘さのコロッケは、どこか懐かしくて心までほぐれる味。服部さんの人柄まで一緒に詰まっているような気がしました。
懐かしの「コロちゃんコロッケ」。実家の近くにはなかったはずなのに、なぜか“学校帰りによく買っていた”ような記憶が蘇る…そんな不思議な感覚になりました。子どもの頃の思い出がよみがえるような味。そんな優しさがありました。