犬がトイレ中にみせる『5つの仕草・行動』 隠されたその心理状況を知って配慮してあげよう
愛犬の仕草や行動には心理状態が表れています
犬は、人とコミュニケーションを図るのが上手です。人と同じ言葉を話すことはできませんが、その分、表情や体、声を上手に使い、仕草や行動、鳴き声などで気持ちを伝えてくれます。
特に、表情、仕草や行動は、愛犬の気持ちを知るために欠かせないコミュニケーションツールです。
そんな犬たちが、トイレでの排泄中によくみせる仕草や行動があります。人には、排泄中の姿を見られることに恥ずかしいという感情がありますが、犬の感情は少し異なるようです。
犬がトイレ中にみせる仕草や行動と、その時の心理状態をご紹介しますので、排泄中の愛犬と接する際の参考にしてみてください。
犬がトイレ中にみせる仕草・行動とその心理状態
1.ソワソワと落ち着きがない
愛犬を家に迎えたその日から始まるのが、トイレトレーニングです。その際、愛犬がソワソワと落ち着きがなくなり、床のニオイをクンクンと嗅いだり、その場でクルクルと回ったりするのを合図に、トイレに誘導したのではないでしょうか。
トイレを覚えた犬が、トイレでこういった行動をみせてなかなか排泄しない場合は、注意が必要です。尿意や便意があるにも関わらず、何らかの理由でなかなか排泄できないとか、腹痛などの体調不良が潜んでいる可能性があるためです。
トイレの環境は整っているのにこういった状態が続くようなら、できるだけ早めにかかりつけの動物病院を受診することをおすすめします。
2.嬉しそうな表情で飼い主をじっと見つめる
トイレで排泄をしながら、またはし終わった後に、とても嬉しそうな表情で飼い主さんをじっと見つめていることがあります。これはトイレを上手に行える、行えたという自信のある犬に見られる行動です。
トイレトレーニングで上手に排泄できた時に、褒められてとても嬉しかったことをよく覚えている犬が、「上手にできるよ」「上手にできたよ」と報告し、また褒めてもらおうと期待しているのです。
排泄中の時は優しく見守り、上手に排泄ができたら優しく声をかけて撫でながらよく褒めてあげましょう。
3.不安げな表情で飼い主をチラチラ見る
トイレトレーニングで叱られたことをよく覚えている犬は、トイレを覚えた後もトイレに自信を持てないことがあります。トイレの場所を間違えてはいないか、はみ出してはいないかと気になり、不安で飼い主さんの顔色を伺っているのです。
排泄中は静かに愛犬を見守り、上手にできたらしっかりと褒めるということを繰り返すことで、トイレに自信を持たせてあげましょう。また万が一失敗した場合も、決して叱らずに、黙って片付けるようにしてください。
4.微妙な表情で飼い主をじっと見つめる
不快そうな、あるいはちょっと困ったような、何とも言えない微妙な表情で飼い主さんをじっと見つめている場合は、排泄中の様子を見られたくないという心理状態の表れである可能性が高いでしょう。
排泄中は無防備な状態で、何かあってもすぐに対処できません。普段よりも警戒心が高まっているため、いくら信頼している飼い主さんであっても、じっと見られていることで居心地の悪い心境なのでしょう。
どんなに愛犬がかわいくても、排泄中に露骨に見つめることは避けるべきです。
5.キョトンとした表情で飼い主を見つめる
飼い主さんが排泄中の自分をじっと見つめていることに気付いた時に、キョトンとしたような表情、もしくは無表情に近いような表情で、じっと飼い主さんのことを見つめ返してくることがあります。
これまで紹介してきたような、自信や不安、不快といった特定の感情があるわけではありません。ただ飼い主さんの視線に気が付いて、「何?」と反応しているのだと考えられます。
前述の通り、排泄中は普段よりも警戒心が高まっていますので、何気なさを装いながら様子を確認する程度に留めておくことで、落ち着いて排泄させてあげましょう。
排泄は健康のバロメーター
排泄中の犬をじっと見つめることは避け、落ち着いてゆっくりと排泄できるような環境にしてあげることが望ましいです。
しかし、排泄は健康のバロメーターです。トイレの失敗だけではなく、健康管理の観点でも気になって観察してしまう飼い主さんも多いでしょう。
排泄中は露骨に見つめるのではなく、さりげなく観察する術を身につけましょう。そして排泄の回数(頻度)や、排泄物の量、色、ニオイなどの観察と合わせて、しっかりと健康管理を行いましょう。
まとめ
飼い主さんと信頼関係を築けている犬は、飼い主さんとアイコンタクトを図って意思疎通を図ります。そのため、排泄中に報告や確認などで飼い主さんを見つめることも多いです。
しかし、無防備な体勢を一定時間続けなければならない排泄中は、警戒を怠れないデリケートな時間でもあります。見られることを嫌がる犬もいますので、愛犬の気持ちを配慮し、不躾にジロジロと観察する行為は遠慮しましょう。