日本でここだけ!川底のサケがすぐそこに!実はいろんな生き物にも会える“最大級”水族館を獣医師ママライターが解説|北海道・千歳「サケのふるさと 千歳水族館」
牛や馬専門の獣医師の経歴を持ち、アニマルセラピーにも詳しいママライター「MERI」が、北海道各地の「動物とふれあえるおすすめスポット」とそのおすすめポイントを紹介する【連載】「こころ育む、動物ふれあいスポット」。
サケだけじゃない!実は「日本最大級」なんです
秋の北海道といえば…サケの遡上シーズン!
千歳川ではこの季節だけ「インディアン水車」が設置され、秋の風物詩となっています。
インディアン水車は千歳川以外の河川でもサケの捕獲のために使用されていますが、川の水力だけで回っているのはここ千歳川と青森県おいらせ町にある奥入瀬川の2か所のみだとか!
そこで今回は、新千歳空港から車で15分、そして最寄りのJR千歳駅からも徒歩15分で行ける「サケのふるさと 千歳水族館」をご紹介します。
千歳水族館は淡水魚をメインとした日本最大級の水族館で、魚類から哺乳類・爬虫類まで多種多様な生き物たちに出会えるのが魅力です。季節ごとに変わる展示にも注目!
すぐお隣には千歳の道の駅「サーモンパーク千歳」があり、グルメやショッピングも楽しめます。
お車で千歳水族館へお越しの方は、サーモンパーク千歳の駐車場をご利用くださいね。
この記事では、獣医師+ママの目線で千歳水族館のおすすめポイントについて解説します!
お子さまが生き物に興味を持ってくれるような素敵な展示や体験メニューがたくさんあるので、休日に家族みんなで遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
サケのふるさと 千歳水族館ってどんなところ?
「サケのふるさと 千歳水族館」(以下、千歳水族館)ではサケはもちろん、哺乳類や爬虫類などさまざまな生き物を展示しています。
愛くるしい姿が魅力のアメリカミンクや、エゾサンショウウオ、エボシカメレオンにも会えますよ!
新千歳空港にも近く、すぐお隣には道の駅「サーモンパーク千歳」もあり、毎日たくさんの観光客で賑わっています。
千歳水族館では、展示のほかにもさまざまな体験メニューがあるので、お子さまが生き物に興味を持ってくれるきっかけになるはず!
体験メニューはこんなにたくさん!
●バックヤードツアー(事前予約/一人500円/貸切可)
●サケ稚魚放流体験(3~5月/毎日開催)
●タッチプール
●ドクターフィッシュ体験
●コイのエサやり体験(平日のみ/先着順/200円)
●マグネット釣り堀
●フロアマッピング
お得な年間パス(高校生以上:1500円、小中学生:500円)もあるので、水族館が大好きな方におすすめです。
私も年間パスを持っていて、息子と一緒に何度も訪れています。
現在、千歳水族館では30周年を記念して限定デザインの年間パスを販売中。今しか買えない特別な年間パスも、この機会にぜひゲットしてくださいね!
どんな生き物に会えるの?
千歳水族館のフロアは実質4階建て(地下2階〜地上2階)。生き物の種類やテーマごとにさまざまな展示に分かれていて、小さなお子さまでも飽きずに楽しめます!
サーモン(サケ)が主役のサーモンゾーンのほか、支笏湖ゾーンでは支笏湖ブルーを再現した美しい水槽や淡水魚たちを見ることができます。
そのほか、ドクターフィッシュ体験ができてタッチプールも設置されている体験ゾーンや、アメリカミンクがとにかくかわいい水辺の生き物ゾーン、バラエティーに富んだ世界の淡水魚たちが見られる世界の淡水魚ゾーンと続いていきます!
フロアごとの雰囲気だけでなく、季節ごとに変わる展示にも注目です!
子どもにおすすめ!体験メニューは?
たくさんある体験メニューの中から、獣医師+ママの私から、お子さまにおすすめのものをご紹介します!
獣医師ママのおすすめ体験①バックヤードツアー
普段は飼育スタッフしか入れない、千歳水族館の裏側をのぞけるバックヤードツアー!
展示エリアで公開されていない生き物が見れたり、大水槽にいる魚たちにエサやり体験ができたりと、特別な体験ができちゃう40分ほどのツアーです。
参加対象は3歳以上で、参加費は500円/人(1組2〜6名)となっています。
事前予約制のため、参加を希望される場合には千歳水族館のホームページから予約してくださいね。
スタッフ専用の階段を下っていくと…そこには大きな濾過槽が!
災害などの非常時のために、水を溜めておく設備もありました。
ツアーの最後には、大水槽にいる大きなお魚さんたちに上からエサやりができます!
なんとこのエサやり体験は、大水槽の前でたくさんのお客さんが見ているので、まさにスタッフの一員になった気分で体験できるところがポイント!
通常のバックヤードツアーの定員は20名ですが、ツアーの貸切もできます!(貸切プラン¥5000・20名まで)
ゆったりと自分たちのペースで楽しみたい方は、貸切プランもおすすめですよ。
獣医師ママのおすすめ体験②ドクターフィッシュ体験
体験ゾーンに設置されているドクターフィッシュ(正式名称:ガラ・ルファ)の体験水槽では、自由に手を入れてドクターフィッシュに触れることができます。
手を入れてじーっと待っていると…手の古い角質を食べにきてくれます!この吸い付く感覚がたまらない!はじめての方はくすぐったく感じてしまうかもしれませんが、歯はなく痛くもないのでご安心を。
ドクターフィッシュはドイツでは医療行為として認められており、皮膚炎やアトピーが治った事例もあるそうです。
子どもと同時に大人が手を入れると大人の方にばかりドクターフィッシュが集まってしまうので、そこだけご注意を…(若いっていいですね…)
獣医師ママのおすすめ体験③コイのエサやり体験(平日限定)
千歳水族館では、平日限定で11時と14時にコイのエサやり体験ができます!
こちらは当日にコイの水槽近くの壁にかかっている整理券を取ると体験できるので、少し早めに入館して整理券をゲットしておいてくださいね。
体験時間の5分前になったら、水槽の前で200円を握りしめて待ちましょう。
コイのエサを投げ入れた瞬間に、水槽の中にいる大きいコイたちが一斉に寄ってくるので迫力満点!
大きい口を開けてパクパクしているその姿を見ていると、吸い込まれてしまいそうなほど…
池にいるコイとはちがって、水が透き通っていて水中の様子が上からも横からも見えるので、はっきりとコイの動きが観察できます。
日本でここだけ!窓の向こうに千歳川の川底が
千歳水族館の見どころといえば、やっぱり千歳川の川底が見える水中観察窓!
川の中まで丸ごと水族館になっているのは、日本中を探してもここだけなのだとか。
長さ30mほどの水中観察ゾーンには7つの大きな窓があり、千歳川を泳ぐサケたちをじっくり観察することができます。
ここにいるのは自然界で生きているサケたちなので、タイミングによって見られるサケの数が変わります。
実は、サケが現れやすいタイミングがあるんですって!
千歳水族館のスタッフの方に聞いてみました!
サケが現れやすいタイミングとは!?
サケが現れやすいのは…雨や台風の次の日!
その理由は、川の水量が増えて、サケたちが下流から上がってきやすくなるためだそうです。
もちろん自然界を自由に泳ぎ回っているため、タイミングによっては条件がそろっていたとしても見られないこともあります。
なので、スタッフの方でも「絶対にこの日は見られる!」と断言するのは難しいそうです。それも含め、自然のサケを観察できる醍醐味といえるのではないでしょうか。
小さな命の誕生に立ち会える貴重なイベントも!
毎年恒例の人気プログラム「サケの採卵体験」が今年も開催されます。
サケの生態や人工ふ化放流事業についての説明を聞いたあと、自分の手でサケの人工授精を体験できる貴重なイベントです。
サケのお腹を開いて魚卵(いくら)を取り出していく作業は、きっと子どもにとっても大人にとっても素晴らしい経験になるはず。
2024年の開催日は5日間!HPなどでご確認ください。
こちらのイベントは3歳から参加可能で、参加費は500円/人(入館料別)、先着順の事前申込制です。
千歳水族館で生き物をもっと好きになろう!
今回は「サケのふるさと 千歳水族館」をご紹介しました!
北海道に縁深いサケのことをたくさん知れるだけでなく、魚たちとふれあえる体験メニューやイベントも充実していて、雨の日でも楽しめるおすすめのスポットです。
お子さまの生き物への興味や探究心を刺激してくれる素敵な展示を、ぜひご堪能ください!
すぐお隣の道の駅「サーモンパーク千歳」には、お子さまが遊べるキッズコーナーや大型遊具がある公園もあるので、千歳水族館とセットで楽しむのがおすすめです。
ぜひご家族そろって、千歳水族館に遊びに行ってみてくださいね!
【連載】「こころ育む、動物ふれあいスポット」
【サケのふるさと 千歳水族館】
営業時間(通常):9時~17時(4/1~11/30)
営業時間(冬季):10時~16時(12/1〜281/2〜122/1〜28)
年末年始休館日:12/29〜1/1
メンテナンス休館日:1/13〜31
入場料:大人800円/高校生500円/小・中学生300円/乳幼児無料
年間パスポート:高校生以上1500円/小・中学生500円
所在地:〒066-0028 北海道千歳市花園2丁目312
アクセス:新千歳空港から車で約15分/JR千歳駅から徒歩15分
公式サイト:https://chitose-aq.jp/
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文:MERI
1991年生まれ、1児の母。東京都出身、2016年より北海道に移住し現在は安平町在住。
牛と馬の産業動物獣医師として勤務したのち、ライター&カメラマンに転身。動物やペットに関する記事を多数執筆。大学時代には馬の飼養管理を担当しながらアニマルセラピーの研究を行う。動物に関する豊富な知識と経験を生かし、動物とのふれあいを積極的に取り入れる子育てを実践中。
編集:Sitakke編集部あい