伝統の祭囃子が街中に響き渡る!所沢市内中央一帯で「ところざわまつり」が10月11・12日に開催
明治時代初期から続く所沢市の秋祭り「ところざわまつり」が、2025年10月11日(土)・12日(日)に埼玉県所沢市の市内中央一帯で開催。2025年は所沢市制施行75周年および所沢商工会議所創立75周年を記念し、5年に一度の大祭として2日間にわたり盛大に行われる。
テンポのよいお囃子(はやし)に注目
所沢市内最大級の祭りといわれる「ところざわまつり」は、山車がメインの祭り。その起源については明確ではないが、各町会に残る山車の購入や制作年代から推測すると明治初期ごろではないかと考えられている。明治後期には、毎年9月15日に行われる旧所沢町の鎮守・神明社の秋の祭礼で山車が集まったと伝えられている。
そんな歴史ある所沢の山車祭りだが、見どころはなんといってもこの土地に脈々と伝わる「重松(じゅうま)流祭囃子」。明治時代に所沢生まれの古谷重松(ふるやじゅうまつ)さんによって編み出されたお囃子で、決まった音符をもたず、すべて口伝で継承されている。「重松流のお囃子はジャズのような即興性とテンポの良さが特徴です」と教えてくれたのはところざわまつり実行委員会事務局の本間さん。
熱気あふれる「曳(ひ)っかわせ」も!
2025年は例年より1基多い11基の山車が登場! 11日(土)は各町内を、12日(日)は市内中央一帯の各通りを通行止めにして曳き廻される。11~16時には各町内が自由に山車を曳き廻す「自由行動」が行われ、16時からの「統一行動」では山車が一斉に動き出し、駅前から金山町交差点までの通りを行き来する。途中、山車同士が出くわすと舞台を向かい合わせにしてお囃子の競演「曳っかわせ」が繰り広げられる。
「陸橋下の所沢駅西口交差点をはじめ、交差点は山車が複数集まるポイント。多いときは4、5基集まることもあり、山車をまとめて見ることができます。夜は提灯に明かりが灯るのできれいですよ」(本間さん)。また、19時30分ごろから始まるフィナーレも必見! 東組の山車は所沢プロぺ通りを抜けたトコトコスクエア前に、西組の山車は元町コミュニティ広場前に集結し、最高潮の盛り上がりをみせる。
そのほか神輿の練り歩きやオープニングマーチ、民踊流しのほか、銀座中央広場では商工会青年部によるサンマ焼きや、所沢駅西口ロータリーでは所沢プロぺ商店街の飲食店によるグルメイベント「ガチ旨グランプリ」など多彩な催しが行われる。「開催エリアが広いので、ぜひ元町まで足を延ばして街をくまなく歩いてもらえたら」と本間さん。
さらに2025年は11日(土)の午後に前日祭も。ところざわまつり×埼玉西武ライオンズのコラボ手ぬぐいがもらえる「とこまつスタンプラリー」(参加費200円)や、重松流祭囃子やキッズダンスなどが披露される「おまつりステージ」、子供向けの縁日など盛りだくさん! 2日間にわたって祭りを楽しもう。
開催概要
「ところざわまつり」
開催期間:2025年10月11日(土)・12日(日)
開催時間:11日(土)は12:00~19:00、12日(日)は10:30~21:00
会場:所沢市内中央一帯(埼玉県所沢市)
アクセス:西武池袋線・新宿線所沢駅すぐ
【問い合わせ先】
ところざわまつり実行委員会事務局☎04・2922・2196
URL:https://www.tokorozawa-cci.or.jp/matsuri/
取材・文=香取麻衣子 ※画像は主催者提供
香取麻衣子
ライター
1980年生まれ。『散歩の達人』編集部でのアルバイト経験を経て、2010年からライターとしての活動を開始。あだ名はかとりーぬ。『散歩の達人』では祭り&イベントのページを長らく担当。青春18きっぷ旅や山歩きなどのんびりと気ままにお出かけするのが好き。あとビールや美術館めぐりも大好物。