「沖縄に行けば日本が見える」苦悩を背負ってきた2人のリーダーの姿が映すもの ドキュメンタリー映画『太陽(ティダ)の運命』
「沖縄は何ですか?」
1人の県知事は、なぜカメラの前でこの一言をこぼしたのか。
映画を見ると、その背景が胸に突き刺さります。
5月31日(土)から札幌のシアターキノ、6月7日(土)から苫小牧のシネマ・トーラスで上映されるドキュメンタリー映画『太陽(ティダ)の運命』。
米軍の普天間飛行場の辺野古移設などをめぐり、国と戦った2人の県知事の半生が描かれています。
第4代県知事の大田昌秀(おおた・まさひで)さん、そして第7代県知事の翁長雄志(おなが・たけし)さんです。
タイトルの「ティダ」とは「太陽」を意味する沖縄の方言で、古くはリーダーを示す言葉として使われていました。
豊富なニュース映像とともに、新たに撮影されたインタビュー映像などで構成されています。
監督は、長年沖縄を取材し、沖縄を題材にした映画が今回で4作目になる、TBSの佐古忠彦(さこ・ただひこ)さんです。
佐古監督はHBCの取材に、「全国に47人、知事がいるが、その中でも最も苦悩を背負って選択を常に迫られている、そんな存在に見えていた。この2人を通して見えるのは、政治のリーダーを描いているようですけど、沖縄そのものの歩みでもあるし、この国の姿が見えてくる」と話します。
沖縄県知事の姿を通して見えてくる、日本という国の姿。北海道に暮らす私たちにとっても、ひとごとには思えない現状が見えてきます。
佐古監督は、「沖縄に行けば日本が見えるという言葉そのままに、民主主義のありよう、日本のありようを問うている」と話していました。
『太陽(ティダ)の運命』
・シアターキノ 5/31(土)より公開
北海道札幌市中央区南3条西6丁目 南3条グランドビル2F
・シネマ・トーラス 6/7(土)より公開
北海道苫小牧市本町2丁目1−11 苫小牧中央ボウル1F
他全国順次公開中。詳細は映画ホームページからご確認ください
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は記事掲載時(2025年5月)の情報に基づきます