民間企業が全面協力 地域活性化と防災力向上につながる消防隊の訓練【千葉市】
解体予定の共同住宅で、本格的な消防隊による訓練が行われました。
解体予定の住宅を提供するきっかけ
建物を提供したのは、大東建託株式会社です。
同社は2018年ごろから同様の取り組みを全国で展開。
全国的に行われているこの活動、千葉市では今回が初となります。
千葉支店の伊藤佐知子さんは「会社として、地域コミュニケーション活動を行おうという動きがあります。地域の方々と、地域活性化に取り組むことを目的として、解体現場を提供しています」と話します。
5日間のうち最終日のこの日、訓練に参加していたのは若葉消防署特別救助隊。
隊員5人が、朝から夕方にかけて行います。
主な訓練内容は、火災の対応。
金属切断用のカッターを使った施錠されているドアの開放、はしごを使った2階ベランダからの救出活動など、迫力に満ちた訓練の数々。
別日には、煙をたき視界が悪い中での救助活動や、地震により1階が崩れ入れない場合を想定し、2階の床に穴を開けて救出するなどの訓練もあったそうです。
消防士の神保(じんぼ)さんは「リアルに近い訓練ができ、非常に有効です。火災ではドアの開放と捜索が一番大事なところ。震災時の倒壊家屋からの救出訓練も、解体予定の建物でないとできない訓練です。こうして提供してもらえるのは非常にありがたい。自分たちの経験値や技術を上げるためにもぜひ今後も行っていきたい」と話します。
消防隊訓練に伴う地域住民への貢献
大東建託の伊藤さんによると、消防隊による実践的な訓練だけでなく、近隣住民が参加できる防災講習も同時に行うとのこと。
この日はAEDを使った応急処置講習が行われました。
「訓練の場を提供することで、近隣の方の災害対応能力の向上、防災意識の強化につながるのではと思っています。防災について考える機会として、地域に貢献できればと」と強い思いを話してくれました。
いつ起こるか分からない災害。
地域を支える人たちの思いとともに、防災に意識を向けてみてはいかがでしょうか。
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