道東エリアで子どもも楽しい「体験型」の博物館へ!世界最古で唯一の動物が…おすすめの楽しみ方を獣医師ママライターが解説|北海道・足寄町「足寄動物化石博物館」
牛や馬専門の獣医師の経歴を持ち、アニマルセラピーにも詳しいママライター「MERI」が、北海道各地の「動物とふれあえるおすすめスポット」とそのおすすめポイントを紹介する【連載】「こころ育む、動物ふれあいスポット」。
今回は子ども連れでもたくさん楽しめる、道東エリアの「足寄動物化石博物館」をご紹介します!
博物館というと、小さい子どもにはまだ難しいかも…と思っている方はいませんか?
(我が家は思っていました…!)
そんなご家庭にこそ知ってほしい!
こちらの博物館は、一般的な博物館とは一味違うんです…!
足寄動物化石博物館は体験メニューが豊富で、展示と同じくらい体験も楽しめちゃう、まさに"体験型の博物館"!
帯広市内から車で約1時間と比較的アクセスの良い場所にあるため、休日のおでかけにもぴったりです。
恐竜などの古代生物だけでなく、現代にも存在しているクジラやカバ、アザラシなどの動物の骨格標本や化石も展示されています。
展示エリアは比較的コンパクトにまとまっているので、子どもでも飽きずに見て回れるのも魅力のひとつ!
また、体験メニューもたくさんあり、展示と同じくらい体験も楽しめちゃうんです!
生き物たちの魅力を肌で感じながら、足寄動物化石博物館で特別な体験をしてみませんか?
「足寄動物化石博物館」ってどんなところ?
足寄動物化石博物館では、足寄町で発見された化石を中心にさまざまな生き物の展示を見ることができます。展示のテーマは以下の4つ。
●足寄動物化石群
●謎の海岸生活者 デスモスチルス
●海に帰った哺乳類
●足寄でみる地球の歴史
一番の目玉ともいえるのが、足寄で1976年に最初に発見された「アショロア(Ashoroa laticosta)」という海に住んでいた哺乳類。
マチの名前がついているアショロアはこの海生哺乳類の中でも世界最古の化石であり、ただ一体しか発見されていない、とっても貴重なものなんです。
ほかにも足寄で見つかった海生哺乳類の化石などがたくさん展示されています。
「化石」というと、恐竜のイメージが先行してしまいがちですが、こんなに哺乳類の太古のロマンが足寄につまっていたなんて!
さらに、「海に帰った哺乳類」の展示エリアでは、巨大なクジラの骨格標本がお出迎え!
これがもう迫力満点で、何時間でも眺めていたい美しさでした…。
その中でも、ヒゲクジラの仲間であるミンククジラの口の部分には「ヒゲ」もついており、息子と一緒に見つけたときには感動してしまいました。
ところで、気づきましたか?足寄町は、海には面していないマチ。
なぜ海の生き物がいたのでしょう…?
不思議に思った方は、ぜひ足寄動物化石博物館に足を運んで確かめてみてくださいね。
体験メニューは順番もマスターして100%満喫!
足寄動物化石博物館の体験メニューはとっても豊富!
季節によって限定の体験メニューもあります。
最新情報は足寄動物化石博物館のHPでご確認くださいね。
①古生物模型づくり(所要時間:40分ほど)
古生物模型づくりは、数種類ある古生物の模型の中から好きなものをひとつ選び、石膏を流し入れて模型を作ることができる体験です。
今回4歳の息子が選んだのは…ティラノサウルスの頭骨!
まずは石膏を作るためにしっかりとまぜまぜして…ゆっくりと型に流し込む!
難しい作業はないので、小さいお子さまも一緒に楽しめます。
型をトントンして気泡を抜いたら…固まるまで30分ほど待てば完成です。
固まるのを待っている間に、次にご紹介する「ミニ発掘体験」をやっているとちょうど模型が完成しますので、この順番で体験するのがおすすめですよー!
ちなみにこの模型、約500gあります!
重いので持ち運ぶ際は落とさないように気をつけて…!
②ミニ発掘体験(所要時間:20分ほど)
ミニ発掘体験には、「化石」「クリスタル(鉱物)」「ミニミニ(つぶつぶ鉱物)」の3種類があります。
3種類のうちどれか1種類を選んだら、箱の中にあるたくさんのブロックの中からひとつを選び、どんどん削っていきます!
もちろんこの時点ではまだ中身は分かりません!
今回、息子は「化石」を選び、ブロックの中からは「ウニの化石」が出てきました!
この化石、実はレプリカではなく本物なんです…!
ひたすらブロックを削っていく単純作業も、子どもの好奇心をたっぷり刺激してくれる貴重な体験。
そして、出てきた化石が本物であることを伝えてあげれば、その生き物がどんな姿で生きていたのか想像するきっかけにもなります。
ちなみに、化石だけでも種類は8種類あります!何度行っても楽しめそうですよね。
ぜひ大人も一緒に、子どもたちと同じ目線で体験を楽しんでみてくださいね!
そして、実はこの体験をお家に持ち帰ってからも楽しむ、おすすめの方法があるんです。
おうちに帰ってからこんな楽しみ方もできちゃう!
おうちに帰ってきてからも二度楽しめちゃう、模型の色付けとペーパークラフトをご紹介します!
体験メニューでご紹介した「古生物模型づくり」では色をつけていない状態で持ち帰るので、おうちに帰ってから色付けをするのがおすすめです。
私はアクリル絵の具を使用しましたが、水彩絵の具でもできるのだとか。体験時にもらえる説明書に色付けのポイントが詳しく書いてあったので、4歳児と一緒でも簡単にできました!
どうやって飾るか悩んだ結果…トレーに入れて小石とともに接着剤でくっつけてデコレーションしてみました!うん、良い感じ!
そして、足寄動物化石博物館のパンフレットは一見よくある三つ折りパンフレットなのですが…ペーパークラフトとして楽しめる仕掛けになっていました!
カッターで切れ込みを入れて組み立てていくと…写真のように、生き物たちが飛び出す素敵な作品に!
体験で作った作品と一緒に飾っておけば、楽しかった思い出の余韻に浸れますね。
見て・作って・楽しむ!足寄動物化石博物館で特別な体験を!
今回は足寄町にある「足寄動物化石博物館」をご紹介しました。
展示を見てから実際に手を動かして体験することで、子どもたちの記憶にも残りやすく、きっと生き物の歴史にも興味を持ってくれるはず!
生物の進化やその土地ならではの生き物たちのストーリーを、ぜひ感じてみてくださいね。
【足寄動物化石博物館】
〈入場料〉一般400円/小学生〜高校生200円/65歳以上200円(町内の小中学生は無料)
〈駐車場〉無料
〈開館時間〉9:30〜16:30
〈休館日〉毎週火曜日(祝日の場合はその翌日)、12/28〜1/4
〈アクセス〉道東自動車道 足寄ICから2.5km
所在地:北海道足寄郡足寄町郊南1丁目29番25
電話番号:0156-25-9100
公式HP
[【連載】「こころ育む、動物ふれあいスポット」]
***
文:MERI
1991年生まれ、1児の母。東京都出身、2016年より北海道に移住し現在は安平町在住。
牛と馬の産業動物獣医師として勤務したのち、ライター&カメラマンに転身。動物やペットに関する記事を多数執筆。大学時代には馬の飼養管理を担当しながらアニマルセラピーの研究を行う。動物に関する豊富な知識と経験を生かし、動物とのふれあいを積極的に取り入れる子育てを実践中。
編集:Sitakke編集部あい