「メバルはいつから再び釣れる?」水温と捕食パターンから時期を予想してみた
~春にかけての魚・メバルも、海水温が低くなる1月2月は非常に反応が薄くなる。「完全に抜けた」とも感じられるような時期が、しばらく続くことになる。だが長い冬を超えると春に向けて活動を始めるので、再始動を待ちたい。メバルの浮上を読むには海水温をこまめにチェックする必要がある。
全国的に4月からスタート
厳冬期、一時的に完全に身を隠したメバルが、次はいつ現れるのか?
答えは、ざっくりといえば4月だ。しかし年によって4月は猛烈に釣れ渋ることもあるので、5月と見ておくと間違いない。アバウトに当てにいくよりは、海水温をチェックして狙って釣ったほうがいい。
春のメバルのリスタートは、海水温13℃か14℃あたりだ。最寄りの海水温情報発信源をこまめに見ておこう。これくらいの水温で1週間ほど安定して、おまけに新月回りで夜にかけて上げ潮が絡むと、反応しやすい。
全国的に魚影の違いも大きい魚で、たとえば中部の都市近郊ではほとんど釣れないという話も聞いたことがある(*あくまで噂程度です)。そうかと思えば富山では雪が降っていても釣れるとか、そんな動画を見たこともある。よって、ここで筆者が述べている海水温13℃・14℃も、大体の参考までに。
とはいえ、私も長いこと大阪湾沿岸でメバリングをしているが、この海水温セオリーでメバルを外したことはほとんどない。昨年に関していえば、12.8℃の3月の海でも数釣りができた。もし筆者とフィールドが重なる方は(垂水、湾奥、泉南)、ひとつ有力な情報としてほしい。
早めのスタートは消波ブロック周り
春のメバリングに一番乗りしたいと意気込むならば、消波ブロックに乗って釣るといいだろう。ご存じのように、このような地形は根魚の巣である。メバルもカサゴも、他のエリアよりずっと魚影が濃い。
キーとなるレンジはもちろん表層だが、早い時期のメバルはまだ沈みがちだ。沈み根の向こうにジグ単を投入して、ボトムを切るように漂わせてくると反応しやすい。場によって消波ブロックのメバルの群れは、どこに着いているか、大きな違いがある。藻際にしかいないこともあれば、消波ブロックを覆う水の海面直下でホバリングしていることもある。基本を押さえつつ、群れの着き方を特定していこう。
春のメバル最盛はバチ抜け!
メバルはバチ抜けパターンに入る魚で、多毛類がふよふよと漂っている海では、姿が見えるほど露骨にパシャパシャとライズしていたりする。プランクトンの量が多くなり、ベイトフィッシュも寄ってくるこの時期のメバルが本当に何をメインベイトとしているかはわからないところがあるが、ともあれバチ抜けが見られたら、今が最盛と思って釣りまくろう。何せ、イソメやエビを食わない魚はいないのだ。
バチ抜けが始まっていれば、多少海水温が低くても何とかなるかもしれない。しかし、3月4月の夜はまだ寒さは手を緩めてはくれないので、浮かれて薄着で行ってしまうと凍える。服装には要注意だ。
5月がラスト
メバルをパターン化して釣ることができるのはおおむね5月までとなる。梅雨時期まで残るものもいるが、梅雨メバルはパターン化できるほど簡単ではないし、反応も少ない。5月までで見切るべし、だ。
最終盤となると、メバルには一度以上釣られた「学習個体」が多くなってきて、見慣れたルアーを無視するようになってくる。ワーム等の種類を豊富に持ち、レンジも表層にこだわりすぎずカウントダウンして見ていこう。誰もが最盛という5月が、筆者はもっとも難しく感じる。このあたりは海域のせいもあるかもしれない。マイ・フィールドではシーバスやチヌががつがつと食ってくるようになるのだ。
<井上海生/TSURINEWSライター>