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しっかり眠れていないと認知症のリスクも!「脳と体が若返る睡眠」のための食事テク【脳神経外科医が解説】

毎日が発見ネット

しっかり眠れていないと認知症のリスクも!「脳と体が若返る睡眠」のための食事テク【脳神経外科医が解説】

眠りたいけれど眠れない、睡眠中に目が覚めてしまう...などなど、満足できる睡眠を取れなていない人も多いのでは? しっかりと熟睡することで心身ともにいろいろなリスクを減らすことができます。今回は熟睡のカギを握る「食事」についてご紹介。脳神経外科医・医学博士の奥村 歩(おくむら・あゆみ)先生にお話をうかがいました。


この記事は紙&WEBマガジン『毎日が発見』2024年10月号に掲載の情報です。


こんな睡眠になっていませんか?


早朝覚醒



朝、起床しようと思っている時刻よりずっと早く目が覚めてしまい、その後、まだ眠りたいのになかなか眠れない症状。特に高齢になると多く見られ、起床予定時刻の2時間以上早く起きてしまうと、この症状が疑われます。



入眠障害



布団に入っても30分から、長い場合は2 時間以上なかなか眠れず、眠れないことにストレスや苦痛を感じてしまう症状。悩みごとや考えごとなどがあるときに起こりやすいといわれ、働き盛りの年齢層に多く見られます。



中途覚醒



入眠には問題ありませんが、睡眠中に何度も目が覚めてしまう症状。一度目が覚めるとなかなか寝つけなくなるのも特徴です。目が覚める回数などには個人差がありますが、「早朝覚醒」と合わせて高齢者に多い症状です。



熟眠障害



睡眠時間は十分なはずなのに、起きたときにぐっすり眠った実感が得られない症状。眠りが浅く、長い夢を見る傾向があり、昼間の活動中に強い眠気を感じることも。老若男女に起こり得る症状です。



脳にダメージを与える不眠


長さではなく熟睡感が大事


この時期は、不眠を訴える人が多いそうです。


「暑さが長く続き、心身の機能を調節する自律神経が乱れることなどが原因です」と、奥村歩先生。


まだまだ気温は高くても、9月に入ると睡眠のリズムを作る脳内物質「セロトニン」を生成する太陽の光は少なくなるのも、一因だと話します。


睡眠障害には主に4種類(上記参照)があり、熟睡できないと『脳過労』となり、生活習慣病、心臓病、脳卒中、うつ病、認知症などのリスクが高まります。


「改善するには日々の過ごし方が重要。ぐっすり寝て脳の機能をリセットし、心身の活力を取り戻しましょう」


"脳と身体が若返る睡眠"は食事から



睡眠と食欲に関係する


脳内物質「オレキシン」


熟睡の習慣のカギを握るのが、「オレキシン」(下記参照)を中心とした神経伝達物質です。


「オレキシンは、さまざまな脳内物質と相互に作用して覚醒と睡眠をコントロールする〝司令塔〞です。活性化されると覚醒にかかわる神経伝達物質に『目覚めよ』と指令する一方、睡眠を促す神経伝達物質ともバランスを取り、抑制されると体を休めるモード(眠る状態)へと導きます」と、奥村先生。


「オレキシンは摂食行動もコントロールし、『レプチン』や『グレリン』(下記参照)など体の代謝にかかわるホルモンによっても制御されています」とも。


つまり、睡眠と食事には大きなかかわりがあるということ。


まずは食習慣を改善して睡眠力を高めましょう。

「オレキシン」のコントロールがカギ。
「レプチン」と「グレリン」をバランスよく



<キーワード1>睡眠と覚醒の司令塔・オレキシン
1998(平成10)年、筑波大学の柳沢正史教授と櫻井武教授によって発見された神経伝達物質の一つ。生命を維持するために大切な脳の視床下部で働き、摂食や体温調節などの中枢を担う他、睡眠や覚醒に大きく関係する物質として働いています。



<キーワード2>満腹ホルモン・レプチン
1998(平成10)年、筑波大学の柳沢正史教授と櫻井武教授によって発見された神経伝達物質の一つ。生命を維持するために大切な脳の視床下部で働き、摂食や体温調節などの中枢を担う他、睡眠や覚醒に大きく関係する物質として働いています。



<キーワード3>空腹ホルモン・グレリン
食欲を亢進させるホルモン。空腹時に胃から分泌され、血液中を通って脳に作用して食欲を刺激し、空腹感をもたらします。血糖値やレプチン値が低いこの状態のとき、オレキシンは活性化。脳に覚醒の指令が出され、眠れなくなってしまいます。



決まった時間によくかんで味わって食べる


規則正しく、おいしく味わって食事をすると、オレキシンのコントロールに役立つといわれています。「夕食は就寝の4〜5時間前に食べ終えるのが理想ですが、家族形態や仕事の仕方にもよるので、寝る直前でなければ、何時間前ととらわれなくてOK。楽しくおいしく食べることが大切です」




構成・取材・文/岡田知子(BLOOM) イラスト/藤田ヒロコ


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