【横浜市瀬谷区】橋戸の石川知成さん 育てた「幸水」が市長賞 夏季果樹の品評会で
横浜夏季果樹持寄品評会が8月22日にJA横浜きた総合センターで開かれ、石川果樹園=瀬谷区橋戸3の18の22=の石川知成さん(43)が出品した梨の品種「幸水」が最上位となる横浜市長賞(優秀賞)に輝いた。石川さんの市長賞は2018年に続いて2度目。
JA横浜の主催、市みどり環境局の共催で行われた品評会。出品数は梨90点とブドウ24点で、優秀賞は6点。その中でも最上位となる市長賞となった石川さんの幸水は、審査委員長から「全体的に猛暑に加えて小雨の影響で小玉傾向となる中、6玉で4kgを超えていた。しっかり管理した成果」と評価された。また、優秀賞(県果樹組合連合会長賞・瀬谷区長賞)に妻・裕子さんの幸水も選ばれた。
石川さんは自動車メーカー勤務を経て、10年前に就農した。現在は同果樹園の副園主として、親や裕子さんと協力しながら、梨や柿、キウイ、イチジクを栽培する。
「梨は一個一個に個性がある。熟し方や色づきもそれぞれ異なる」と石川さん。収穫時期を見極めるため、糖度を図る機器などを用いながら家族で話し合いを重ねる。
今シーズンは暑さと、梅雨時の雨の少なさが悩みの種だった。幸水は7月上旬から下旬に肥大しやすくなるため、この時期に水が少ないと「木は大変」だという。当初は小玉が多くなることを懸念したが、「中盤には平年並みになりました」と安堵した表情で話す。
市長賞については、「品評会の時は収穫ピークを過ぎていたため、少ない中から出品する必要があった。そうした中で受賞できてうれしい」と喜ぶ。今後の目標については、「次世代に継承できる農園経営を目指したい」と意欲を見せる。