【千葉】発酵文化が息づく千葉県神崎町をめぐる!発酵食品がずらりと並ぶ発酵のテーマスポット「発酵の里こうざき」を深堀り!
千葉県北東部、千葉県一小さな町・神崎町は古くから発酵産業のまちとして知られてきました。町内には今も日本酒などの歴史ある醸造蔵が残り、伝統の発酵文化を伝えています。
ハイライトは全国初の発酵をテーマにした「道の駅 発酵の里こうざき」。
町の内外に発酵文化を発信しています。
近年は腸内環境を整えたり免疫を高めたり、さらには美容効果からも注目される発酵食品。
神崎町を歩いて、伝統の発酵文化にふれる旅を楽しんでみませんか。
神崎町ってどんなところ?
千葉県北東部にある神崎町。香取神宮で知られる香取市の隣にあり、悠々と流れる利根川をはさんで茨城県と接しています。人口約6000人と千葉県内で一番少なく、面積もぎゅっとコンパクトな町です。
町のシンボルは神崎神社。利根川のほとり、一面の田んぼや大豆畑が広がる風景のなかにぽつんと小高い丘があり、天然記念物に指定される緑豊かな森に抱かれるように鎮座しています。周囲には神崎の歴史を伝える文化財級のレトロな醸造蔵などが点在。利根川の流れとともにゆったりとした時間が流れている町です。
神崎町への行き方
●車で
圏央道神崎ICからすぐ
●鉄道で
JR千葉駅からJR成田線(東京駅からの直通を含む)に乗りJR成田駅で乗り換え、JR下総神崎駅下車
神崎町が発酵のまちになった理由とは?
日本一の大河・利根川が育んだ肥沃な大地に根ざし、古くから北総の穀倉地帯として発展した神崎町。江戸時代には利根川水運の河港としても栄え、豊富な水源と豊かな農作物をいかした醸造業が発達。今にいたる発酵のまちとして知られるようになりました。例年3月には江戸時代から続く2軒の酒蔵を中心に周辺の農家や住民、商工会や町が一体となって「発酵の里こうざき 酒蔵まつり」を開催(感染症対策等での中止あり)。全国から多くの日本酒ファン、発酵食品ファンが集まることでも知られています。
「道の駅 発酵の里こうざき」の発酵グルメとみやげを徹底紹介!
発酵のまち神崎の必見スポットといえるのが「道の駅 発酵の里こうざき」。圏央道神崎ICのすぐ近くにあり、町をさんぽした帰りに寄るにも便利な立地です。こちらは全国初の発酵をテーマにした道の駅として2015年にオープンしました。敷地内には発酵をテーマにしたショップ「発酵市場」のほか、地元の発酵食品をふんだんに味わえるレストランやカフェ、新鮮な農産物などが並ぶ直売所がずらり。神崎が誇る発酵文化を町の内外に発信しています。
■道の駅 発酵の里こうざき
住所:神崎町松崎855
営業時間:店舗により異なる
休業日:無休
【道の駅 発酵の里こうざき】全国の発酵食品を扱うセレクトショップ「発酵市場」のオススメみやげ
北海道から九州まで厳選した発酵食品などが約700種そろうショップ。神崎町内でつくられる人気の酒や醤油、糀、味噌、納豆などの発酵食品が手に入るほか、全国各地で話題のチーズやヨーグルトなどの乳製品、地域色豊かな味噌や醤油、お茶類など多種多彩な商品が並び、目移りしてしまいそう。要冷蔵の食品も多いので、マイカー旅ならクーラーボックスを用意していくと安心かも。
営業時間:9:00~18:00
【道の駅 発酵の里こうざき】「レストランオリゼ」の絶品発酵グルメ
「オリゼ」とはニホンコウジカビ・アスペルギルス・オリゼのこと。清酒、味噌、醤油、みりんなどの醸造に欠かせない発酵のもととなる麹菌です。名前からわかるとおりこちらのテーマはずばり発酵食品。神崎町の米、味噌、発酵調味料を使ったごはん系メニューが15種類以上そろっています。「さばの塩こうじ漬け」や「豚ロースの味噌漬」など人気メニューのおみやげ用パックも販売していますよ。
営業時間:10:00~15:30
【道の駅 発酵の里こうざき】「はっこう茶房」で見つけた発酵メニュー
敷地内には同じく発酵をテーマにしたカフェ「はっこう茶房」もあります。こちらの名物は店内で焼き上げる約30種類のパン。「鍋店 神崎酒造蔵」の酒粕を使ったあんパン、神崎産の米粉と塩糀で焼き上げる塩糀米粉パンなど神崎らしいパンがいっぱい。町内でつくられる味噌や麹を使う「みそ豚まん」と「甘酒糀あんまん」も好評です。神崎町の「甘酒」、高知の「碁石茶」などこだわりの発酵ドリンクでほっとひと息つくのもよさそう。
営業時間:9:00~17:00
まだある神崎町の発酵グルメをチェック!
「寺田本家」の乳酸発酵飲料「うふふのモト」
創業340年以上の老舗酒蔵「寺田本家」。無農薬の米を使い、蔵付きの微生物で自然発酵させる無添加の自然酒で全国的な人気を誇る酒蔵です。注目は「うふふのモト」。昔ながらの日本酒造りの過程で生まれた米と水だけでつくる乳酸発酵飲料で、飲めば甘みと濃厚なコク、ヨーグルトのような酸味で驚くほどのおいしさ。売店では各種日本酒や麹、酒粕、オリジナルのお菓子や発酵調味料なども販売しています。
■寺田本家
住所:神崎町神崎本宿1964
営業時間:8:00~12:00、13:00~17:00(酒蔵見学はHPで要確認)
休業日:土・日曜、祝日
自家製どぶろくの発酵力によるこだわりの「福ちゃんのパン」
日本古来のどぶろく製法を再現した自家製酵母や寺田本家の酒粕、国産の小麦や菜種油など素材と製法にこだわる自然派ベーカリー。パンは定番を含め約20種類が店頭に並び、神崎町内でつくられる豆乳を使ったクリームパンやプリン、近郊の野菜を使う総菜系のパンも好評です。
■福ちゃんのパン
住所:神崎町神崎本宿639-6
営業時間:12:00~18:00
休業日:月・火・日曜
神崎町の発酵みやげをチェック!
世界が認めた純米大吟醸を求めて「鍋店 神崎酒造蔵」へ
1689(元禄2)年に成田山門前で創業した県内トップクラスの酒蔵。1942(昭和17)年から醸造部門を水質のいい神崎の蔵に集約しています。代表銘柄は古くからファンの多い「仁勇(じんゆう)」と日本酒専門店限定の「不動(ふどう)」。国内はもちろん世界屈指のワインコンクール日本酒部門でも数多くの受賞歴をもつ一軒です。
■鍋店 神崎酒造蔵
住所:神崎町神崎本宿1916
営業時間:直営店10:00~17:00(酒蔵見学は要予約、HPで要確認)
休業日:日曜(直営店は無休)
千葉県産大豆と小麦のこだわり醤油から万能調味料まで「フジハン醤油」
1877(明治10)年創業の醤油蔵。現在大規模な醸造は中止中ですが、レンガ造りのボイラーなどが残る近代化産業遺産認定の醤油蔵などの見学が可能。千葉県産大豆と小麦を使い昔ながらの製法にこだわる「ひだまり醤油」、鍋物や蕎麦つゆと万能な「うまにの素」をぜひ味わってみて。
■フジハン醤油
住所:神崎町神崎神宿676
営業時間:10:00~17:00(見学・体験は1週間前に要予約)
休業日:日曜、祝日
圏央道で楽々アクセス「発酵のまち」神崎を訪ねてみよう!
圏央道神崎ICを起点に車でのアクセスがばつぐんにいい神崎町。ICを下りればすぐに「道の駅 発酵の里こうざき」があり、町の中心部もそこから車で10分程度です。
中心部には名酒蔵「寺田本家」や「鍋店 神崎酒造蔵」を筆頭にこちらで紹介したスポットが点在。歩いてまわることも可能です。発酵のまちのパワーを感じて、心も体もリフレッシュする旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
町内に大きな宿泊施設はないため、酒蔵見学や季節のお酒のテイスティングを目当てに旅する場合は成田エリアのホテルに泊まりJR成田線を利用するのがおすすめですよ。