「自分の中から湧いてくるのが情熱」子どもの人生を豊かにする、最高の教育
個性豊かな様々なゲストをお迎えして、幼少期のターニングポイントや、やる気スイッチの入った瞬間を深掘りしていきます。
メインパーソナリティの佐藤隆太さんと佐々木舞音アナウンサーの2人でお送りします。
2月24日(月)放送のゲストには、先週に引き続き元プロサッカー選手の福田正博さんが登場。お家での様子や、子供への教育に関することも話してくれました!
佐藤:お家ではどんなお父様ですか?
福田:これ今普通に喋ってますけど、ほんと無口です。それなぜならば、僕が喋るスペースが無いんです。サッカー的に言うと、“鉄壁の守備”なんです!それをこじ開けてきたのが現役時代なんですけど…
佐々木:娘さん3人で、奥さんいらっしゃって、飼ったワンちゃんも女の子で、5対1ですもんね。
佐藤:5体1はなかなか崩せないか…
福田:さすがにね…(笑)
3人の娘には様々な習い事をしてきたものの、なぜか一緒に楽しめない?アスリートならではの想いとは
佐々木:娘さんはサッカーやってないんですか?
福田:娘はサッカーやってないんですけど、浦和に住んでて、学校でサッカーの大会とかあるんですよ。それで、僕の娘ってみんな知ってるんです。それで点なんか取ったりすると、「当然だ」って言われるわけです。特に三女には「うち、男の子じゃなかったね」って言われて、そういう家庭の子は打ち勝っていけなきゃいけないよなって思います。
福田:娘さんは何のスポーツやってるんですか?
福田:長女がテニス、次女がバスケ、三女が卓球やったりバレーやったり。
佐藤:みんなバラバラですね!
福田:たぶん、被りたくなかったんじゃないかな~。
佐藤:そういうのがあったんですか?
福田:ダンス甲子園とか盛り上がったじゃないですか。次女が高校でダンス始めて、ダンスが流行った時だったんで。そしたら三女がやりたいって言って。
佐々木:見てるとやりたくなりますよね。
福田:そしたら次女が「なんでだよ~」ってけん制してましたね。ちょっと嫌みたいで知ったね。
佐々木:比べられちゃうって思いますもんね。
福田:特に次女がそういうのありますよね。上も下もライバルだから。
佐藤:福田さんも一緒にやったりするんですか?
福田:僕ね、あんまりやらないんですよ。長女がテニスやってて、練習を観に行ったんですよ。でもね、いろいろ技術とか気になって、言いたくなっちゃうんですよ!(笑)
佐藤:あ~!気になっちゃうんですね。(笑)
福田:だから、楽しくなくなっちゃうだろうな~って思って。僕、スポーツは楽しむものだと思って。それで、(長女が)フットワークのところが気になって、もう言いたくなっちゃうんですよ!それで言いそうになって、「あ!楽しくなくなるから、行くの辞めよう」ってなりました。
佐々木:自制したんですね。
佐藤:でもそれ聞きますよね。アドバイスとか、同じ競技なら尚更どうしても言いたくなるんですよね。良かれと思って。
佐々木:娘としては「う~ん」ってなっちゃいますよね。
佐藤:言われ過ぎちゃうとね。(笑)
好きなモノに出会えるチャンスを!「一生かけてでも夢を見つけよう」と子ども達に問う
佐々木:やりたくなったらやらせるみたいな、どんな教育方針だったんですか?
福田:正直、子育てに関しては何もやってなくて。(笑)全部奥さんに任せてたんですよ。
佐藤:へ~!それはあらかじめそうやって?
福田:僕は、一緒に遊ぶって言う役割です。僕に育てられたっていう感覚もないと思うので。
佐々木:見守り隊みたいな?
福田:「イクメン」っていうんですか?子育ての最後のころに出てきた言葉だったんで。ぼくは完全に昭和のお父さんっていうか。まあ、でも、指導とかしてて親御さんに必ず言うのは、好きなものに出会えればその子の人生は豊かになる、と言ってて。僕らの世界で成功するための重要な要素は「情熱」と「野心」が必要なんですよね。
佐々木:はい。
福田:「野心」って向上心を持ち続けるとかっていう意味で。「情熱」っていうのがものすごく重要だと。「情熱ってなんだ?」っていうのをよく話すんですけど、それは、「情熱もって物事をやれ!」って小さい頃に言われるけど、人に背中押されて情熱って生まれないんですよ。
佐々木:なるほど!
福田:自分の中からふつふつと湧いてくるのが情熱なんだと。それはどうやったら生まれるかと言ったら、好きなものに自分で出会うと自然と湧いてくるんだと。だから好きなものに出会えることがものすごく重要なんですよね。その好きなモノに出会えるチャンスを与えてあげて下さい、と言ってます。時間とお金の問題で制限はあるかもしれないけど、それが最高の教育なんじゃないですか、と思いますね。そういう風に親御さんには言ってるので、僕は子供に対してそういうことをやってきたつもりです。やってみてどうか、好きになれたかどうかってことが重要で。経験してみてなんか違うなってやったら辞めればいいだけで。僕はたまたまサッカーに出会って、好きなモノが仕事になったけど、趣味とか見つけるだけでも人生豊かになると思って。子供たちの前で夢について語ることがあるんですが、「夢を持ってる子いますか?」と聞いたら、みんな手挙げないんですよ。
佐々木:なかなかね…。
福田:でも、全然持ってなくていいんですよ。大人はね、押しつけがましく「夢持て」って言うんだけど、僕は「今持ってなくていいけど、見つかると良いよね。夢を持って生きたら豊かになるよね」って言ってるんですよ。一生かけて探したら良い、って言ったりするんですよね。
佐藤:指導をされている福田さんならではの言葉というか。
佐々木:救われる子たちがいっぱいいると思いますね。
指導者として、親として、子供の教育について語ってくれた福田さん。多くの人に刺さる言葉を残してくれました!そんな福田さんも、ご家庭では肩身が狭いという、ギャップのある面白い一面も見せてくれました!
(TBSラジオ『やる気スイッチラヂオ アストルム』より抜粋)